- Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087458589
感想・レビュー・書評
-
事件とは離れたところにいながら回顧録と遠隔操作のような形でストーリー展開する新しい技法。自分は捜査していないのに溢れる臨場感と過去の記憶による葛藤。シリーズ化するのは難しいが続編に期待してしまう。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
刑事を定年退職した主人公は、事件の被害者の供養のため四国遍路の旅に出る。丁度その頃、小学生の女の子が行方不明となり遺体で見つかる。事件を通して、人間の弱さ脆さ、そして強さを教えてくれた感動の一冊。
-
自分が親になった時を想像して感情移入し読み込めた。
重大な過ちがあった時、それを正そうとする正義感が必要である一方で、その代償として被る全体への負の影響を考えると人間は選択を苦悩する。
今回は小説であるため正す方向に展開されたが、人間は脆く自分が可愛いものだ。
現実では、周囲の圧力に屈して正されないことの方が多いことをどこかで理解しているからこそ虚しくもなる。 -
ずっしりと重い刑事物。
刑事物であり人情物でもある感じ。
お遍路の道中と、過去の罪、現在の犯罪捜査の推移がリンクして話が進行しめ、結末には清々しいカタルシス。
まさに旱天の慈雨のごとし。 -
警察を定年退職してお遍路の旅に出た神場。
旅の途中で目にした少女誘拐事件のニュース。
それは16年前に捜査した事件を思い起こさせた。
すぐに後輩に電話をして、状況を確認する。
過去の事件にはある真実が隠されていた。
もう自らの手で捜査出来ないもどかしかと、お遍路の旅での出会いと葛藤がなかなか面白い。
2010.10.6 -
副読本として「殺人犯はそこにいる」を読むべし
ついでに水曜どうでしょうのお遍路編も見るべし笑 -
コロナ禍だったので1日で読んでしまった。
お遍路という過去の贖罪とリアタイで進む事件が徐々にシンクロしていく様が心地よい。
ホントなぜか幼女系の事件は北関東なんだよね。
しかし、なんか幼女系の犯罪者の再犯が当たり前という一般の意識を助長してそうだなとも思った。 -
泣きました。こんな警察官が本当にいるとは思えないけど、読み進める毎にどんどん引き込まれました。正義感に溢れ、責任感が強く、自己を犠牲とするのに躊躇いのない素晴らしい人が3人描かれています。読んで良かった。