メランコリア

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 92
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087741940

作品紹介・あらすじ

このアンニュイなけだるさは、なんだろう。この男がもつ「情報」に包みこまれてしまいたい。伝説の男・ヤザキの独白は、私の自意識までやわらかくとかしていく…。倦怠と優しさの物語。最新長編小説「エクスタシー」第二部。

感想・レビュー・書評

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  • 再読。『エクスタシー』3部作の2にあたる。うーん、『エクスタシー』だけじゃダメだったのかな、と思いつつ、AIDSで亡くなった友人との会話から浮かび上がるゆううつの概念など、ところどころ読みどころはあった。なかでも、アメリカの片田舎から観光でNYに来て夜になるとホームレスを襲うサイコ夫婦の描写が凄かった。あと最後の1ページ、それまで自分がいたはずの世界が曖昧になって背筋が凍る、あの展開はすごく好き。自分がなぜ『エクスタシー』が3部作だったことを忘れ去っていたか、その理由が分かった気がするけど、乗りかかった船なので『タナトス』も再読します。

  • ヤザキの話。

    ヤザキの魅力が何かをさらに知れたな

  • 2007年12月8日読了。異色の経歴を持つヤザキ、という男の語りが大部分を占める、不可思議な小説。ヤザキ氏は村上龍の他の作品と共通する登場人物だが、この本のメインテーマはタイトルにあるとおり「憂鬱」であるようだ。人生への達観?絶望?がメランコリアなのか。よく分からん。ただ、ラストは今まで読んだ村上龍作品の中でもひときわ印象的。こういう後味・余韻は結構好きだな。

  • ちょっと疲れた

  • 他の2つの方が面白かったような気がしました。語り手がこれだけ女で、ほとんどヤザキの語り。

  • 村上龍さんを初めて読んだ作品。そして、僕が初めてちゃんと読んだ小説。アメリカの図書館で発見したんだっけ。あの時はビックリしたな〜。なんかこの小説には魔力があった。
    そもそも「人間」というものの魔力について考えさせられた。
    現時点でも、トップの作品。

  • 村上龍小説マイベスト3第1位は今も揺るがない。ヤザキの「憂鬱」に引き込まれる快感は、他の村上龍の小説でも味わうことができない。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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