東京ロンダリング (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 1974
感想 : 187
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087451481

感想・レビュー・書評

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  •  事故物件の浄化業、不動産ロンダリングがあるとを始めて知りました。直近の入居者には、事故物件であることを伝えなくてはいけないが、その次に入る人には、向こうから聞かれた場合のみ説明すれば良いなんて。本当?
     ロンダリングに関わるそれぞれの人々の人生ドラマを垣間見るのが大変面白い小説でした。怖がりの私には出来ない仕事ですが。

  • これを読んで1番に思ったのは、こんな仕事があるんやな、霊感が若干ある私には無理やな、だった。住むだけでお金がもらえるならありがたいし、時間もたくさんできるだろうけど、やっぱりそこへんの「気」や「気配」は消えたり現れたりだから。
    それをもろともしない人っておるんやね。きっと、どん底のどん底におるとその負のオーラなりエネルギーなりが生きてる人間のほうが強すぎて、亡くなった者の負の何かさえも消し去って、それがロンダリングになるのかも。
    それでも、少しずつ、りさ子さんが人間らしくどん底から明るい元の世界に戻ってくる過程は、読んでて安心した。それでも、ロンダリングを続けるのは、それによって得られたものを大切にしていくためなのかも。終わりの方のりさ子さんを作ったのも、人間らしさを取り戻したのも、結局はロンダリングをやってたから。
    自分を変えてくれた、元の自分に戻してくれた何かは大切にしていきたい。それが仮に世間からは好奇な目に晒されたとしても。

  • マイナーな仕事への興味深さと、りさ子の心の変化への関心でどんどん読み進められる物語。

    自分の不義による離婚でロンダリングの仕事に就くことになったりさ子。彼女の空虚な心が、お節介な大家さんや優しい雇い主によって満たされていき、最後は自分の存在意義を見つけられるまでに変化したところに面白さを感じた。

  • 事故物件に移り住む生活をしてる主人公のお話。
    自分の家がなくても居場所になってくれる人の存在
    についてハッとさせられました。

  • 2024.2/25

  • 訳あり賃貸物件をロンダリングするのが仕事という、題材が興味深かった!

    同じ筆者の「ランチ酒」シリーズとすごく雰囲気が似ているように感じました。
    訳ありバツイチ独身女性
    特殊な仕事
    不動産屋の相田は「ランチ酒」の亀山とキャラ似てる
    などが似てる点かな?

    富士屋みたいな定食屋さん、近所にあったらいいなぁ。
    豚肉のコショウ焼き、おいしそうです。

  • 豚肉のこしょう焼きがうまそう。

  • 面白い仕事だなーと思った。
    発想がすごい
    オチはホラーかとガッカリしたと思いきや
    違った笑

  • 実在する仕事なのでしょうか??気になる
    希望をなくし、人間関係を煩わしく思うりさ子には
    うってつけの仕事。それが事故物件のロンダリング
    でも、ある出会いが彼女の心を変えた

    最後の方にかけての展開は個人的には...でした

  • 帰るところがあるって恵まれてることなんだ、と気づいて自分の幸せを噛みしめる。主人公と亮さんのような恋人じゃないんだけどお互いを優しく思いあう関係っていいなぁと思った。

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2005年『リトルプリンセス2号』で、第34回「NHK創作ラジオドラマ大賞」を受賞。07年『はじまらないティータイム』で、第31回「すばる文学賞」受賞。他の著書に、『母親ウエスタン』『復讐屋成海慶介の事件簿』『ラジオ・ガガガ』『幸福レシピ』『一橋桐子(76)の犯罪日記』『ランチ酒』「三人屋」シリーズ等がある。

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