炎の蜃気楼邂逅編 (3) 真皓き残響 外道丸様 (上) (コバルト文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086000505

作品紹介・あらすじ

死んだはずの己が換生によって新たな肉体を得、今を生きている。そのことが、景虎の心に陰を落としていた。それが付け入る隙となり、彼は『玄奘蜘蛛』に捕らわれてしまった。人の心を糧とする蜘蛛は、見えない糸で景虎の心を絡め取り喰らおうとする。しかし、人とは相容れぬ場所に巣食う蜘蛛を退治するには、誰かが命を捨て霊体とならねばならなかった!?そのことを知った直江と晴家は…。

感想・レビュー・書評

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  • 炎の蜃気楼 邂逅編3 外道丸様上

    主従、けっこう最初からお互いに矢印が出ていたらしいことが分かった。

    あと、直江も調伏は嫌いだったことが分かった。てことは、「赤い鯨とびいどろ童子」の寿桂尼が出会った換生者とは、やっぱり直江か?

    まだ霊年齢が30歳にも達していないような主人公たちが初々しくてたまらん。

    本編では400歳すぎて、非人間化、妖怪化している景虎と直江も、最初はこんなに人間くさかったのかと新鮮な驚きをもった。

    しかし、主人のためとはいえあっさり自分の首を切ってしまえる直江って、異常だと思う。もともとマゾっけがあるのか?

  • 直江と景虎、意識しあいだす。
    紅一点の藤、健気だな。

  • すっかり荒んでしまわれた景虎さま。
    酒浸りの日々に喧嘩三昧。
    その心の虚無が玄奘蜘蛛を呼び込み、
    遂には囚われてしまう。
    救い出すには霊体になるしかないと言われ、自決を選んだ直江さん…。

    決して景虎のためではない。
    任務遂行のため。
    後見人だから。
    私的感情では決してない。

    そんなことを反芻してるけど、それ、言い訳だから。どう考えても景虎さまのためですから。

    言葉にこころがないと言われた直江の言葉に、景虎さまがだんだん影響されていく様がたまりませんでした。

    もし直江が敵ではなかったら、景虎さまはとっくに駄目になっていたのかもしれないですね。
    味方ばかりの中でぬくぬく過ごしてたら廃人になってたかも。
    謙信公、絶妙な人選。さすがです。

    これまでは自分との闘いを強いられてきたけれど、今度は宿体の人生と向き合わなければならなくなった景虎さま。
    どうにも隠しきれない高貴な所作が滲み出る様にうっとり…。
    なんか、もはや直江には景虎さましか見えてないように感じるんですがどうなんでしょう?

  • なんて麗しい表紙…!

    「玄奘蜘蛛」は疲れているときに読むと景虎様の気持ちに同調してしまいそうになります危険。狂いそうな気持ちを持て余す景虎様が切ない…。そして容赦ない景虎様の言葉にゾクゾクゥとなっている直江の直江ぶりになんだかものすごく安堵した。針の歩みで距離を縮めてゆく景虎様と直江に私がゾクゾクゥ。

  • 景虎さま、荒む。直江、たやすく自殺未遂の『玄奘蜘蛛』を含む、雑誌掲載の7編を文庫化。
    本編でのみなさんは流石の400年の経験で色々わかってらしたが、今回のみなさんは何分初めてなもので、換生にまつわるエトセトラに悩まされます。
    景虎さま、宿体の悪友に拉致されるの巻。

  • 上・下巻。
    今度の敵は西洋魔法。
    なんだかなぁ。
    西洋魔法は置いとくとして、文章が乱れてないかな。
    すごく読みヅラいよ。
    そして直江がハァハァ言い出したので、次巻からはジャンルをBLに変更しなきゃ。
    最後の最後に安田長秀が登場します。

  • 炎の蜃気楼・邂逅編。既刊8冊。

  • 炎の蜃気楼 邂逅編-3-上

  • 景虎ぎみによる直江いじめが楽しい今日このごろ・・・嘘。己がいじめられっこだったから、直江が不憫でならん。勝長殿が叱り飛ばしてくれたらいい。心の安らぎは晴家の明るさ(?)だったりする。
    何故かここから小さく薄くなって(文庫サイズ)、電車の中で読みやすくていいぞ、軽くて。しかし、表紙もミラージュっぽくなってきたのでブックカバーは必須。
    で、外道丸様って何様?俺様。

    20080114〜20080118

  • 直江にとうとう未知の感情が…笑。自分の存在に思い悩む景虎様を見ているととても苦しかった。<br>やっぱりミラージュは面白い。どのキャラもすごく、生きています。邂逅編大好き。

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著者プロフィール

千葉県生まれ、東京都在住。中央大学文学部史学科卒業。「風駆ける日」で1989年下期コバルト・ノベル大賞読者大賞を受賞後、90年『炎の蜃気楼』でデビュー。同シリーズは累計680万部を超える大ヒットとなる。他の著書に、今作を含む「西原無量」シリーズ、『カサンドラ』、「赤の神紋」シリーズ、「シュバルツ・ヘルツ」シリーズなど多数。

「2023年 『遺跡発掘師は笑わない 災払鬼の爪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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