進撃の巨人(12) (講談社コミックス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 208
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063949766

感想・レビュー・書評

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  • う、おおぉ………こんなに圧倒されてしまったのは久々だ、凄まじいまでの大乱戦。まさかこんな展開になるとは

    今巻でやっと、やっと物語の核心が見えてきたような気がする。「座標」とはなにか、ベルトルトの「見つけてくれ」とはどういう意味なのか、「故郷」とは。大混乱の中で様々なワードが飛び交っていた。

    まさに嵐のような一冊。ハンネスさんの死に様が惨すぎる。そしてアルミンの非常なまでの判断力。大切なものを見つけたかに見えたクリスタはそれを受け止める間も無く引き剥がされてしまった。

    この作品は徹底して登場人物たちに容赦ない。おそらく意識的にそうしているのであろうが、昨今の爽やかな読後感のある作品の多い少年漫画とは本当に対照的といえると思う。むしろ読み終わったあとはなんとも言えないやるせなさ、憤りやモヤモヤが残ってしまうほど。でもだからこそ心に残るし、何度も読み返したくなる。そして何より、だからこそキャラクター一人一人の必死な生き様が鮮烈に映るのだと思う

    断言できる。面白い!!!

  • エレンとユミルが鎧の巨人たちによって連れ去られてしまった!二人を奪還すべく、調査兵団は馬を走らせる。どうにかして脱出しようと考えているエレンだったが、クリスタのことを最優先するユミルと亀裂が走って──。

    巨人の秘密を知る者たち──ライナー、ベルトルト、ユミルの間で語られる意味深な会話。この時点ではまだ解き明かせない謎が多い。ユミルは60年ぐらい壁の外をさまよっていて、ライナーたちの仲間・マルセルを食べたことで人間に戻ったらしい。両陣営の事情を知った上で、クリスタを助け出したいユミルはどう動くのか。これがエレンにとってもライナーたちにとっても、どちらに振れるかわからないというのがハラハラして面白い。

    ユミルがすべての気持ちを吐露した上でも「何があっても私はあなたの味方だって!」とブレないクリスタが尊い。ユミルとクリスタの関係性や過去は、知るほどに痛切になっていく。そこに追いついてきた調査兵団。ジャンやコニーがベルトルトに詰問するシーンは真に迫るものがある。ここでベルトルトの本音も垣間見えて、事態はより混迷を深めていく。

    エルヴィンの執念もすさまじい。食らいつかれても食らいつく!敵も味方もあらゆるものを利用し、先へ進め!巨人が入り乱れる戦場にて囁かれるアルミンの煽りよ!人間性を捨ててベルトルトの隙を作り出したその判断が強い。エレンを奪い返しても、そこに立ちはだかるのは因縁の巨人。エレンの母を食べた巨人に相まみえる!あの時は逃げることを選んだハンネスが、今度は戦いを挑むのがいい。でも、そんなヒーローをたやすく描いてはくれないのがこの作品。絶望の中で見た光景ははたして何だったのか。

  • 人は時として自分の気持ちさえままならない…
    ヒストリアと共に生きようとしたユミル、ユミルと共に『自分らしさ』を取り戻そうとしたヒストリア。
    なのに土壇場で「ごめんね」と別れを告げてライナー達についたユミルの姿に涙が出た。

    地獄絵図のような戦場の真っ只中でエレンに「ありがとう」と言ったミカサの笑顔にも泣かされた。 あの場面であの表情はズルイ。 超人的なミカサが一瞬で乙女になった背景とのギャップ… 諫山さん、魅せ方が上手いなぁ。

    この作品は、重要人物が欠落していく場面が戦闘の中であまりに自然に組み込まれるところが一番恐ろしいと思う。 今巻でもたくさんのものが失くなった。
    毎回「これでもか」というくらい打ちのめされるのに立ち上がる。 人類は強い。

  • 怒涛の展開!
    読んでいて思わず体に力が入ってしまう。

    あの時のあれはこういう事だったのか~とか、
    作者さんが今まで散りばめてきた伏線の回収に、ただただ驚くばかり。
    例のごとく、目を背けたくなるような描写もあるけれど、
    それ以上にストーリーの運び方が巧くて本当に面白いです。

    終盤あたり、ミカサの告白に「え、まさか……」と一瞬ドキリとしましたが、
    エレンはミカサが思っていた以上に成長していた(笑)
    男前だね、エレン!!

