アイム・ファイン! (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.64
  • (2)
  • (15)
  • (10)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 101
感想 : 15
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087453638

作品紹介・あらすじ

恐山、ミラノ、伊勢、ラスベガス……。いつも旅から旅の作家、浅田次郎。行く先々で原稿を書きながら様々な人と出会い、様々なイベントに巻き込まれる。JAL機内誌で連載中の人気エッセイ第2弾。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • まぁ面白かったけどそれほど旅心をそそるものではなかった。延期中のミラノはいつにしようかなぁ…

  • 筆者の自虐ネタ、面白話満載の本。でも、所々に浅田さんの中国史・地理や教養をうかがい知ることも出来、浅田作品のネタ元を知ることも出来ます。
    浅田次郎ファン必読の書。

  • タイトルにもなっているが
    エッセイ アイムファイン!の記事こそ
    浅田次郎を全て表している内容で笑えた

  • ナジャ、無邪気の話がなんとも印象的な人物であったことが伝わってきてじんとしました。

  •  『つばさよつばさ』が面白かったので続編を読んだ。笑ってしまうエピソードが満載。人柄の良さがにじみ出る。

  • JAL機内誌第二弾。
    小説からは窺い知れない作家の横顔が見える。笑ってるうちに読み終えました。第三弾も読みます!
    通勤の読書にはもってこいです。

  • とにかく読み心地のよいエッセイ。JALの機内誌で連載しているだけあってか、移動中のお供にちょうどよい。

  • 浅田次郎は売れすぎの印象があり、アマノジャクな私はずっと敬遠してきた作家。知人から無理やり貸された『きんぴか!』全3巻を渋々読んだら「どストライク」。同じ知人から貸してもらった『プリズンホテル』にも笑い泣き、それまで読まなかったことを後悔しました。

    本書は日本航空の機内誌“SKYWARD”に連載中のエッセイの文庫化第2弾。これまでは浅田次郎の小説ばかり読んでいて、エッセイは初体験。

    浅田さんの日本語はいつも正しくて安心します。映画『グランド・イリュージョン』(2013)を観たとき、「押しも押されぬ」という字幕を目にして悲しくなったあと、『プリズンホテル 2 秋』を読んでいたら、ヤクザが経営するホテルに不手際から警察官の団体が宿泊、マル暴(暴力団対策課)の係長がホテルオーナーのことを「才気縦横の策士、押しも押されもせぬ大貫目だ」と評する場面があって嬉しくなったことを思い出します。正しい日本語、それでいて可笑しく、本を読む幸せを感じさせてくれるのが浅田次郎。電車の中でたびたび声を上げて笑いそうになり、相当怪しいヒトになっていたと思います。鹿児島名物「生しろくま」、食べたい。

