- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087486391
感想・レビュー・書評
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さすが文章おもしろい。やはり60〜70年代に若者だった世代には憧れる。
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らもさんが「時代のフレイバー」があるかもしれないと書いているように、確かに60年代70年代は落ちこぼれた人間が、フーテンと呼ばれながらも許容される隙間が空いていたように思う。フーテンの寅さんが家族からあんなに愛されていたように、らもさんもこの本がでた後もあれだけめちゃくちゃなことをしておきながら周囲からは慕われる人であったと思う。本人の醸し出す才能や作品とそれを支えた奥さんたちの存在が輝いて見えてくる。
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やはりらもさん大好きだ。
高校生からの回顧録的な。
甘酸っぱく痒くなるような昔話。
若干アウトな人々への眼差しがあたたかい。
失われつつある精神的余裕、というか。
この本に限らずだけど。
迷いを抱えた時に読み返すと、背中を押すでも過剰に共感するでもないらもさんの距離感が心地良く、自分の立ち位置を再確認できる。
らもさん、大好きだ。 -
「与えられたものだけを受け入れて死んでいくつもりなのか…?なんとも不可解だ」
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ギターのキーを合わせるために弦を巻きまくったり緩めまくるくだりは笑った。
青春時代のくだらなさとダメさを感じる話が多かった印象ですね。 -
①文体★★★☆☆
②読後余韻★★★★★ -
2022年9月27日読了。
この本をいつ買ったのかわからない。あるきっかけで、らもさんをまた読みたくなった。買ったものの、読んだ記憶はないが、いつしか、この本の舞台になっている土地に自分も住んでいた。なのですいすいと読み進めた。
灘って、自由な校風だと思い込んでいたけど、昔は丸刈りとかあったとは意外。世代の違いを感じるけど、でもそれが逆におもしろい。この本に出てくる、いたる所をあらためて巡ってみたくなった。 -
<ただ、こうして生きてみると分かるのだが、めったにはない、何十年に一回くらいしかないかもしれないが、「生きていて良かった」と思う夜がある。…それでも「まんざらでもない」瞬間を額に入れてときどき眺めたりして、そうやって生きていればよかったのに、と思う。あんまりあわてるから損をするんだ、わかったか、とそう思うのだ。p.193>
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中嶋らもさんの落ちこぼれ時代が描かれていた。
「滅多にないが生きていてよかったと思う夜がある それがあれば、あとはゴミクズみたいな日々でも生きていける」
エッセイは作者の人生を追体験して、そこから見える世界や考え方に触れることができて面白い。