肩ごしの恋人 (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087477443

感想・レビュー・書評

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  • 何がきっかけになったのか全然思い出せないけれどもともかく再読、★2.5です。
    さらさらっと読めるという絶対的な強さはありますが、内容はトレンディドラマの行き着く先みたいな感じがしなくもなく。不穏な、不安定な機微はここには無いなと思います、正直に。
    直木賞かと言われるとそうなの?でもあり、こういうものかも、とも言え、まぁ要するに可もなく不可もなくということです。

  • るり子と萌と、生き方はまるで違うけど、同じだけかっこよかった。るり子の、人の男がほしくて絶対略奪しちゃう姿勢には賛同しかねるけど(笑)、幸せになるための努力を怠らないことが他人から見てどんなに輝いて見えるかがよくわかったし、そうなろうと思った。最初は、よくある恋愛小説なのかなーと思ってサクサク読み始めたけど、気持ちの良いラストだった。働き始めてそう長くなく、自分の人生がどっちに振れるのかも想像がついていないけれど、どんな気持ちで生きて行ったらいいのかおしえてもらえた。

    月下美人って、一晩しか咲かないんだ、知らなかったー!

  • 30代のうちに読んでおきたい本というくくりで紹介されていたので読んでみました。

    るり子のようなTheバカ女を、なぜ萌が見捨て切れないのか…と思いながら読み進めた。
    けれど、最終的には萌と同じように、るり子の振り切った感じ、ブレない感じが清々しいと思えた。

    でも結局
    萌も女であること、子供を産むことに幸せを感じたのかと思うとなんとも言えないというか…

  • テンポがよいので一気に読むことができました。読みはじめは、るり子みたいな女の人苦手だな、と思いましたが、読み終わる頃には、るり子のことが好きになってました。もう一度読み返したくなります。

  • 女を武器にして、自分の望みに素直なるり子。
    恋にのめり込めない萌。
    私は後者だけれど、るり子のように、自分の気持ちに素直に生きてみたいな。
    家や家族や結婚や、いろんなものに縛られず、極端だけど何度でも離婚したって、自分の好きなように生きてみたい。

  • くどくどした雰囲気もなく、それでいて美しい修辞で27歳の2人の正反対の女性が鮮やかに描かれている。
    解説で江國香織さんが、それを「梨の筆」と評されていたのがとても府に落ちた。本編はもちろん、解説も読みごたえがあり、良い読書体験となった。
    2人に対して、共感できる心情もあれば、全く共感できない心情もある。ただ、この本は、そんな2人の心情を垣間見ていくのがとても興味深く、ページをめくる手がなかなか止まらなかった。読み進めるうちに、はじめに抱いた2人のイメージがするする変わっていき、その人間らしさに余計引き込まれた。近い年代であるからこそ、自分は?と省みることもまた興味深かった。
    静かに心が明るくなるような本。

  • 自分ってゆうものをしっかり持った、対照的な2人の話。身近に自分のことを理解してくれる人がおるのって素敵。女のあり方、男と女のあり方って、もうちょっと軽く考えてもいいんかな?今の私には難しいけど

  • 冒頭は幼なじみるり子の三回目の結婚式によばれた萌のくさくさした様子からはじまる。式後、会ったばかりの人と関係をもってしまうのだが、女の視点からの描写のせいか、からっとしていてちっともいやみじゃない。女を武器にして自分のことしか考えない、我慢できないるり子に最初はむかつき、萌はなんでこんな女と親友でいるのだろうと思っていたのだが、ひとりの男も呼び出すことができなく酔いつぶれるるり子に哀愁を感じ、萌のことを全面的に信頼していてピュアで前向きなるり子に最後はかなり好感をもってしまった。「夜はいつだって、朝を連れてくる約束を必ず果たす。」今さら読んで前向きになった。

  • ”本の雑誌・北上次郎オススメ作品”から。直木賞受賞作でもあり、読むならまずこれからかな、と。解説にも書かれているように淡々とした展開で、浮気はどんどんなされているし、家出とかも含めて、修羅場になりそうなイベントが満載だけど、主人公たちをかなり振り切った人物設定にすることで、何事もないかのごとく物語りは流れていく。そんな中での、妊娠を契機とした最後の展開だけに、盛り上がりもひとしお。素晴らしい読後感でした。

  • 初めて読んだのは中学生の時で、時代錯誤と言われようが私はこの作品が好きだ。不倫はよくないと思うけどこんな風に生きたい←

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