- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087714678
感想・レビュー・書評
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内容(「BOOK」データベースより)
六本木のコンプレックスビルで開催される国際映画祭。アジアン・スターが招待される裏で、香港で実業家として成功する男の来日が噂されていた。羨望を一身に背負った男を標的に、「ある計画」がひそやかに、熱く動き出す。魂が震える、犯罪小説の最高峰。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
見せしめのような殺人に、関連はあるのか。
目標へと近づいていく、犯人たちと、警察。
どちらもやや、うまくいきすぎるが、テンポよく進み、面白かった。
殺人は、犯罪だが、犯人の心情に共感する部分は、否めない。
最後はやるせない。
http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-882c.html -
大手消費者金融の元社員が、次々と殺害されて・・・
何となーく分かってはいたものの、やっぱりやるせない。
でも、こういうラストは嫌いじゃない。 -
消費者金融に人生を崩壊させられた弱者たちの復讐劇。
あざとい行いでさえも不法にしてしまう「力」に反発を感じながらも、それがまかり通ってしまう現実が辛い。
読み進めながらも重原らにエールを送ってしまった。
最後のページが現実の世界なのかと思うと悲しい。 -
警察ミステリの領域に踏みとどまってはいるが、ほぼノワール。
こういうストーリーの場合、着地点の予想は比較的容易だ。というか、そこしかないでしょ?と思いながら読んでいたら、それ以上の展開だったので少し驚いた。いろいろ塗り固めてきたのに、簡単に崩すんだなぁ。
別の抜け穴的オチがあってもよかったのではと思うが、そこまでやったらもうどっぷりノワールになるので、警察小説とのボーダーラインはキープするという作者の意思表示なのかな。
正義は決して法の内側にはないことをテーマにした、評価が分かれそうな作品ではある。新しい試みと受け取れればいいのだろうが、私はこの作者のイヤミスはあまり歓迎したくない。 -
悪徳金融会社に人生を壊された人たちの復習譚。
”犯罪”を犯そうとする人々を守りたいという思いで読み進むミステリー。 サスペンスかな。 -
佐々木譲のサスペンス。警察は出てくるが、今回は警察はあくまでも脇役。
最初から犯人などがわかっているのは、佐々木譲の小説では久しぶりではなかろうか?
実在の事件と、架空の設定をうまく組み合わせている。
閉鎖された空間の中での犯罪は、中に入ってしまえばチャンスは広がる。そんなところか?
結末は意表を突かれます。