聖域 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087463156

感想・レビュー・書評

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  • 読み始めから
    グイグイ引き込まれました。
    先はとんな展開になるのか
    見つけられるのか・・・
    完成できるのか・・・

  • 週末を利用して一気読み。最初は単なるミステリー、サスペンスの様相だったが、中盤からは死と生、仏教の世界などを盛り込んで、スケールアップ。最後までそのスケールとスピード感を保っていたのも、文章が読みやすいということと無関係では無さそう。篠田節子の小説を初めて読んだが、もう一冊読んでみようという気になった。

  • 関わった者たちを破滅へ導くという未完の原稿「聖域」。
    文芸部へ移動となった編集者・実藤は、辞めていった前任者・篠原の残していった荷物の中からその原稿を偶然見つけ、得体の知れぬ魅力を秘めた世界に引きずり込まれる。
    この小説を完成させたい、と、失踪した女流作家・水名川泉の行方を捜し求める実藤は、「聖域」の舞台である東北へ辿りつく━
    長編サスペンス。


    古い作品(1994年刊行)だけど、作中に携帯電話とか出てこない不便さのあるところが時代的で良いと。
    すぐ連絡とれたり検索できたりする現代だと違った展開だろうか?と思ったり。

    水名川泉を追っているところがハラハラしました-
    死生感、宗教、救いのありかた、いろいろ思ったけど文にするのは難しい…

    面白く読みました。

  • 異動先の編集部で偶然見つけた未発表の未完原稿に魅了された実藤が、僧侶が主人公のそれの続きが読みたい、結末を知りたい一心で、失踪した謎めく作者を追い求め、ついに見つけた新興宗教のイタコな彼女に、故人が夢に現れる中、続きの執筆を迫る。現実の動きと導入部の作中作に隔たりがなく滑らか。自然体なみっしりさ。

  • 編集者が偶然手にした未完成の原稿。
    それはかなりの力作で、編集者の琴線に触れるものであった。
    結末が知りたくて行方知れずになった作家を探し始めるが、関わった人々は一様に口を閉ざし警告する…。

    ミステリーかな?と思い、オカルトっぽくもあり。雄大な景色と生死、真理。壮大なラストでした。

  • 雑誌の編集者である実藤は、季刊化した雑誌の編集部に移動になり、前任者が残したある小説原稿を見つける。それは東北の蝦夷と彼らの信仰、天台宗の僧侶を巡る壮大な物語だったが、クライマックス前で途切れている。前任者に作者について尋ねに行くが、彼は「関わらない方がいい」と言ったー。

    前回読んだ「廃院のミカエル」が面白かったので、こちらも借りてみた。この人の宗教の書き方がすごく力強くて、どんどん引き込まれてしまう。人は死んだらどこに行くのか?という問いを投げかけられる作品。終盤は、何だか遠くに行って帰って来られなくなるような怖さに取り憑かれる。

  • いまひとつ

  • グイグイ引き込まれるが、
    最後は、不思議な力みたいなもので収まる感じがすこし不満。

  • まだ行ったことのない東北がなにやら神秘的でちょっと怖いところのような感じがしてくる。

  • う~ん。
    アマゾンでの評価が高くて
    もの凄く期待してしまった。
    確かに、作家が作品の中で書いた作品は
    もの凄く興味を引く内容であった。
    私も個人的にその先が読みたくなったが・・・

    それを書いた作家を探す過程や
    見つけてから書かせるまでの過程や・・・
    長すぎた感がある。

    それよりも
    イタコとか降臨とか?
    こちらの話が読みたくなった。
    あちらの世界とコチラの世界
    どこかでつながっていると
    考えると生きる上で
    少し楽になるかなぁ?

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著者プロフィール

篠田節子 (しのだ・せつこ)
1955年東京都生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。97年『ゴサインタン‐神の座‐』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞、19年『鏡の背面』で吉川英治文学賞を受賞。ほかの著書に『夏の災厄』『弥勒』『田舎のポルシェ』『失われた岬』、エッセイ『介護のうしろから「がん」が来た!』など多数。20年紫綬褒章受章。

「2022年 『セカンドチャンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

篠田節子の作品

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