- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087520347
感想・レビュー・書評
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鏡花の母親に対するある種の異常とも言える執着がひしひしと伝わってくるように思う。
短篇集全体を通して幻想的な雰囲気が感じられた。生々しい場面では思わず仰け反ってしまいそうになった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
実は泉鏡花って初めて読みました。
天野さんの絵だ~と表紙につられて買ったわけではないのですが~
面白かったです。やはり最初ちょっと昔の文章なのでとっつきにくいのですが物語りの展開部分に入るとそれを忘れる面白さですね。高野聖は勿論、冒頭部に入っていた外科室と言う短編から引き込まれました。
自分、英語の本を読むときなるべく辞書を使わず、臨場感で読むような人間なのですが(だからきちんと読んだ人と話すと自分はかなり違う話に思っていたことがままあるのですが…)さすがに今回は後ろの訳を見ることが多かったです。昔の漢字は難しいなあ~
そのたびに話しが中断させられた気がしていらいらしました。←自分が不勉強な所為。 -
敦賀などを舞台とした作品です。
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少し難しいが、名文である。単語のリズム、章単位での独特な締め方。別な意味でのきれいな日本語。泉先生に関しては現代人には難解な作風の多い中、ライブ感を含み、物語を楽しめる幻想譚。
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飛騨から信濃へ、峠道をたどる旅の僧が、山中の一軒家で一夜の宿を乞う。その家には美しい女と、その亭主が住んでいた。近くの流れに案内された僧は、女に体を洗われ、花びらに包まれたような気分になる。その夜、僧のまわりを無数の獣の気配がとりかこむが……。
表題作『高野聖』など妖しく美しい幻想の世界を描いた5篇を収録。 -
難しくて1回読んだだけだと足りないと思う。
まだ評価をできるほど理解できないからあと2回は読みたい。
ただ外科室はすごくいい。 -
「外科室」がやばい。運命的で残酷で美しい。「高野聖」は典型的な幻想世界。挿絵のおかげで当時の人の想像の一端も垣間見えます。鏡花さんの描くおんなのひとはみなさん年上なことが多い気がします。
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i文庫にて読了。久しぶりに昔の文学作品を読んだら、表現がとても新鮮に感じられた。美しく豊かでみずみずしい真似できないような独特の言い回しがたくさんあった。また、古い言葉で理解ができても自らアウトプットは困難だということを再確認した。外国語のように。
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文体が少し読みにくいんですが妖しく幻想的な世界にどんどん引き込まれていきました。
この方の描く女性はとても妖艶で、だけどあたたかくて、ちょっと怖い。
最後にあっと言わせてくれる展開が楽しかったです。 -
結構、読みづらい感じの文章で読むのに時間がかかりましたが、独特の雰囲気が良いなと思いました。