怪談いろはカルタ 急がばまわれど逃げられず (集英社みらい文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784083213502

作品紹介・あらすじ

小5の朱里は謎の少年“言彦さん"に出会い「怪談カルタ」をやるハメになる。『急がば回れど逃げられず』──札をとると怪談が始まってしまい!? しかもとちゅうでやめられない!? 恐怖の怪談ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 母親と喧嘩し家を飛び出した朱里。知らない道を歩いていると、古い屋敷が目に入る。初めて見るはずの屋敷に懐かしさを感じ朱里が門をくぐると庭に大きな倉が建っていた。吸い寄せられるように中に入ると暗がりの中に謎の少年が佇んでいた。




    子供向けの怪談本を多数執筆している作者の作品。ポプラ社から色の本シリーズ、怪談収集家シリーズが出ているのは知っていたが、集英社みらい文庫から出ていたのは初めて知った。表紙の妖しさに惹かれて買ったがこの作者の本は好きなので純粋にうれしいところ。さて、こちらの本も怪談本である。いろはにほへとで構成される諺の「いろはカルタ」を捩った読み札にまつわる怪談を、表紙の少年が朱里に紹介していく。色の本シリーズや怪談収集家シリーズに比べると恐怖度は低いが、それでも怖い話が何作か。特に「化けの皮に取り憑かれる」は怖かった。生きている人間の負の感情に怪異がつけこみ、人を思うように操る様がおそろしかった。最後に木にたくさんぶら下がったくだんの物を脳裏に想像してぞーっと鳥肌が立つ。いろはカルタはまだまだ枚数があり、話を広げる余地がありそうだったが、どうやらこの話はこれで最後のよう。もうちょっと、この少年の正体を知りたかったし、今後主人公と少年の関係がどうなるかが気になっていたので残念。

  • みらい文庫 その2

    12月のみらい文庫です。

    2017/01/05 更新

  • 緑川聖司、みらい文庫に初登場。

    たまたま迷い込んだ蔵でカルタの入った箱を開けてしまって、そこからいろはの文字順に怪談が語られる。

    是非「す」まで行ってほしい。
    中で語られる怪談は本の怪談シリーズよりもちょっと長め。
    今の所都市伝説はない。

    窓にうつる誰の目にも見える亡霊とかそういうの苦手だなぁ。
    ちょうど寝る前に読んでたので寝るときちょっと怖かった…。
    お札が喉に詰まるのも物理的で怖い。

    最後まで蔵に拘束されるのかと思ったけれどそうではなかった。
    言彦は本当にそういう名前なのか諺を見間違えただけなのか。
    続きが楽しみ。

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著者プロフィール

緑川聖司(みどりかわ・せいじ)
大阪府出身。2003年『晴れた日は図書館へいこう』(小峰書店)で第1回日本児童文学者協会長編児童文学新人賞の佳作となりデビュー。主な作品に「本の怪談」シリーズ、「怪談収集家 山岸良介」シリーズ(ともにポプラ社)、「七不思議神社」シリーズ(あかね書房)などがある。『世にも奇妙な物語』(集英社みらい文庫)、『炎炎ノ消防隊』(講談社青い鳥文庫)など、ドラマや漫画のノベライズも手がけている。

「2023年 『意味がわかるとゾッとする  怖い博物館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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