将棋の駒はなぜ40枚か (集英社新書)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087200195

作品紹介・あらすじ

日本の将棋は、相手から奪った駒を自分のものとして使用できるという意味で、世界の同様な盤上遊戯の中で、きわめてユニークな存在である。この日本型将棋がどのような経緯で我が国に伝えられ、どのように発展してきたのか。かつて貴族や上流階級の遊びであった大将棋が、その形を整えつつ、少将棋として定着し、庶民の手軽な遊びとなるまでには、どんな歴史があったのか。そして、現在のように81桝目、40枚の駒という形が完成したのはいつか、そしてその理由は?古文献を漁り、新発見の資料や、新出土した将棋の駒などを検証することによって新たな説を打ち立て、将棋史研究の第一人者が書き下ろした、日本将棋のスリリングな歴史。

感想・レビュー・書評

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  • ●将棋が現在のような81マス、40枚の駒という形が完成したのはいつかなど、日本将棋の歴史について解説した本。

  • 日本の将棋の歴史研究成果の紹介。9x9の将棋盤や手駒という独自の進化を、他国の盤ゲームと比較して欲しかったけど、国内(特に近世)の歴史が淡々と語られている感が強い。将棋好きには楽しい話かもしれないが、将棋素人にとってはちょっと飽きてしまう。

  •  書名にもなっている問いを検証している前半部分は、いきなり通説の一つに対する徹底的な批判から始まるなど、このテーマに元から関心が無ければ結構とっつきにくいかもしれない。また、駒が40枚になった理由の考察も、資料の検証に比べると素っ気ない。
     それより、40枚の将棋が確立された近代以降、将棋を担う人々に焦点が当たってからの方が面白く読める。特に、将軍家による庇護と段位認定という将棋家を挟んだ上下関係から、江戸時代の将棋家が家元とは似て非なるものだったことを指摘する辺りは、そこを中心に一冊にしても良さそうなくらい示唆に富んでいる。

  • [ 内容 ]
    日本の将棋は、相手から奪った駒を自分のものとして使用できるという意味で、世界の同様な盤上遊戯の中で、きわめてユニークな存在である。
    この日本型将棋がどのような経緯で我が国に伝えられ、どのように発展してきたのか。
    かつて貴族や上流階級の遊びであった大将棋が、その形を整えつつ、少将棋として定着し、庶民の手軽な遊びとなるまでには、どんな歴史があったのか。
    そして、現在のように81桝目、40枚の駒という形が完成したのはいつか、そしてその理由は?
    古文献を漁り、新発見の資料や、新出土した将棋の駒などを検証することによって新たな説を打ち立て、将棋史研究の第一人者が書き下ろした、日本将棋のスリリングな歴史。

    [ 目次 ]
    第1章 日本将棋の起源
    第2章 大将棋から中将棋へ
    第3章 少将棋の誕生
    第4章 少将棋の定着
    第5章 将棋の専業者
    第6章 普及の努力

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著者プロフィール

1930年長崎市に生まれる。旧制甲南高等学校卒業。以来、将棋史および盤上遊戯史を研究。
大英博物館リーディングルーム・メンバー、国際チェス史研究グループ会員、チェス史研究支援財団名誉会員、チェス・コレクターズ・インターナショナル会員、遊戯史学会会長、日本将棋連盟将棋歴史文化アドバイザー。第17回将棋ペンクラブ大賞特別賞、第21回大山康晴賞受賞。
著書に、『賭博の日本史』『碁打ち・将棋指しの江戸』『碁打ち・将棋指しの誕生』『将棋の起源』『盤上遊戯の世界史』『日本遊戯史』『日本遊戯思想史』『将棋の歴史』『遊戯の起源』『江戸の目明かし』(以上、平凡社)、『将棋I・II』『盤上遊戯』『賭博I・II・III』『碁』『さいころ』『すごろくI・II』『合わせもの』『チェス』『遊戯I・II』(以上、法政大学出版局)、『将棋の駒はなぜ40枚か』(集英社)、『ゲームの博物誌』(JICC出版局)、『将軍家「将棋指南役」』(洋泉社)、『小さな藩の奇跡』(KADOKAWA)など。

「2021年 『〈大橋家文書〉の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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