全一冊 小説 上杉鷹山 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 138
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  • Amazon.co.jp ・本 (688ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087485462

感想・レビュー・書評

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  • コーチング・人材マネジメントの一環として読破。
    小説約630ページ
    エッセンス版約220ページ
    小説⇒エッセンスの順で読んだので、コメント。

    小説に求めるべきではないが、ストーリーの論理性のまばらさに途中でついていけなくなることがあった。

    鷹山の世界を深く知りたい人には、この小説がいいかもしれないが、
    目的を組織論の一考察として設定する場合、
    既存のエッセンス版で十分すぎるほどである。

    三大テーマは
    ・破産に追い込まれた財政改革
    ・適材適所の産業振興策
    ・腐敗した(していく)人間の精神の改革

  • 大藩だった上杉家会津120万石が、豊臣についたため江戸時代米沢30万石に減封された。しかし、家臣を削らなかったので藩政は火の車になっていた。それを立て直したのが、主人公上杉鷹山(治憲)。17歳で小藩日向高鍋から養子にやってきた難しい環境の中、家老達が藩政をあきらめるような中で見事に立て直した。
     わずか17歳にして成熟した大人のような態度で、相手の気持ちを思いやりながらも、決して上からの押しつけだけで無く、自分も実践しながら、自分の信念を貫き通すその行為には感歎する。
     江戸で実験をして、米沢藩で実際に実践を行う手順も、人材を見いだす方法も、よそから来たというハンデもものともせず、自分とそれを取り巻く現状をきちんと認識して対処するその様は、奇跡と言っても良いと思った。更にすごみを感じたのは、まだ若い時期に、後継を育てる必要があるからと、隠居をしたことである。己の成功に恋々とし、得た権力を手放したがらないことが多く、晩節を汚すことが多いことを想起すると、そのすごみが胸に迫る。
     ただ一つ、この小説の残念な所は、著者が現在に置き換えてビジネス書を意識していることか。小説家なら、小説ですべてを語り、どのように捉えるかは読者に任せるべき。

  • ビジネス書として最高。構成面白く一気に読める。

  • 今年最も胸を打った本は何かと聞かれたら間違いなくこの本を選びます。

    古いしきたりに束縛され滅亡への一途を辿る米沢藩を、若き鷹山が側近と共に変えて行く様は多くの人の感動を生むでしょう。


    清廉潔白な鷹山の人為を読み進め、逆に人間ってほんとに汚くて反吐が出るわと思うこともがあれば、たとえ立場上身内であっても心の底から納得し協力してもらうのがいかに難しいかを自分の胸を痛めながら読み進めることもありました。

    何らかの組織に関わりながら酸いも甘いも味わっている方には特に読んでもらえたら嬉しいなぁと思います。

  • (欲しい!)/文庫

  • 江戸時代中期、瀕死の状態であった米沢藩を立て直した上杉鷹山の実話を元にした歴史小説

    初めて米沢入りした夜、小見川開墾、棒杭の商いを師弟で観るシーンなど情景が思い浮かび、感動した。

    歴史小説だが、現在の会社運営や家族に対してのリーダーシップについて学べる良き参考書

  • 江戸中期の上杉家の話しです。組織改革の難しさが良く分かります。良書です。

  • 組織の改革に「愛」をもって臨む姿勢に感銘を受けた。

  • 事実に基づいた歴史小説であるが、上杉鷹山が藩を改革していく過程から感動とともにリーダーシップについて多くを学ぶことができます。企業人の多くの方に読んで欲しい本です。

  • 久々に読み直したが、現代に通じるビジネス書であり、リーダー論だと思う。上杉鷹山はJ.F.ケネディが人生で一番尊敬していた人だとか。

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著者プロフィール

歴史作家。東京都知事秘書、広報室長、企画調整局長、政策室長を歴任。退職後作家活動に専念。人間管理と組織の実学を歴史の中に再確認し、小説・ノンフィクションの分野に新境地を拓く。『上杉鷹山』『小説徳川吉宗』など著書は300冊を優に越える。

「2023年 『マジメと非マジメの間で』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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