高野聖 (集英社文庫 い 27-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087520347

感想・レビュー・書評

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  • 鏡花の母親に対するある種の異常とも言える執着がひしひしと伝わってくるように思う。
    短篇集全体を通して幻想的な雰囲気が感じられた。生々しい場面では思わず仰け反ってしまいそうになった。

  • 実は泉鏡花って初めて読みました。
    天野さんの絵だ~と表紙につられて買ったわけではないのですが~

    面白かったです。やはり最初ちょっと昔の文章なのでとっつきにくいのですが物語りの展開部分に入るとそれを忘れる面白さですね。高野聖は勿論、冒頭部に入っていた外科室と言う短編から引き込まれました。

    自分、英語の本を読むときなるべく辞書を使わず、臨場感で読むような人間なのですが(だからきちんと読んだ人と話すと自分はかなり違う話に思っていたことがままあるのですが…)さすがに今回は後ろの訳を見ることが多かったです。昔の漢字は難しいなあ~
    そのたびに話しが中断させられた気がしていらいらしました。←自分が不勉強な所為。

  • 敦賀などを舞台とした作品です。

  • 少し難しいが、名文である。単語のリズム、章単位での独特な締め方。別な意味でのきれいな日本語。泉先生に関しては現代人には難解な作風の多い中、ライブ感を含み、物語を楽しめる幻想譚。

  • 飛騨から信濃へ、峠道をたどる旅の僧が、山中の一軒家で一夜の宿を乞う。その家には美しい女と、その亭主が住んでいた。近くの流れに案内された僧は、女に体を洗われ、花びらに包まれたような気分になる。その夜、僧のまわりを無数の獣の気配がとりかこむが……。
    表題作『高野聖』など妖しく美しい幻想の世界を描いた5篇を収録。

  • 難しくて1回読んだだけだと足りないと思う。
    まだ評価をできるほど理解できないからあと2回は読みたい。
    ただ外科室はすごくいい。

  • 「外科室」がやばい。運命的で残酷で美しい。「高野聖」は典型的な幻想世界。挿絵のおかげで当時の人の想像の一端も垣間見えます。鏡花さんの描くおんなのひとはみなさん年上なことが多い気がします。

  • i文庫にて読了。久しぶりに昔の文学作品を読んだら、表現がとても新鮮に感じられた。美しく豊かでみずみずしい真似できないような独特の言い回しがたくさんあった。また、古い言葉で理解ができても自らアウトプットは困難だということを再確認した。外国語のように。

  • 文体が少し読みにくいんですが妖しく幻想的な世界にどんどん引き込まれていきました。
    この方の描く女性はとても妖艶で、だけどあたたかくて、ちょっと怖い。
    最後にあっと言わせてくれる展開が楽しかったです。

  • 結構、読みづらい感じの文章で読むのに時間がかかりましたが、独特の雰囲気が良いなと思いました。

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著者プロフィール

1873(明治6)年〜1939(昭和14)年)、小説家。石川県金沢市下新町出身。
15歳のとき、尾崎紅葉『二人比丘尼色懺悔』に衝撃を受け、17歳で師事。
1893年、京都日出新聞にてデビュー作『冠弥左衛門』を連載。
1894年、父が逝去したことで経済的援助がなくなり、文筆一本で生計を立てる決意をし、『予備兵』『義血侠血』などを執筆。1895年に『夜行巡査』と『外科室』を発表。
脚気を患いながらも精力的に執筆を続け、小説『高野聖』(1900年)、『草迷宮』(1908年)、『由縁の女』(1919年)や戯曲『夜叉ヶ池』(1913年)、『天守物語』(1917年)など、数々の名作を残す。1939年9月、癌性肺腫瘍のため逝去。

「2023年 『処方秘箋  泉 鏡花 幻妖美譚傑作集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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