- Amazon.co.jp ・マンガ (214ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088767628
感想・レビュー・書評
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長らく平和が続いた島国「皇国」。その最北端・北領に突如、超大国「帝国」の艦隊が押し寄せた。敗走する皇国軍の中で、新城直衛中尉は最悪の状況下で部隊を生き残らせる術を探すが──。
『日本三國』を読んでいて、架空戦記といえば!と久し振りに再読した。佐藤大輔先生の原作小説をコミカライズした作品。現在では絶版(電子書籍化もない)となり入手困難。それでもどこかで見つけたらぜひ読んでほしい傑作漫画に仕上がっている。小説も漫画も未完なので要注意。
人と龍の間に結ばれた「大協約(グラン・コード)」が秩序の根幹を成す世界が舞台。大陸の国々を併呑して超大国となっている「帝国」は、東方の「皇国」を脅威にならないと手を出さず、平和な時代が続いていた。だが、突如として北領に襲い来る帝国艦隊!皇国は陣形を引くも、その弱点を突破され司令部は瞬く間に崩壊した。司令長官が一番に逃走!新城たちも逃げようとするが、味方を逃がすために帝国軍を食い止める命令を受けてしまう。
新城が率いるのは、サーベルタイガーを軍用に訓練して共に戦う剣虎兵の部隊。バトルの躍動感はもちろん、時にはかわいらしさも見せてくれるところが好き。新城の人物像も魅力的。開幕1ページ目からインパクトある(笑) 命を奪うことにためらいのない徹底的なリアリストで知略家ながら、剣虎や隊員には義理堅い一面を持つ。仲間を鼓舞するために勇気づける自分を偽善者だと自虐するなど複雑な性格が人間臭くていい。軍の命令には従うが、命令の範囲で部隊に活路を見出そうとするところがアツい。目の上のたんこぶだった若菜大尉のシーンなんてもう鳥肌。表情や目つきがいいんですわ!
その一方、帝国軍を率いるのは戦姫・ユーリア。麗しくも前線にも立つ強者であり、的確な策略で皇国軍を追い詰める!圧倒的不利な状況下で、新城たちは帝国軍を食い止められるのか?!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
全5巻。
小さな島国に突然、大国が攻め込んできた。
皇国の兵士 新城直衛が、剣虎兵隊を率いて圧倒的軍勢に立ち向かうファンタジー要素もある戦争もの。
架空世界の設定が難しい、分かりづらいと思いつつ、圧倒的な迫力のある描写や登場人物たちの人間臭さにいつの間にかのめり込んで読んでました。すごい漫画です! -
久しぶりに骨のある歴史モノ漫画。
下北ヴィレッジバンガードで紹介されてたので
読みたくなって近くの古本屋で購入。
2・3・4巻も見つけたら買います
海皇紀とか虹色のトロツキーとか
似た系統なのでおすすめです -
戦場という極限の心理描写と状況描写。
日本人的な上下関係。
設定こそファンタジーでも、これらの描き方はむしろファンタジーと呼ぶには抵抗があるくらいリアルだ。
特筆すべきは伊藤悠の絵の上手さと画面構成の巧みさ。
ページをめくった瞬間にどきっとしたことが何回あったことか。
たぶん読んだ人は必ず心に残ると思う、2巻の、暗闇から虎が躍り出てくるあの見開きとかもう、何回見てもかっこいい。
こう見ると剣牙虎というのは漫画化に際していい役目を果たしている。皇国軍はビジュアル的にちょっとしょぼいというのもあって、こいつらが出てくると戦闘画面が俄然かっこよくなるのだ。
もちろん、動物をきちんと描ける画力があってこそだし、その上でうまい使い方をされてるからだ。
小説らしい固い口調や、たまに出てくる原作の引用らしき文章も、この絵柄にはぴったり合っていると思う。他の方のレビューで伊藤悠が女性と知って本気でびっくりした。
漫画家の画力と小説家の文章力で、名文・名台詞が見事な背景の中に立つ。
これぞ小説作品を漫画化する醍醐味!
そしてキャラクターの魅力は欠かせないけれど、その中心にいる新城直衛を語ろうと思うと、とたんに言葉が出てこなくなる。というか出てきすぎてわけがわからなくなる。
なんて複雑なやつだ。
でもだからこそ、ものすごく魅力的なことは確かだ。 -
千早かわいいよ!!
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「千早かわいいよ!! 」
とっても可愛いニャンコですね、、、マンガは途中で終わってるけど、原作ではどうなってるんだろう?気になるけど悲劇だと...「千早かわいいよ!! 」
とっても可愛いニャンコですね、、、マンガは途中で終わってるけど、原作ではどうなってるんだろう?気になるけど悲劇だと読みたくない。。。2013/02/13
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メモ
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戦争の結果はいつでも曖昧だ。勝ち負けでさえ、白黒がついていない。無駄な勝利もあれば、意味のある敗北もある。そこで死んだり手足を失ったりする兵にとってはどちらも同じだが。
新城直衛大尉がえぐかっこ良すぎる。原作者のちゃちゃで先が読めないのは悲しい。 -
新城直衛中尉と千早
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絶版悲しい
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全巻読了