- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087486391
感想・レビュー・書評
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[2013_02_02]
みつをの類と共にトイレの本棚へ設置(放置)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中島らもの青春時代のエッセイです。友人の自殺を通じてなど、生と死に関しての、らも氏の捉えかたがわかる一冊です。「転がり込んできた命を、また同じことをして捨てにかかるのでは、死んだ人に対して申し訳がたたない。だから僕は生きることにした。」(P95)、「こうして生きてみるとわかるのだが、めったにない、何十年に一回くらいしかないかもしれないが、生きていてよかったと思う夜がある。一度でもそういうことがあれば、その思いだけがあれば、あとはゴミクズみたいな日々であっても生きていける。だからあいつも生きてりゃよかったのにと思う。生きていて、バカをやって、アル中になって、醜く老いていって、それでもまんざらでもない瞬間を額に入れてときどき眺めたりして、そうやって生きていればよかったのに、と思う。」(P193)
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ロックといえばらもちゃん!
らもちゃんといえばロック!
ロックというものを思いきりクールにかっこよく「セックスドラッグロッケンロール」的に描く作品はたくさんありますが、ロックというものをこの日本に持ち込んだ瞬間、そこはかとなく漂うもの哀しさ、がっかり感、やらされてる感・・・・はっきり言ってしまえば、日本人がギターを持つことはださいんです!
ロックをかっこ悪いものとして書く、ということを、わたしはらもちゃんに教わった気がします。ロックが大好きなのに、憧れのストーンズみたいにかっこよくキメたいのにそうできない、とほほな日本人ロック少年の悲哀は、イギリスやアメリカのエッジの効いた青春ロック物語にくらべたらほんとにしょぼくてかっこ悪いけれど、たまらなくいとおしい。
ギターをふりまわしてめちゃくちゃに破壊するロンドンパンクスではなく、Fのコードが弾けなくてシャウトでごまかすなにわのロック少年をわたしは愛します! -
読んでいてなんだかスカッとしたというか少し明日から生きやすくなるように思う。社会に出たらもう一度読み返したい。あの時の青春が恥ずかしさが今の自分に繋がっていると感じることができるだろうか。
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この本で、マイナーのスケール練習は「吹き出しそうになる笑いを抑える練習」になった。
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まゆみちゃんのオススメ。かーなーりーハマッた!なんといっても舞台は知ってる町だらけ。三宮界隈の細かい道の名前にニヤニヤ、富田林の大阪芸大まで。行ったことあるとこばかり!らもさんって灘高だったんだねー。ドロップアウトの典型だけど。引き込まれる文章で、楽しくて仕方なかった。他のも是非読みたい!こういう青春小説、大好きだーーー
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大学の時に読んで、友人と初めて関西へ行った。この本と『西方冗土』、合わせて持って行った。「らもツアー」である。わけもなく灘校に行ったりした。時代は全然違うけど、同じ時代も過ごしてないけど、らもの「落ちこぼれ」の日々、おもしろいです。自分の「ダメさ」をさらけ出せるところが、この人のすごいところなのかもしれない。
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中島らもさんの作品というのは初めて読んだのだけれど面白いね、この人。
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中島らもの青春自伝。
灘高、大学、ラリった20代前半。ここにらもの全てがある。
らもが灘高で落ちこぼれるキッカケを作った先生の一言が印象的。