時間はどこから来て、なぜ流れるのか? 最新物理学が解く時空・宇宙・意識の「謎」 (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 64
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065184639

感想・レビュー・書評

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  • 「観測者によって時間の流れが異なる」 という、通俗的な解説書で用いられる言い回しを使わない説明を試みる。(「本書の構成」より)

    →これまでの疑問を解き明かしてくれるかな?

  • 噛み砕いて書かれているとは思うのですが難しい。
    ただ、“定説”とか“常識”などに対して疑問に思って調べてみたりすると面白い発見があるなと感じました。

  • 少し自分には難しい内容だったので、また復習したい

  • 3回読んだけど理解できないことばかり。
    ブルーバックスだよね。まぁだからといってこれ以下のレベルまで落とせないのかもしれない。
    頭悪いのに評価してごめんなさい。

  • とても難しい長所だった

    やはり自分には量子論とかがすぐには理解できない
    実際に感じるものと違う世界が実際はある

    量子論が今現在の最先端の物理学
    時間は無数に存在している

  • ニュートン力学、特殊相対性理論、一般相対性理論、量子論の関係と、時空の意味。
    素粒子から成る原子、分子、ビッグバンから成る宇宙の物理。
    そして地球上で我々人類が見知っていた物質、更には生命の成り立ち。
    最後に脳の反応から時間は我々が感じているものであったとは。
    知らなかった事を総括的に説明して頂き、大変勉強になり、考えさせられる事が増えました。

  • オーディオブックにて。
    内容が難しくてあまり頭に入らなかった。タイムマシンとかタイムリープとかの話は想像しやすかった。

  • 時間の話はSFっぽい観念も含めて

    気になってしまう。




    標高差が時間の進み方に与える影響を調べた実験から始まって

    「タイムパラドクス」「時間はなぜ流れる(ように感じる)のか」など

    ワクワクする小見出しが並ぶ。




    とはいえ、中身はそれなりに手ごわい感じではあるんですが、正直

    なかなかきっちりついていくのは難しかったです。

    時間が位置と比べて特権的なものではない、というところだけわかっておけば

    一般人としては十分でしょうか。




    逆に、詳しく知りたい人向けの短めのコラムも充実していて

    だいぶ欲張りな新書になってると思います。




    未来は決定されているのか、など

    SFの設定にこだわりを持ちたい人はこのあたりのことは

    目を通していてもいいかもしれないですね。




    議論になっているところもそのまま提出されていることが多くて

    探求心の強い方に応えてくれる内容ではないでしょうか。




    時々ロマンティックな言い回しも出てきて、

    そういうところもよいですね。




    ”相対性原理を認めるならば、「現在」だけがリアルなのではなく、「過去」も「未来」も同じようにリアルだと考えざるを得ない。「現在」という物理的に特別な瞬間など、もともと存在しないのである。(p.76)”

    この後、「持続的に存在する」という用法が批判されているときに、ベルクソンを思い出すけれども、彼は意識について持続を用いたのであって、物質が持続しているわけではないので、彼の主張は維持できそう。




    そして、実際、本書の時間の流れも意識にかかわってくる。




    ”人間にとって日常的な大きさとは、空間が1メートル程度なのに対して、時間は1秒程度である。人間の時間のスケールは、物理的に自然な単位の数億倍である。

     日常的に使われる時間の単位が空間に比べて桁外れに長いのは、それだけ脳の働きがゆっくりしていることを意味する。(p.208)”




    光が自然現象の基本だとしたら、という話ではあるけれど、

    光が速いというよりも脳が遅い、というのも面白い。

  • ひさびさに読んだブルーバックス。時間の概念を相対性理論、量子論、宇宙論、脳科学など分野横断しながら説明することを試みる本。時間に方向性があるのはビッグバンがエントロピーの低い秩序立った状態から始まったからという点と、人間の時間感覚や記憶認識は光や素粒子反応など多くの物理過程に対して人間の神経反応の処理速度が遅すぎることにあるという点は特に印象的。その他、タイムリープやタイムパラドックス、世界線、量子ワープなどSFネタの背景にも多く触れられてて楽しかった。

  • これまで、分かったつもりであった点が、この本でより深く理解できた。
    例えば、時間軸を含む4次元世界では、時間も空間の如く広がりを持つと言う点は見聞きしてはいた。しかし、本書の「物体は時間方向に伸びた存在」という指摘や、ミンコフスキー幾何学の説明等々で、「時空」のイメージの解像度が増した。
    (光速度不変より、ローレンツ普遍性の方が重要視されるのも、分かった気がするぞ!)
    エントロピー減少の話も分かりやすかったし、量子論の「観測の有無に関係しない客観的量子論」と言う観点は、新鮮であり、腑に落ちるものでもあった。認知のフローから切り込む最終章も、得るものが大きかった。

    落ち着いていながらも熱い文体も良かった。
    著者の量子論の本も今後読んでみたい。

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著者プロフィール

1956年三重県生まれ。大阪大学理学部物理学科卒業、同大学院博士課程修了。理学博士。専攻は、素粒子論(量子色力学)。東海大学と明海大学での勤務を経て、現在、サイエンスライター。 著書に、『時間はどこから来て、なぜ流れるのか? 最新物理学が解く時空・宇宙・意識の「謎」』(講談社ブルーバックス、2020)、『量子論はなぜわかりにくいのか 「粒子と波動の二重性」の謎を解く』(技術評論社、2017)他。

「2020年 『談 no.117』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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