ベター・ハーフ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087478518

感想・レビュー・書評

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  • 良い意味で、こういう小説をわざわざ書く人がいるんだなと思える1冊。
    もちろん結婚生活という大きなテーマはあるけれど、1人の女性の人生をただただ傍観している感覚。

  • 【あらすじ】
    日本が未曾有の好景気に沸いていた時代、2年ごしの交際をへて広告代理店勤務の文彦と派手な結婚式をあげた永遠子。その日が人生最高の日だった。順調にスタートをきったはずの結婚生活は、バブルがはじけたことから、下降線の一途をたどる。不倫、リストラ、親の介護…。諍いと後悔にあけくれる日々から、夫婦はどう再生してゆくのか。結婚の真実を描く長編小説。

    【感想】

  • バブルがはじけた頃の一組の夫婦の結婚生活。
    人生最高の日だった結婚式から、二人の日々は下降線の一途をたどる。
    これでもかというくらい次々とトラブルが起こり、二人の関係は修復不可能なまでに離れていくが、そのトラブルというのが不倫とかリストラとか親の介護とか、あるある過ぎて他人事とは思えない。
    結婚生活の描写がリアルすぎて、正直ストーリーはあまり楽しめず…。
    2017/08

  • 中々分厚い体裁で軽く怖じ気づいていたが、ハラハラドキドキさせるシチュエーション設定で、食い入る様に頁をめくり続けた。こういう愛の形を実現させられる二人って素敵だ。

  •  バブル絶頂期に結婚した夫婦が、結婚後のバブル崩壊ほかの社会的事象に晒される一方、これと関連して生起する夫婦間の様々な問題・葛藤を描写し、夫婦の関係性を描写する小説。

     夫婦相互の一人語りを交互に展開する手法のため、叙述の多くは、自らの身勝手な本音と、配偶者への悪罵で彩られる。
     ゆえに感情面の描写は互いの悪い面を強調するきらいはある。
     しかしながら、いやそれゆえに、本作の感想は一言。「痛く身につまされる」ということだ。

     その中で、主人公男の母が、自分の夫(つまり父)との関係を振り返り、「夫婦って…いろんなことがある…。…こんなはずじゃなかったの繰り返し」という台詞が全てを代弁している感じだ。

     本作は、ラストにおいて、一旦は綺麗に収まったかに見える。
     しかし、実は、2人の子供はまだ学童期。これからまだまだ、色々なことがあることが、いやこれからが山あり谷ありの本番であることが想起できそうな…。

  • 一度読み始めると一気に最後まで読まずにはいられない
    けど二度は読みたくない

    バブル崩壊後に就職した世代としては主人公達の価値観に最後まで共感できないのがおもしろかった
    私達のような氷河期世代の価値観も、遠からず共感できないと言われるようになって欲しい

    なんで日本の男女が結婚するのか、わかるようでやっぱりわからないということがわかった

  • 結婚は簡単だけど、離婚ってすごく体力もいるし大変だと言うのが良くわかる。

    「夫婦にとって、いちばん大事なことって何ですかね」
    「思いやり、かな」
    言ってからひどく照れた。そんなこと、言えた義理か。知らない誰かになら手を貸せても、永遠子(妻)に対してだと、時折、損をした気分になる。…

    すごく分かるー!
    大事なこと。

  • ん〜(−_−;)
    次から次へとこれでもか…っていうくらい悪い事が続いて、辟易する…
    心が2人離れてしまっていても、あまりのその時の立場の大変さに離婚なんて考えられない状態ばかりで結婚生活を続けてしまっている
    リストラのあたりは あまりに辛い… 自分の立場や状況が酷くなるとみんな自分のことしか考えられなくなってしまうところが人の本質が見えるようで嫌な気持ちになる

  • 一気に読んでしまう。
    最初から破綻してる結婚にびっくりだった。結婚というものが、ますます不思議になったけど、色々あっても結局一緒に生きていく2人。共に生きるってことなんだなーと。2015.1

  • 結婚生活とは、夫婦生活とは、ふたを開ければ”毎日、こんなはずじゃなかった、の繰り返し"。数々の修羅場が訪れるも"自分たちの関係を壊し合うことですでに疲れ果て、離婚しなかったのではなく、離婚すらできなかった"二人。
    その二人の11年間の軌跡は人間のたくましさを強く感じた。
    独身の方と、既婚の方が読むのとでは感じ方がかなり異なるのではないでしょうか。

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