楊令伝 4 雷霆の章

著者 :
  • 集英社
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感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087712124

感想・レビュー・書評

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  •  三つ巴・四つ巴の戦いは興味深くはあるのだけれど、わりあい同じような話が続くので少し飽きる。燕という国が新たに舞台に上がってくるが、その雰囲気はもうほとんど以前に読んだような話で、ただ顔ぶれが変わっただけという
    感じ。また、その顔ぶれにしてもさすがに描きわけが苦しくなりかかっていて、どれかひとりを秦明と置き換えてもあまり変わらないような気がするのだ。

     そういう感じで少し気を抜いて読んでいたのだけど、最後にきてちょっと背筋が伸びた。そういう展開になることが意外だったと言うよりも、この手が合ったと言うこと自体にちょっとぞっとしてしまった。人の命というのは、やっぱり大事なものである。どうも、50万人単位の命を平気で使い捨てにする戦いの話で、ちょっと感覚が麻痺していたのかもしれない。
    2009/11/21

  • 第四弾
    江南での戦闘も激しさを増し、北方でも同様である。
    若手がだんだんと登場してきており、今後どのような展開になるのか
    金の皇帝も病気で余命はなく、王母の亡くなっている、燕雲十六州の盟主と英明さを期待された麻哩も青漣時により暗殺、益々先が混沌としてくる

  • 2010.05.29 (40) 当分は楊令伝一本で読む

  • 大地を埋め尽くす信者の群れ。これまでの戦を超えて、お互いの心の強さが試される場になってゆく。呉用はミイラ取りがミイラ?のようなどっぷりとホウロウに取り込まれたが大丈夫か。狙いが叶っても、外れてもかなり傷つくのではないかと心配。梁山泊の頭領とは違う大きさもまた存在していて、反対に自分の弱さも感じた。
    王母を偲ぶ集まりは泣ける。

  • ★2009年87冊目読了『楊令伝4 雷霆の章』北方謙三著 評価B+

    江南の地では、方臘の宗教集団の叛乱軍が、宋の禁軍童貫と殺戮戦を展開。天才的な戦いで、童貫が叛乱軍を押さえ込みつつある。叛乱軍に加わって宋の力を削ごうとした梁山泊の軍師呉用は、首領である方臘にいつの間にか惚れ込んで、命を投げ出して戦いに参加している。

    一方、北では、燕雲十六州をめぐって、中心都市である燕京の攻略を目指す、もう一方の宋の禁軍を率いる趙安が、元遼の耶律淳、耶律大石、耶律披機の三人の軍としのぎを削る。さらに、梁山泊は、空白地帯になった中原ではびこる賊を替天行道の旗を掲げて掃討し、ますます志願兵を集める。既に、江南にいる童貫将軍は、最終的な敵は、梁山泊であることを念頭に置き、戦いの趨勢を大所から鳥瞰していた。

    そして、燕京では、新燕国設立を目指していた耶律淳、耶律大石、耶律披の連合軍は、その中心である耶律淳を宋の影の軍隊の青蓮寺に暗殺され、一気に失速する。

  • 2010年02月 04/11

  • ほうろう・・・。残酷なんだけど、呉用に優しくて今の時代ならいい人なんだろうなぁ。


  • 若いメンバーと立会い打ちのめす史進。
    皆の心のつながりを示すシーンが沁みます。
    死んだ仲間を思い出すシーンはどれもよいです。

    王母の死と息子たち。
    急成長する、花飛麟や穆凌の2世達。

    圧巻は、1万頭の馬による連環馬!!


  • 王母様ー!!子午山で過ごした兄弟たちと楊令。そこでは梁山泊頭領の楊令も一人の男。集まって酒を飲む場面が泣ける。

  • 王進の母(王母)が亡くなる。子午山は漢が生まれ変わる山の役目を果たしてきており、7名にとっては実の母のような人だった。北では新皇帝が暗殺され、南は度人と称してゾンビのように信者が宋軍に殺到。やや南北ともに戦線が泥沼化。

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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