- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087806168
作品紹介・あらすじ
舞台は第5部完結の半年後。"裏切者"パンナコッタ・フーゴのその後どうなったのか。
感想・レビュー・書評
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ストーリーの流れはとても『ジョジョの奇妙な冒険』らしく、本筋とは別のところで
出てくる設定も、著者がジョジョという作品を、5部以外の全編を通して大事に考えて
おられるのが伝わってくる内容でした。
新しく出てきたキャラクターのスタンド能力もいかにもジョジョ!
ただ、ジョルノに関しては理解の落としどころを見つけられません。
ラストであの口調と態度になるのは将来的にそりゃアリとして、でもこの本の中で
起こっている物語は5部本編から半年そこら。
そこでああ成ったのは彼にどんな心境の移ろいがあったのか?
それとも実は5部本編から本質はああだったのか?
読んでいる自分にとっては、点から点に飛んだ感じ。
まだ自分の中でジョルノが線になりません。
詰まるところ、この本に出てくるジョルノはDIOの息子なのです。
5部うんぬんは関係なく、DIOの息子なのです。
この本に出てくるジョルノはあくまでも、「DIOの息子」がギャングのボスになったとしたら、というイメージの塊であり、それは5部本編のジョルノとは一線を画しているように思えます。
口調も態度も5部のそれとは大きく違い、それが好ましく感じられる人もいれば、
到底受け入れがたい人もいることでしょう。
個人的にですが、私は後者です。
これが公式として出されたからこれが正解、不正解、ではありません。
長年ジョジョを読んできた、いわゆる『ジョジョラー』にとって大事なのは
『公式の続編なのかどうか』じゃあないのです。
この一つの物語を書き上げた人の内側では、登場キャラクターにどんな時間の
流れや経験があったと考えているのか?
その人物にどんな心境が起こり、それがどんなふうに言動に変化を与えたのか?
追求したいのはそんな部分なのです。
この物語はジョジョとしては素晴らしいです。
いかにもジョジョな人物、スタンド、展開です。
ただ、キャラクターの内面性についていうなら、5部からはスッとストレートに
繋がらない部分もある物語だと覚悟して読むことが求められると思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本作は第5部が完結したのち、半年後の設定です。
タイトルの『パープルヘイズ』が表す通り、『彼』が主人公の物語です。
苦悩、葛藤、後悔…色々な感情に絡め取られた様な姿は想像通りだったが、期待通りだとも言える。
こうであって欲しかった。良かった。 -
「ジョジョ」でありながら「ブギーポップ」、「ブギーポップ」でありながら「ジョジョ」。
上遠野浩平の「ブギーポップ」が、ジョジョの影響を受けているというのは、よく聞いてはいたものの、この本を読むまでピンと来ていなかった。「能力」を持つ者達の背景と狂気と激突、謎めいた(何を考えているか分からない)登場人物の言い回し。あまりにもハマり過ぎたこのタッグ、ノベライズとしては最高の出来ではないだろうか。 -
フーゴにとってどれだけナランチャが大きな存在だったかを考えた。
ブチャラティ以上に。
改めて自分のブチャラティLOVEを確認した。
彼は愛すべき天然系カリスマですね。。。 -
自分の娘さえも、保身のために殺そうとしたボス。己の信じる正義によって、組織へ反旗を翻したブチャラティについて行けず、ひとり離脱したフーゴ。あれから半年…IQ152、13歳で大学入学を認められたほどのエリートは、堕ちに堕ち、ギャングからピアノ弾きになっていた。
ボスを倒しトップとなり、組織を再興したジョルノの指令を受け、フーゴの前に現れたミスタ。
「裏切り者」フーゴは釈明のため、麻薬チームの壊滅を命ぜらるが…
本人すら傷つける殺人ウイルスを撒き散らすパープルヘイズを持て余すフーゴ、ジョルノを盲信するシーラE、胡散臭いムーロロは任務遂行をはたせるのか。
敵チームにフーゴの級友がいたり、サーレーやズッケェロが登場したり、エピソード的にイルーゾォやトリッシュも出てくるし、ちょうど5部を読み終えたばかりなのですごく楽しい!ジョルノはさらに神々しいし。そもそもフーゴ好みなんです。イチゴのピアスなんてきゃわわ。
ブチャラティやアバッキオ、ナランチャとの思い出がせつなく、さびしい。
ちょっぴりだけどトニオ・トラサルディーさんまで関係してくる辺り、上遠野氏のジョジョ愛を感じました。 -
読んでいて確かに聞こえてきたんです。上遠野さんの『僕は敬意を表するッ!』という叫び声。
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面白い。一言につきる。
是非、漫画化して欲しい。
視覚的に見てみたい、登場した敵スタンドも含めて。
第5部と話と完全リンクしている。
ディアブロ倒した後のストーリ。