恋するフェルメール 37作品への旅 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062767521

感想・レビュー・書評

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  • 玉青さんのフェルメールへの愛がひしひしと伝わってきます。美術に関してなんの知識も無くても、美術館に行っても良いんだよ、と思わせてくれました。

  • オランダへの機内、アムステルダムのホテルやカフェで読んだ。フェルメールに恋した作家の熱に触れたせいで、朝一番で国立美術館に入館し、フェルメールの展示室に入るまでの間、ずっと胸が高鳴っていた。以前にもフェルメールを見たことはあった。本書で紹介されていた映画も、映画館まで見に行った。けれど、この本を読むことで、更に気持ちが入った。残念ながら私はフェルメールラバーとはいえず、もっと好きな画家はほかにいるのだけれど、誰かをここまで夢中にさせた絵を見ているのだと思うと、また特別な感慨が湧いてくる気がした。
    絵画を鑑賞することの幸福を改めて確認できる本だった。

  • フェルメールを通じてまわった街の風景が目に浮かぶようなエッセー。

  • フェルメールに関する本、というよりエッセイの中にフェルメールがちりばめられている感じ。

  • フェルメール展を観にいく前に読んだ一冊。
    この本で私のフェルメールを見る目は大きく変わった。

    フェルメールの全作品を見るために世界を旅する人々がいる。作者もその1人。
    フェルメールへの溢れんばかりの愛をこの1冊から感じることができる。

  • 旅の記憶を辿って読み始めた本。
    作者のフェルメールへの深い愛が感じられて好感が持てる。
    少し暑苦しい気もするけど、作者自身がフェルメールへの逢瀬を重ねるうちに、考え方も変化して行くのを見て取れて「好きになるってそういうことだよなぁ」と感じさせられる。

    それにしても、ハーグに行ったのにフェルメールに「会わなかった」事に改めて後悔。
    アムステルダムで「牛乳を注ぐ女」を見て、強く惹かれたのに。
    その時はフェルメールを見るのがなんだかミーハーな気がしたし、「真珠の耳飾りの少女」が日本に来ていたばかりで、見てもいないのに十分な感じがしていた。
    本物を見ると見ないでは、天と地ほどの差があるし、一枚の絵を見るためだけに美術館に入る事も素晴らしいだろうと、この本を読んで思った。

  • フェルメールと言えば、真珠の耳飾りの少女(著者も言うようにあの瞳!)と、レースを編む女(やっぱりあの小ささに最初はびっくり)しか知らなかったのですが、著者のフェルメール愛にやられてしまいました。これを読んだ直後、今年地理学者とデフルト展があることを知り、ぜひ行ってみようと思いました。
    絵の写真が中ほどに載っていたのも良かった。

  • フェルメール版の「三国志男」といったら失礼にあたるだろうか.
    私自身にはそういう位置づけの書籍である.

    フェルメール愛する著者がフェルメールを求めて旅をする.その旅で起こった出来事,感じたことをつづったエッセイです.

    フェルメールを観に最初に訪れた美術館では,絵は盗難されていてフェルメール作品に会うことはできなかった.フェルメールを求めて旅を開始して,その最初から会えないの?なんかこの出だしに引き込まれてしまい,時間を忘れて読みふけってしまった.

    ネタバレなので書きませんが,この旅の最後はステキな出会いで終わります.果たしてどんなステキな出会いが待っているのでしょうか.
    ぜひ,読んでみてもらいたいと思います.

  • 1990年秋。留学先のボストンで結婚した著者は、
    渡米前に買い求めたある一冊の本から
    フェルメールの<合奏>が所蔵されてるという
    イザべラ・スチュアート・ガードナー美術館を訪れた。
    だが、係員から「盗まれました」という
    思いも依らぬ返答が返ってきた。
    それからヨーロッパのバスツアーなど16年に亘る
    世界各地のフェルメール作品を訪ね歩く旅のエッセイ。
    幼少期に別れた父との再会や急逝した
    母・有吉佐和子さんとの想い出にもちょこっと触れている。
    作品に関連する映画とか関連本の話も盛りだくさん登場してきます。
    読み終えて、一緒に観賞しているような錯覚に陥った!

    3年前だったか?日本初公開の<牛乳を注ぐ女>が開催された時、
    NHK「日曜美術館」で盛んに紹介されていた記憶がある。
    そのとき、行こうかなぁって思っているうち、終わってしまったのだ(笑)
    検索してみると、2011年3月は、<地理学者>が東京で初公開され、そして、2012年春からオランダ・ハーグのマウリッツハイス美術館が改修工事に伴い作品が日本にも貸し出されるようだ。
    観るチャンスは、まだまだあるようですよー(^^♪

  • 2010年9月16日購入。
    2010年9月29日読了。

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著者プロフィール

作家。1963年生まれ。早稲田大学哲学科、東京大学美学藝術学科卒業。ニューヨーク大学大学院演劇学科終了。母・佐和子との日々を綴った『身がわり』で坪田譲治文学賞受賞。著書に小説『ねむい幸福』『キャベツの新生活』『車掌さんの恋』『月とシャンパン』『風の牧場』『ぼくたちはきっとすごい大人になる』『渋谷の神様』『カムフラージュ』、エッセイに『ニューヨーク空間』『雛を包む』『世界は単純なものに違いない』『恋するフェルメール』『三度目のフェルメール』など。

「2014年 『南下せよと彼女は言う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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