シガテラ(4) (ヤンマガKCスペシャル)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 429
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063613094

感想・レビュー・書評

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  • 私見だが、この巻で作品自体のカラーがある程度決まったと思う。この作者のキャリアから推測していた陰鬱で現実に即した観念的なものの見方を提示するという方向性ではなく、作者から観たリアリティのようなものを提示している。その世界観において、現実に起こりうるモラルに反した行為や現象を描くと言う点では以前と変わらないが、以前のようにネガティブな描き方をされず、あくまで日常レベルの温度で表現される。病的な感情は日常においてなんら目新しいことではなくそれを抱えるのは当然という表現だ。そして、今までの作品ならある程度アピールしていた葛藤をほとんど描かない。その点で、作者の提示する世界観は前作より一歩前へ踏み出している

  • とりあえず4巻まで読んだ。

    まえ二巻まで読んで続き買うの忘れてた。

  • 僕は、古谷実作品の中でも『シガテラ』は最高傑作だと思っているのです。古谷作品の要「非日常」(=毒「シガテラ」)を要所要所に盛り込みつつも、やはり本当の見せ場は思春期のオギぼーの心の葛藤に対する描写、つまらない奴になったと振り返りつつも見られる確実な成長です。

    何だか巣立つ雛を見守るような心境で読み進めることができるような作品。そんな読みかたをした場合、ラストのオギぼーの台詞「やるじゃないか荻野優介、思いのほか立派になったじゃないか」に泣かされます。

  • 重い…けど、気になる!!なぜか4巻からしか持ってませんが、買おう…。ラストはあっさりでしたな。

  • 『ヒミズ』には期待していたよりはのめり込めなかったけど、これは一気に全巻揃えてしまった。遡って他の作品も集めてしまいそうなほど(ちょっと系統違うようだけど)。青春時代の濃密で張り詰めた時間が生々しく描かれている。

    日常の暗部や人の心の闇というようなものはごくごく普通でありすぐ隣に転がっているもので、それは人間にとってメインでもなければ例外でもないという態度をとっているような感じがした。
    それから人の地の部分が瞬間的にくわっと表出されるような表情の描き方が特徴的で、やっぱり凄いなあと思わせられる。ところどころに散りばめられるギャグセンスもさすが。そういう所に漫画という形式を取る必然性みたいなものを感じる。

    青春物は苦手だけど、ステレオタイプでもセンセーショナルでもない地に足の着いたリアリティーの描き方に惹かれた。主人公の感覚がまっとうというか妙に毒されていなくて健全なのも、すっと読める一因なんだと思う。それはこの時点ではこの漫画にとって一貫したトーンでもあり、大きく踏み外して転落していく事はないだろうと何となく予測もさせつつ、今後の展開の仕方を色々と期待させた一冊でした。

  • リアルな閉塞感。圧倒的な絶望感。
    痛くて怖いけど、顔をおおった指のすき間から見るような感覚で。

  • フツー

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