下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイ (集英社オレンジ文庫)

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  • 集英社
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感想 : 92
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086800242

感想・レビュー・書評

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  • 蝶の着物、音符のついた帯、木馬のオルゴール。
    結婚を約束していたけれども、事故で婚約者が亡くなってしまう。
    戦争によって告白が実らなかった。。
    切なくて思わず泣けてしまった。

    木馬のオルゴールでは、鹿乃の兄 良鷹が主人公。
    新キャラクターの真帆も出てきて、おっとこれは…?と思ってしまう点が笑
    次の展開も楽しみだなぁ。

  • 恋になりそうでならない、胸がもやもやした感じの描写が良い。着物の他にも、文学や骨董や美味しそうなお菓子や料理が出て来て、もうたまりません。

  • 着物にまつわる謎を解き明かし、ファンタジー要素も織り成す話。前作よりは着物の要素は少ない感じがするが、京都弁や街並みなどからはんなり感がでているのは前作と同様に、優しめな雰囲気を出していると感じる。今作は佐保姫にまつわる話から、シェイクスピアの話など、バラエティーに富んだ話と謎解きがうまく合わさっていて物語に華を添える感じで面白みがあって良い。鹿乃と春野との関わりのこと、慧と鹿乃の関わりはどうなるかなど気になるところであり、上手い方向へ転がって欲しいと思いつつ、進路も気になる。レモンパイが美味しそう。

  • シリーズ2作目。安定の面白さです。
    和服好きな英国美女プリシラと気難しい研究者黒塚誓一、慧の後輩加茂と鹿乃の親友奈緒、良鷹と(もしかしたら)骨董屋娘の真帆。
    主人公鹿乃&慧の悶々ペアだけでなく、さりげなく周囲に色恋の香りが漂っていて春の陽気。
    でもオカルトミステリーである物語の内容は、そこはかとなく悲しい雰囲気をまとっています。

    美しい京言葉と美しい日本の文化が描かれた、上品なミステリー。
    キャラも物語もしっかりしているので、いずれ映像化してしまいそう。
    次巻も楽しみです。

  • 今回もおもしろかった!
    なっちゃんと加茂先生の関係いいなあ
    回転木馬とレモンパイは着物の話じゃなかったけど鹿乃ちゃんじゃなく良鷹お兄ちゃんが謎解きしてるのも新鮮で素敵なお話でした

  • 2023.2.7 読了。
    下鴨アンティークシリーズ第2弾。祖母から受け継いだアンティーク着物の収められている蔵の管理を任された鹿乃は周囲の人々と共に元の持ち主たちの想いを読み取っていく。

    今作は主人公の鹿乃、兄の良鷹、下宿人の慧の他にもアンティーク着物やものに込められた想いを解決する人々の輪が広がっていくところも素敵だった。第1弾に続き美しいものがたくさん出てきて情景を想像して読むのが楽しかった。鹿乃の祖母の時代の身分格差や戦争など悲しい題材もあったが懸命に元の持ち主たちの想いを受け取ろうとし解決していく登場人物たちの姿も良く読後感はどんよりとした気持ちにならない。
    鹿乃たちの日常の食事風景や調理風景も丁寧に描かれ好ましい。続編も読みたい。

  • シリーズ第2弾。
    「ペルセフォネと秘密の花園」「杜若少年の逃亡」
    「亡き乙女のためのパヴァーヌ」「回転木馬とレモンパイ」
    の四編を収録。
    今回も色んな秘密がたくさん埋もれていて楽しいやら
    切ないやらで大満足です。
    言葉遊びのようなことから、知らなかった小ネタが
    ちょこちょこ出て来て別の意味でも楽しかったです。
    続きを読むぞぉ~

  • 下鴨アンティークシリーズの第2弾。全4話。
    全体的には主人公鹿乃の性格と京都弁もありほっこりした優しい雰囲気。話はそれぞれテイストが違って可愛らしいものもあれば、悲しい話もありました。悲惨な描写があろものも。
    鹿乃と慧ちゃんの恋の行方も気になるのですが、鹿乃の兄の良鷹と骨董屋の娘の女子大生真帆の今後がとても気になった。

  • 音符の帯のお話が切なく泣けた。良鷹お兄ちゃんが初めて大活躍だった(笑)

  • 本屋をウロウロしていて、この本を発見。
    表紙の絵がキレイだったのと、タイトルにひかれて購入しました。
    ただ、シリーズものだったらしいのですが、そるを知らずに適当に選んできたので、これはどうやら二作目だったみたいです。
    でも途中からでも全然大丈夫でした。

    なんとなく、「身近な謎を主人公の名探偵・鹿乃が解く!」みたいな、まあ昨今ありがちといえばありがちな展開を予想していましたが、ちょっとタイプが違いました。
    身近な謎には違いないけど、なんというか、マンガの「百鬼夜行抄」を連想しました。
    ファンタジー的な要素がある感じ。

    「持ち主が愛していたものには、魂が宿る」というの、私もなんとなく「そうかもなあ」と思っているので、こんなことがあってくれたらいいな、と思いました。

    ところでこの集英社オレンジ文庫、「ライト文芸レーベル」というジャンルで、コバルト文庫の流れを汲んでいるらしいです。
    娘たちのが読むのにもいいかも。

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著者プロフィール

三重県出身。同志社大学文学部卒。雑誌「Cobalt」短編新人賞に入選の後、2012年度ロマン大賞受賞。主な著書に『下鴨アンティーク』『契約結婚始めました』「後宮の烏」シリーズ(集英社オレンジ文庫)『三日月邸花図鑑』『九重家献立暦』(講談社タイガ)などがある。

「2023年 『海神の娘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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