  • 逢瀬がかなわず 永訣 恣意的な拒否 現実が宰領 鬼籍きせき エコノミークラス症候群 多摩丘陵きゅうりょう 雄大な関東平野を借景とする 狭窄 今日日珍しい執筆スタイル 地獄の施術 頸椎の歪み 満州族シャーマン イタコ 風光明媚 恩情を蒙ってきた 霊場れいじょう 己の内なる霊魂と対話 真鶴海岸 ミラノのドゥオモ チェニジア 鯵の干物 伊勢神宮 湿気がわだかま蟠る棒鱈 豪奢を極めたメンバーズラウンジ 金ボタンの詰襟 ミリタリー・アカデミー=士官学校 チューリッヒ空港 覆され ナショナリズムなきインターナショナリズムは、本来ありうべきもない珍現象である。 笑止千万 存在頻度が高い 懸念 奨励は頗る盛ん 危惧 識字率 読み書きによる意思伝達 落魄らくはく 一文字を刻むように書いた 甚だ尾籠な話 おもんばかって慮って 全自動麻雀卓 痔主 シャワートイレ 国内市場を席捲 バスとトイレが同じ場所に共存するという欧米の伝統 福音 至極当然であろう 父祖が営々と築き上げた便器先進国 神の顕現 北京 清朝 ラストエンペラー 紫禁城 完全予定調和 慇懃無礼な、ハザードランプ 高温多湿な日本は黴菌の巣窟 まずこれを凌駕するエッセイは書けまい 快哉を叫んだ 八王子ナンバー 見咎められ 都落ち万事が杓子定規な世知辛い世の中 禁忌 按配が難しい ディベート 陸上自衛官 歩兵 御殿場の東名高速の下 達磨大使 脱稿脱肛 マイケル・コルレオーネ 観客の胸に残る重い絶望感 恣意的 結果から帰納して原因を語る 孫文と袁世凱 禁忌 按配 物怖じ 横着 啓蒙 嘘八百で謀るたばかる 得手不得手えてふえて 愕然 颯爽 胡座 達磨大師 激務の濁流の中で 吝嗇りんしょくケチ 喝采 道徳を恢復 おもさげながんす ラスベガン 『ターミナル』のトム・ハンクスほどタフでない私 効果は覿面 淋漓と 歯に衣着せぬ 別府温泉 瞳はたぶん♨︎マークになっていたと思う 源泉の数はおびただ夥しく 愛馬スカイワード 憔悴 漁火いさりびのひとつてない漆黒の闇 イカが「チーッ」と鳴いた 珠玉 鹿児島の篤姫 獰猛な暑さの中で 暑熱も冷めた 薩摩隼人を募って出陣 閃いたニュートン級の数式 禍いを転じて福となす 湿気はポップコーンの大敵 嗜み 不調和の極みの時代の肖像 「板垣死すとも自由は死せず」岩倉具視ともみは誰も好きになれない悪役顔ではあったが、加山雄三の高祖父だと知って畏れ入った。 先人の叡智と努力に思いを致せば 拙文が同輩の戒めとなれば 早い話が前年分の課税が、当年分の収入を遥かに超えたのである。 小説家という個人事業が、実は水商売の一種であると知らなかった結果である。 生々しい話 マイレージが思いの外貯まっている 甚だ短絡的ではあるが、高松といえば「讃岐うどん」であろう。この名物を堪能するということを、密かなテーマとした。 全て反故となった ガイドブックの事前知識などたちまち放念してしまうのであった 宴席 祖父母の呪縛からようやく解き放された結果 難攻不落の名城 櫓やぐらと濠 りつりん栗林公園 水戸の偕楽園 金沢の兼六園 岡山の後楽園 奥床しい 士農工商のヒエラルキー 冠動脈に塵が詰まった原因 拙文が同輩の戒めとなれば幸いである 高松城は瀬戸内海にぐいと張り出した水城である 濠に群れ泳ぐのは、何と黒鯛なのである。 奥多摩蕎麦 ふそ父祖の誰もが抱いていた廉恥の覚悟が失われゆく サラダという言葉は無論あったが、それは生野菜を意味せず、「ポテトサラダ」か「マカロニサラダ」の略称であった。 レタスの出現はまさしくエポックメイキングであった 憔悴しきっている江戸前の爺様 家父長の権威を表現する手段として デェーイ! 兎ではない人間の食生活を維持するべく努めた結果 余談が長すぎたので話を大幅にはしょる まるでスポーツか遊戯のように 越境通学 侍の矜持 「押し屋」と呼ばれる学生アルバイト 謙譲の美徳 紫禁城 北京ダック 袂を分かった まさに溜息を禁じ得ぬ名作である 辮髪 100元=1500円 中国は間違いなく世界一のマッサージ大国である 相克そうこく 施療せりょう 俯せ ベテランのカナシバラーとは意見の一致するところではあるが セールストークに聞こえなかった。プロとしては如何にも納得が出来ないので明日また揉みほぐしましょう、と彼女は心から言ったのだと思う。無論、その好意に甘える勇気はなかった。 例えば草津に行って風呂に入らないくらいバカバカしいこと デブは個性を喪失する 馬蹄形 利便性よりも実感を優先する 現代人の悲哀 眉目秀麗 悦に入っていた 足繁くあしきげく 夢の実現は夢の喪失 どのような環境にあっても少年がみな幸福であるのは、自在に夢を見ることができ、尚且つその夢が全て実現されていないからである。「初心忘るべからず」除き戒めは、「初体験の興奮忘るべからず」と解釈する方が豊かな時代に生きる我々にとっては正しかろう。 古米と麦をスチーム炊飯 築地の場外市場が外国人観光客に大人気 画一的な規格に嵌まりがちな昨今 鶴丸マークの飛行機 私は典型的な「軽躁」JAL機内誌「SKYWARD」

  • つばさよつばさが余りに面白かったので、すぐさま続編に着手。うーーーん おもしろい。これでも機内誌掲載2011年分までらしいので、一刻も早く次の単行本を期待。大ファンです。

全15件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

浅田次郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×