    冷酷に見えるエルヴィン団長の決死の覚悟、
    クリスタの相変わらずの天使っぷり(女でも惚れるね!)、
    絶体絶命の状況下でこそ頭の良さを発揮するアルミン。

    皆死んで欲しくない、けど次は誰が殺されるのだろうかと予想してしまう。

    次巻のキーワードは「座標」ですね。
    読むのが待ち遠しいです♪

  • エレン奪還編。
    やばい。面白さ増してる。
    鎧の巨人と、巨人たちと、調査兵団と、憲兵団とが入り乱れてのエレン奪還。

    死を覚悟したミカサがエレンに感謝を告げるシーンは鳥肌が立った。
    あのミカサさえも絶望の淵に立たされ、エルヴィン団長もあんな状態になっちゃって、エレンはやっぱり役立たずで、ここでみんな全滅しちゃうんじゃないかって思った。
    こんな局面でエレンの能力発動って!
    なんかよくわからなくても希望!

    ユミルとクリスタの信頼関係にも心が揺さぶられた。

    それに引き換えライナーとベルトルトはなんだかかっこ悪いな(笑)
    でもこの二人の故郷がどんなところで、二人がどんな境遇の中にいるのか気になるからとりあえず一旦里帰りしてほしい。

    コニーが意外と活躍してたな。

  • 11:50.56

  •  迫力満点かつ、少しずつ色んな要素が解き明かされていき始めた。想像してたより陰謀と広がりのある世界なんだなあ。
     エレンの持つ能力は巨人を誘導するみたいなのもあるっぽい? それが「座標」なんだろうか。ハンネスさん危ないなあ、と前巻で思ってたらやっぱり死んでしまった。エレンの慟哭と、立ち直りがかっこいい。
     何かを守れるのは大事なものを切り捨てられる人だ、みたいなエルヴィンへの分析を自分に適応するアルミン、それを体現するように腕を失っても戦うエルヴィン。仲間の裏切りを信じきれない同期たちと、思わず心中を吐露するライナーやベルトルトも良い。
     そして、なんと言ってもクリスタとユミル。相手のことを慮りあいながら、不器用にしか伝えられないキャラクターが凄く好きなんだ。相手のために、相手の望まない手段を行使したり、相手の心が離れるように振る舞ったり。
     最後にライナーとベルトルトに味方した意味とか、60年さまよってたとか、そのへんの真意も気になる。

  • クリスタとユミルの関係性が最高。
    こんな救いの無い世界の
    世界一のお人好しだな…アツいぜ

  •  エレン奪還のために動き出した調査兵団たち。巨人の大群を引き連れたまま、エレンたちの所に突っ込むエルヴィン団長がかっこいい。
     自分の無力さを嘆くエレンにミカサがかけた言葉もすごく良かったです。ミカサは幼い時、エレンに本当に救われたんだなぁ。
     そして、人間を食べて巨人から人間に戻った?とか、エレンが新たな能力に目覚めた?とかまたまた謎が深まる……。
     全部知った上でもう一度読み返すとまた全然違うんだろうなぁ。

  • 12巻だけ登場人物の紹介がない。

著者プロフィール

諫山創(いさやまはじめ)
1986年8月29日生まれ。
『orz』にて読み切りデビュー(マガジンSPECIAL2009年3号)。
2009年10月号より、別冊少年マガジンにて『進撃の巨人』を連載中。

「2014年 『進撃の巨人 悔いなき選択(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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