明日のプランニング 伝わらない時代の「伝わる」方法 (講談社現代新書)
- 講談社 (2015年5月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062883023
感想・レビュー・書評
-
現代の情報量の多さにより、本当に大切な情報が埋れてしまう。発信したい情報は砂漠の中での一粒の砂であり、情報を拾うほうも大変だという話。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
かなり久しぶりに新書を。
頭の中で漠然と思っていたことを、平易な言葉で整理して提示してもらった。世に出回る情報量が格段に増えて、1年間に世界中の砂浜の砂粒の数と同じ量の情報が流れた。これを「情報”砂の一粒”時代」、略して「砂一時代」と呼び、その境界を総務省のデータなどから2005年と定義した。そして、伝える対象を「砂一時代の人」と「砂一時代以前の人」に分けて、それぞれ個別に伝える戦略を立てるべき、と説く。
ソーシャルメディアの発達によって「自分ごと」と「世の中ごと」の間に、「仲間ごと」が増えたという整理は、非常にクリア。また、従来のマスメディアであるテレビで「ネットで検索!」とやっても砂一時代の生活者には効果が薄いという指摘には、なるほどと頷いた。
ただ、一方で少し矛盾も。それはこの著者の文体と語り口。これはもう完全に「砂一時代の人」のもの。頻繁な改行と口語が入り混じったブログのノリ。著者が指摘する「月に一度もパソコンから検索しない7,000万人」、つまり「砂一時代以前の人」の大半には、多分受け入れ難いトーンだろう。この人たちには、この本の内容がリーチする前に、読んでいる途中で拒否反応を示されるのでは。
もっとも、この本を手に取るような人は皆「砂一時代の人」なのだと言われてしまえばそれまでだが。 -
ユーザー体験とかカスタマージャーニーマップとかペルソナとか小難しい言葉で言っていることにかなり近い内容がとても平易に書かれている。もちろん著者の佐藤尚之さんご専門の広告やコミュニケーションの文脈ではあるが、UXに関わる人は本書「明日のプランニング」を読んでみるといいと思う。
-
マスベースも捨てたもんではないけど、広報に対象をしっかり把握しないと響かない。ファンベースの重要性を認識しつつも手間がかかり、速攻性がなく、結果が可視化しにくいのともあり認知されにくいのでは? でもいち早く取り入れたものが生き残るのではないかなぁ?
-
砂一時代のファンベースの伝え方には同意。一方で、この本は砂一時代においてどのようにリーチさせようと思ったのだろう。内容が薄いのはターゲットとする読者層を意識した戦略的なものだろうか。
-
情報が世界中の砂の量くらいになった砂一時代、人口の半分はネットを日常的に使わないのでマスベースのリーチが効く。ネットを駆使する相手にはファンベース、つまり友人知人を介した自然な声を伝えること、そのためにファンを支援しファンとともに育つこと。
今はまだ、砂一以前の人も多いし、砂一であってもマスを経験してきている。砂一ネイティブな世代ばかりになって、意志ではなく年齢や境遇などの要因で砂一アクセスとの距離の差が開くようになると? -
一番のファンとしっかり向き合っていく、それが生きる上でも大事だなぁと思います。
-
砂一時代
ファンに伝達する
わかりやすい一冊。プランナー目指すなら一度は読んでおくべき本。 -
まず
・5670万人は毎日検索しない。
・コミュニケーションは売り上げのためではなく、お客さんの喜びのため。「この情報に会って良かった」
マイルドヤンキーも1000万人くらいいる
テレビ効果あり
友人知人が砂一時代の最強メディア
SNS最強という意味ではない
メディアとはミディアム「中間」の複数形
競馬を語るオーガニックリーチは影響大
競馬の動画がシェアされるだけでは競馬の興味は大きくならない。