小説フランス革命 1 革命のライオン (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087467383

感想・レビュー・書評

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  • フランス革命を題材にした歴史小説。第一巻の主人公はミラボーである。全国三部会の開催から国民議会の宣言に至るまでの流れが描かれる。登場人物の会話が地の文で描かれる独特の文体は、おそらく好き嫌いがわかれるだろうが、慣れればスラスラ読める。

  • 世界史の教科書では1行になるが、その行間にこそ歴史がある
    ということでしょうか。

    ロベスピエールがどう変わっていくのか。
    結論はみんな知っているけど、そこに至る経緯が
    でてくる(もちろん小説だから事実とは違うが)

    次巻以降も期待。
    ちょっと読みづらいけどね。

  • 著者の作品を読むのは初めて。
    文章が気になるところはあるが、読みづらいというわけではない。
    フランス革命を舞台にした小説ということで、歴史背景を勉強しつつ読み進んでみる。

  • フランス革命の小説。文体、特に内面の描写は荒削りだが、その分熱い雰囲気も伝わってくる。この巻では、ミラボーが中心。今後の展開に期待です。

  • ミラボー(ライオン)の存在感に圧巻。新鮮さと興味深さを覚える。

  •  解説の池上彰が意外。第一巻は,財政難のフランスが特権身分への課税を模索するため全国三部会を召集,ネッケルが財務大臣に返り咲くあたりから,国民会議成立までの一年弱だが,解説では,フランス革命全般のことが書いてある。
     小説はやはり人物の特徴を思い切って描いているのですんなり頭に入ってくるな。ミラボーが中心で,ロベスピエールも主人公格。デムーランやシェイエス,タレイランなども登場して,ワクワクする。この年になると,歴史小説って,流れを知ったうえで楽しむものという感じ。

  • 当時のフランスは、今の日本みたい。続きが楽しみ。

  • フランス革命を小説でお勉強。
    「はん」とか「ああ」とか書いてある心のせりふが気になる。いわないと思うんだけど。

    解説で、池上彰がこの頃のフランスと今の日本の状態は、似ていると言っていたのが印象的。日本には、リーダーシップをとって現状を打破しようとする者が現れるだろうか。
    しかし、フランス革命ものを読むと、ベルサイユのばらって、やはりすごいなぁ、と思わざるをえない。緻密。

  • 序盤も序盤だが面白い。が短すぎる。せめて単行本と同一構成にして欲しかった。

  • フランス革命には昔から興味がある。その興味を産んだのが「ラ・セーヌの星」で、育てたのは「ベルサイユのバラ」であるのは秘密だけど。そのフランス革命の物語を、小説として佐藤賢一が書き綴ってくれるというのは、本当に魅力的である。前から読みたいなと思っていたのだけど、ちょっとためらってもいた。佐藤賢一の場合、チラリと癖が鼻につくことがあるからだ。

    読んでみるとある程度は予想通りでミラボーもロベスピエールもみんな、見事に佐藤賢一の登場人物になっている。あわてていうなら、それぞれにみんな魅力的だ。特にタイトルにもなっているミラボーの活躍からは目が離せない。「佐藤賢一の登場人物」と僕が言いたくなるのは、それぞえが誰にも言えない弱さを隠し持っていて、それをグダグダと考えてしまうところなんだけど、そういうところも目を離せなくなってしまうところだ。

    もちろんこの物語がどういうふうに展開していくのかは概ね決まっているわけで、その枠組みの中で彼らがどう生きていくのか、いや、その枠組みをどうして作らざるを得なくなっていくのかが、ものすごく気になってくる。それぞれの持つ弱さの行方が怖いのである。そういう点で、物語がロベスピエールを中心になっていくのがじわりと胸に迫ってくる。流血を予期させるのだ。

    さて、ゆっくり追いかけていくことにしよう。

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著者プロフィール

佐藤賢一
1968年山形県鶴岡市生まれ。93年「ジャガーになった男」で第6回小説すばる新人賞を受賞。98年東北大学大学院文学研究科を満期単位取得し、作家業に専念。99年『王妃の離婚』(集英社)で第121回直木賞を、14年『小説フランス革命』(集英社/全12巻)で第68回毎日出版文化賞特別賞を、2020年『ナポレオン』(集英社/全3巻)で第24回司馬遼太郎賞を受賞。他の著書に『カエサルを撃て』『剣闘士スパルタクス』『ハンニバル戦争』のローマ三部作、モハメド・アリの生涯を描いた『ファイト』(以上、中央公論新社)、『傭兵ピエール』『カルチェ・ラタン』(集英社)、『二人のガスコン』『ジャンヌ・ダルクまたはロメ』『黒王妃』(講談社)、『黒い悪魔』『褐色の文豪』『象牙色の賢者』『ラ・ミッション』(文藝春秋)、『カポネ』『ペリー』(角川書店)、『女信長』(新潮社)、『かの名はポンパドール』(世界文化社)などがある。

「2023年 『チャンバラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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