水滸伝 9 嵐翠の章 (集英社文庫 き- 3-52)

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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087461640

感想・レビュー・書評

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  • 2012/02/16完讀

    林沖私自出奔去救張藍,但卻中了青蓮寺的計謀,負傷回梁山泊,撿回一條命。梁山泊開始建設新的流花寨,宋江和晁蓋開始有路線之爭。秦明和公淑結為連理,楊令被送到王進補習班教導,馬麟和鮑旭回梁山泊。青蓮寺展開新的計畫,把重心放在破壞鹽道跟梁山泊的經濟上,也想要籌組假的起義軍和梁山泊互相殘殺。盧俊義和柴進都遇到危機,鄧超為了拯救柴進而死。柴進的身份曝光,被逼上了梁山。

    「自分がくやしがるだけでは、なにもできんぞ、李袞。やれることをやれ。」「男になれ。」
    ここにいるのは、男ではない。これから、男になろうとしている自分だ。自分が、全く変わっていた。そんなに、簡単なことなのか。人は、たやすく変われるのか。やってみなければ、わからない。李袞は、やってみたかった。

  • 9巻。林冲が独り戦地を抜けた後から飛竜軍2人が柴進を助け出すところまで。全体を通して地味目だが、楊令が子午山に入るとこがいいのよね。解説は馳星周。同じハードボイルド分野だからか、なんなのか斜め上からの賛辞が面白い。9巻の解説ではなかったけど…

  • 本巻には、派手な戦闘はないものの、また何人か仲間が死に、何人かが新たに仲間に加わった。
    そして、国と国との闘いは、まだ続いていく…

  • 「詳しく語られ始める → 好きになる → 死 → あーまた好きな人物が死んでしまった」の繰り返し。このスパイラルはこれからも続くのか。

  • 前巻が盛り上がったせいか、この巻はわりと地味に感じてしまった。
    死んだはずの妻を助けに向かった林冲のエピソードもあっさり。後半は塩の道の壊滅をねらう青蓮寺との対決である。
    今回何よりも面白かったのが、馳星周の解説。宋江の魅力がわからないのがずっと謎だったが、原作でもこんな感じだったのか。

  • 林沖(ry
    索超のこと忘れていたけど、こいつも好きだった。青騎兵かっけえ。

    燈飛の気持ちが痛いほど分かった。でも、きっと俺は燈飛にはなれない。もし俺が実在の燈飛を見れば、冷めたふりをして心の中で嫉妬して憎悪するかもしれない。格好悪いけども。
    燈飛と同じことを考えているけれど、燈飛と同じようにはできない。悔しいから、燈飛のようになってみようと思う。

  • 前巻では、梁山泊・二竜山・双頭山の三点のど真ん中に、青蓮寺によって祝家荘が築かれ薄氷の勝利を治めたのだが、本巻では梁山泊軍は逆に3つの拠点で梁山泊を囲もうとする。2点は従来からの山塞である二竜山・双頭山、そして新要塞となったのは梁山泊から南西に位置する流花塞。東京開封府から目と鼻の先であり、今後も最前線として戦いは熾烈を極めるだろう。総指揮に花栄、副官に孔明、軍師に朱武を持ってくるあたり、手堅く渋い陣容である。
    また、梁山泊の二人の頭領、宋江と晁蓋は議論にて戦い始めるくだりが面白かった。但し、「どちらが梁山泊で上なのか」という不毛な戦いではなく、梁山泊における組織論を論じているのであるから不安材料ではないだろう。今後もこの二人が梁山泊の核になっていくだろうから、有意義な議論を交わして欲しいものだ。
    ちなみに、今週月曜に放送されていた「Qさまスペシャル(テレビ朝日系列)」の漢字の問題で、
    「豪傑や野心家たちが集まる場所=梁○泊」
    この○を埋めよ、という問題が出題されていた。出演者であるインテリ芸能人は半分以上正解していたと記憶する。水滸伝読者としては、こんな問題が出題されただけでも嬉しい限りだ。

  •  相変わらず盛りだくさんのエピソード。

     最初にある林冲のエピソードが心を打つ。この人は本当に問題児であるのだけど、やることにひとつひとつ心がこもっているのだな。どうしても目が離せなくなってしまう。

     あとは最後の鄧飛の話。ひとりを生かすために他のひとりが死ぬような話はあまり好まないけれど、この場合は、生を見つけることが結果的に死ぬことである、という感じで、ある意味カタルシスがあった。

     それにしても、徐々に梁山泊の力がそがれていくような印象は否めない。宋江と晁蓋の対立も、友情と絡んでいくだけに、なんだか奥にずんと響いてくるような感じだし。

     どうなっていくんだろう。
    2008/8/19

  • 林冲が軍を抜けた。
    罠と知りつつ張藍の幻を追う林冲は、重傷を負う。その林冲をたくさんの友が助ける。
    楊令は二竜山から旅立ち、子午山の王進に学ぶ。
    塩の道が暴かれつつあり、盧俊義と燕青、柴進が狙われる。
    李袞の発起、飛竜軍の活躍によって助け出されるが、貯めた財を無駄にしたくない柴進は、高唐の街で再び囲まれる。
    飛竜軍の鄧飛と楊林は、城壁に穴を掘り、柴進を助け出す。




    何が何でも張藍を助けるという林冲の気迫がすごい。
    重症の林冲を助けたいという安道全と白勝の想いが気持ちいい。
    公孫勝もさりげなくサポートしていたり。公孫勝としては借りを返したいんだろ
    うが。
    林冲の処罰をめぐる議論も見もの。


    楊令の件。二竜山から子午山へ。
    秦明の、結果的に空回りするいくつもの葛藤も面白い。
    楊令に公淑とのことまで心配されちゃうところも。


    最後は鄧飛のこと。
    燕青とは違うんだよな。
    どこか表面でしゃべってる感じ。
    柴進はお坊ちゃんだからな。

  • だんだん一話一話へのコメントがしにくくなってきた笑。

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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