プリズンホテル 4 春 (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087473780

感想・レビュー・書評

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  • ついに、シリーズ完結。
    楽しい旅ほど終わりに近づくと
    さみしい気持ちになる…。
    この小説もまったく同じ。
    こんなに笑えて、
    こんなに目頭が熱くなり
    そして、大団円を迎えた喪失感…。
    何とも罪作りなものだ。
    みんなカッコイイ!
    みんな大好きだ!

  • 幼少期のことが原因で歪んだ性格に育ってしまった主人公が、最後に全てを受け入れて大人へと成長していく姿がよかったです。

  • 完結編みたいな感じですが、
    あいかわらず面白かったです

  • 喜怒哀楽 愛別離苦 生病老死 をふんだんに盛り込んだツアーが終わりました
    「へん、って、どうしたんだ。おなかが痛いのか、メンスがきたか!」
    このどたばたが、堪らない

  • 2019.9.16 借り本

    夏、秋、冬ときて、4作目最後の春。
    どの回も一冊完結型なので一生続いてほしかった。
    春は最後らしい、大円満のラスト。
    みんな収まるところに収まった感じはする。
    特に本書では、板前の梶さんと、シェフの服部の別れが見ごたえがあった。
    仲良く喧嘩しながらドタバタしていてほしかった……。
    前進のための別れだからハッピーエンドではあるんだけど。

    最後、主人公である作家木戸が完全改心した様子で、嫁娘思いで物わかりの良い人柄に180°変わるんだけど、義母富江との今生の別れで急に別人格になるなんてことはないだろうから(木戸先生に限って)、全然信じてない。
    不器用で乱暴な愛に飢えた先生のままでいてくれることを願う。(たぶん翌日には戻っているだろう。)
    しかし富江……。悲しすぎる。どうせの大円満なら、富江も救ってほしかった。
    病気は治らないにしても、幸せであって欲しい。電話で富江フェードアウトのせいでラストの駆け足感が気になった。
    スピード感ともいえる…?丁寧に終わらせてほしかったっていうのは読者のわがままだろうか。

    あと、これは全作を通してだけど、実母がずーっとめそめそしていて、被害者面してるのが嫌だった。
    この作品は毎回あくの強いゲストが出るが、みんな憎めない素敵なキャラクターなのに!
    実母だけは好きになれなかった。全作通してシリアス場面にずっといるから、実母への嫌悪感から、感動シーンで感動することがなかった。どの面さげて息子に説教してるの?っていう。

    今作では、50年懲役されていた組員の老人と、ギャンブル好きで火の車な男が登場して、みんなで賭博する場面がある。その時、老人の一人勝ちで相当な大金を手にして(ホテルの面々はかなりの借金)、その後全てを男に渡す。
    のだが、そのあと老人が男に、人生諦めずにがんばれ(?)みたいなことを言って涙するシーンがあるが、賭博でもらった大金があれば一家一生遊んで暮らせると思う…。ドユコト?賭博の掛け金は全てチャラってことで良い?
    私的にはそうであってほしいけど、親分がそんなこと認めるはずないしなあ…。
    賭博の掛け金の行方だけが気になってもやもやした。誰か教えて。

    思うことはあったけど、
    結果、4作通して全て最高だった。
    毎回ゲスト客が多くてとっちらかっているのに、最後にはきれいにまとまる。
    話が方々に散っているのに、ちゃんと全て追えるし、スラスラ読める。
    浅田次郎、すごい!
    時代小説は難しそうだけど…。これを読まなかったら一生読まなかったと思う。
    読めてよかった!
    作中の会話をみても、聡明でいてユーモアのセンスが伺える。
    もっと浅田氏のドタバタコメディが読みたい!プリズンホテルの続編を切に願う。
    またすぐに読み返したい。
    個人的には、警察とやくざの宿泊が被る回が好き。確か秋。

  • なし

  • シリーズ一気読み!! また、今回もドタバタ劇の凄いこと

  • [あらすじ]
    義母の富江は心の底から喜んだ。
    孝之介が文壇最高の権威「日本文芸大賞」の候補になったというのだ。
    これでもう思い残すことはない...。忽然と姿を消した富江。
    その行方を気に病みながらも、孝之介たちは選考結果を待つべく「プリズンホテル」へ。
    果たして結果はいかに? 懲役五十二年の老博徒や演劇母娘など
    珍客揃いの温泉宿で、またしても巻き起こる大騒動。笑って泣ける感動の大団円。

  • う〜〜〜ん。完全に人情話になりました。
    ニヒルと言うか、異常性格者だった孝之介までむちゃくちゃストレートに、それこそしらけるほどの愛を見せます。でもまだ背景のおちゃらけが、それを救っています。
    しかし、それにしても面白い作品でした。
    プリズンホテルもこれで打ち上げ。一巻から四巻まで、一気に楽しませてもらいました。
    徹底した人物・背景のカリカチュアで、爆笑を誘う作品です。しかし、それだけで収まらない何かもあったような気がします。それが文学性であるとは言えないのですが。

  • 大団円。
    作家は賞をとる。紆余曲折するけど、最後には立派なたたずまいで美しい妻とかわいい娘を伴い登場。
    富江失踪する、から始まるんだけど、富江結局どうなったのか、急いで読みすぎたのか不明。
    ホントにおいしい料理を食べたら、笑っちゃうもんなんだよ。何故だかおかしくなっちゃって、くすくすくす。笑いをこらえたり。が心に残る。笑っちゃう料理。食べてみたい作ってみたい。
    浅田次郎は、きんぴかも好きだわ。

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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