女三人のシベリア鉄道

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 121
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087712889

感想・レビュー・書評

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  • この本を読むと 読みたい本が増えていくのであったサワークリーム 旨そうでした

  • 九千キロのシベリア鉄道から乗り継いでパリへ。森さん自身の旅と、与謝野晶子、中條百合子、そして林芙美子の旅を重ね合わせながら綴る一冊。鉄道そのものもさることながら、建造物と食べ物の描写に惹かれます。

  • 絶好調で読んでいたのに途中がくっと来ました。林芙美子登場のところで急に同行者が変わり時間も一年ずれる。なんだか読んでいて苦しい。あとがきからすると森さんご病気だったのかしら。作家って凄いな。でも家族は大変ですね。そして母は娘より息子の方が可愛いのかな。

  • かってシベリア鉄道に乗った与謝野晶子、中條百合子、林芙美子の足跡をたどりながら通訳の女性3人との現代の旅。
    羨ましいけど気分だけ味わっての、誌上旅。ちょっと読みづらいのが難かな。

  • 与謝野晶子、宮本百合子、林芙美子、そして著者の人生が交差するシベリア鉄道の旅。読みごたえ十分。

  • 与謝野晶子、林芙美子、宮本百合子は、すこし時期はずれるけれど3人ともシベリア鉄道で洋行した経験があり、それぞれ紀行文を残している。

    五木寛之のヒット作「青年は荒野をめざす」でも貧乏な若者たちはシベリア鉄道ルートで西欧社会に飛び込んでいった。そんな1970年代に若き日を送った著者にとってシベリア鉄道搭乗体験は気持ちを魅かれるものだったろう。

    著者らしい思いいれの強い感性で、女三人の足跡を辿るシベリア鉄道紀行文は、どんな心境であの当時の女が言葉も通じない長旅をしたのかを推察したり、現在と往時の現場の違いなど確認の旅でもある。
    同行のロシア娘の現代っ子ぶりもなかなかよろしい。

    3人も登場するのでなんだか散漫になったり、中だるみも起きていて、3人すべての旅の中身を心象を含めて描き出そうとするのはちょっと無謀だったようにも感じる。

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著者プロフィール

1954年生まれ。中学生の時に大杉栄や伊藤野枝、林芙美子を知り、アナキズムに関心を持つ。大学卒業後、PR会社、出版社を経て、84年、地域雑誌『谷中・根津・千駄木』を創刊。聞き書きから、記憶を記録に替えてきた。
その中から『谷中スケッチブック』『不思議の町 根津』(ちくま文庫)が生まれ、その後『鷗外の坂』(芸術選奨文部大臣新人賞)、『彰義隊遺聞』(集英社文庫)、『「青鞜」の冒険』(集英社文庫、紫式部文学賞受賞)、『暗い時代の人々』『谷根千のイロハ』『聖子』(亜紀書房)、『子規の音』(新潮文庫)などを送り出している。
近著に『路上のポルトレ』(羽鳥書店)、『しごと放浪記』(集英社インターナショナル)、『京都府案内』(世界思想社)がある。数々の震災復興建築の保存にもかかわってきた。

「2023年 『聞き書き・関東大震災』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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