旅屋おかえり

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087714463

感想・レビュー・書評

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  • 唯一の旅番組を失言で打ちきりにしてしまった元アイドルのおかえり。
    窮地に立たされ思いついた旅に行けない人の代わりに自分が旅をしてその思いを伝える…
    涙は出なかったけど読んでいてほっこりとあたたかい気持ちになれるた。
    読み終えた時、間違いなくあーー旅に行きたい!!って思う一冊。

  • 泣けた!!出来過ぎな設定とかご都合主義とかどうでもいいやってくらい、うるうるきたわー。
    あんま旅ってしないけど、いいな。

  • 四国の西土佐村に故郷を持ち、
    四国の山々で獲れた蔓で蔓籠細工をする知人作家がいる。
    ずいぶん昔のことになってしまうが
    その知人に面白い人がいるからと
    四国の山の中の道を来るまで何時間も走って
    連れて行ってもらったことがある。
    うっそうとした森を抜けて、村に入ったとたんに
    上空に青空が拡がる、まるで桃源郷のようなところだった。
    それが檮原だった。
    昔の診療所を紙漉工房に仕立て直し、
    近くには楮、三椏の林があった。
    その案内をしてくださったのが
    この作品ではヤンさん・千絵子さんとして登場する
    ロギールさん・千賀子さんご夫妻だった。

    作品の素敵な手触りはいうまでもなく
    そこに暮らしておられる様子が
    なんとも おだやかで その村に溶け込んでおられる様子がなんとも心温まる感じがしたのをよく覚えている。

    その雰囲気が実に見事に描写されているなぁ
    と 読んでいて 強く思った。
    景色もさることながら
    その 実在の人物が見事に活写されていることに
    今更ながら 好きな作家だなぁ
    と 思ってしまった。

  • 誰かの代わりに旅をする「 旅代理業、旅屋」そんな商売がなりたつのか???疑問だけど、この本のなかでは依頼人が次々現れてまぁ採算取れてるらしい。
    元タレントで鳴かず飛ばずの女性がいろんな所へ旅をしながら成長していく。
    旅をする主人公が魅力的だから、この人になら頼みたい人がいるかも、と思わせる。
    事務所の社長とか、主人公の周りの人もすごくチャーミング。話の内容よりもキャラクターの魅力で読んでしまうような本でした。

  • 図書館で借りた。
    読んでいくうちに
    タイトルの意味がわかる!

  • 図書館より。
    不覚にもラストで泣いてしまった。
    旅人と同い年。こんな生き方もあるだな。
    作者の他の作品も読んでみたい。

  • 図書館で借りた本。
    タレント「おかえり」こと丘えりこは、よろずプロの唯一のタレントであり、唯一のレギュラー番組「ちょびっ旅」で日本全国を旅してよろずプロを支えていた。
    しかしこのちょびっ旅が、番組打ち切りとなってしまう。
    売れなくなってしまったタレントは、脱ぐしかないのか!?
    どうする?おかえり!?
    ありきたり何となくなんとかなっちゃったストーリーと思っていましたが、最後の方はかなりジンと来ました。
    泣けます。泣いてませんけど。

  • 認めてしまおうかな。
    こんな感じの物語をそう言ってしまうのって
    えぇトシこいたオバちゃんの身では
    実はなかなかにこっ恥ずかしいんだけどさ。
    もはやファンタジーレベルの暖かさに溢れた、
    この本が好きだよぅ。

    『現実』のシビアさを身を以て知ってる大人にこそ勧めたいねぇ。
    そしてまだそれを知らない若者には、
    こういう世界を目指してくれ、とお願いしたいわ。

  • 元アイドル、今や旅先グルメ番組しかレギュラーのない三流タレント、丘えりか、ことおかえり。唯一のレギュラー番組、ちょびっ旅が、スポンサーの怒りを買い、打ちきりとなってしまう。

    そんなどんぞこのおかえりに届いたのは、ASLで運動能力を奪われた、華道の家元の娘、真帆の母親からの、娘の代わりに旅をしてほしいという依頼。一度は断ろうと思った重い依頼を引き受け、旅をして、思いもよらぬ景色との出会い、優しい人々との出会い、旅が救うことが出来る人の気持ちに出会い、タレントではなく、旅屋として歩み出す。

    数々の依頼、口コミの評判を聞きつけ、スポンサーを辞めた江戸ソースから、呼び出しを受けたおかえりが受けたのは、事務所の社長、おかえりを支え続けた萬鉄壁の運命も巻き込む、壮大な旅の依頼だった…。

    おかえりの、鉄壁の、江戸ソースの会長の。たくさんのやりきれない思いを。背一杯受け止めて、自分に出来ることを。結末は涙。優しい涙。おかえり、おかえり。がんばったね。って迎えてあげたくなる、切なくも優しい物語でした。

  • 旅屋。いいと思います。


    ちょっとうまく行き過ぎ感が
    あるけれどもそれはそれで。


    桜を見に行くエピソード
    秀逸です。


    もう2、3旅ばなし
    聞かせて欲しい。
    おかえりちゃんともう少し
    一緒に旅したかったな〜。

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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