さよなら、田中さん

著者 :
  • 小学館
4.21
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本棚登録 : 1718
感想 : 274
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093864848

感想・レビュー・書評

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  • 中学生が書いたということを抜きにしても、本当にすごい作品だと思った。
    大人でさえ知らない諺や格言!藤井六段に続く驚愕の中学生である。
    食べること、生きる姿勢について、深く考えさせられた。最後の章の「さよなら田中さん」は、教育熱心な親ならば必ず胸を突かれるだろう。作者自身が中学受験を経験しているのか、子供の心情がリアルに描かれている。
    西原さんによる表紙の絵が、最初はあっているのか?と思ったが、読後はああ、西原さんだからこそなんだなぁ…と感じた。

  • これだけの文章を小学生が書いただなんて…!
    物事を多く知っていて、でも子どもとしての視点も
    併せ持っていたら最強なのでは…?
    表題作「さよなら、田中さん」
    クラスメイト視点で、田中さん親子の魅力がひしひしと伝わってくる
    明らかに自分よりも裕福であろう相手にも、別け隔てなく手を差し伸べられる強さ、温かさに胸打たれた(拾い食いはいただけないけれど…)

  • 飛ばし読みしたが中学生とは思えない表現力、文章能力。
    最下層の貧困家庭にありながら主人公が聡明で心優しくて温まるが、題材は毒親だったり離婚だったり結構重たい。

  • 図書館で借りた鈴木るりかさんの二作目の著書『14歳、明日の時間割』に感動したのでデビュー作を購入。

    「いつかどこかで」「花も実もある」「Dランドは遠い」「銀杏拾い」「さよなら、田中さん」5話収録の連作短編集。

    ビンボーな母子家庭で暮らす小学6年生の田中花実が主人公。
    大食いで良く笑う母と娘の日常を、温かみのある言葉で真っ直ぐ、ユーモアたっぷりに描いている。

    中学生作家とは思えない表現力に驚かされる。

    凄いのはただの単純な物語に終わらず、毒親問題など現代における問題提議を含ませている点。

    年齢・性別を問わず楽しめる作品。

  • 物語はやっぱりいいなぁ。その世界に入り、登場人物の想いに寄り添いながらゆったりと読み進めることができました。
    読者にそう思わせる、表現ができているからこそなんだけど、それを中学2年生がしているということに驚き。
    好きこそ物の上手なれと言うけれど、きっと作者は物語が物凄く好きなんだろうなぁ。作品の内容も素敵でした。作者の実体験ではないでしょうが、想像力が素晴らしいと感じることができる作品です。

  • 中学生が書いたとは思えない。読みやすいし文章がうまい。表紙のイラストが西原さんだからか、主人公のお母さんのイメージが西原さんのように思えて仕方がない。

  • 「もし死にたいくらい悲しい事があったらとりあえずメシを食え」
    2018 3/17読了。
    14歳とは思えない素晴らしい洞察力と表現力。
    登場人物全部がいい。
    最後の三上くんの章がたまらなかった。

  • いやはや、恐れ入りました。ど真ん中直球でリアル、テンポよく進むし、それぞれの人物がたいへん魅力的。小学4年生のときに見かけただけの「工事現場で働くおばさん」から、ここまで話を膨らませて続編も早く読みたくさせるなんて、ほんとにすごいとしか言いようがない。るりかさん、お父さんのこと、気になるから早く書いて~。全寮制の男の子のことも、二階のお兄さんも、大家さんも。

  • 20180303 作者の年齢は関係なく読んで引き込まれる小説だった。前知識がなければ人生の意味とか価値とか考えさせられる内容。お母さんのブレない感性が読んでいて気持ち良かった。できたら直ぐに十年後の田中さんや三上さんの話を読みたい。

  • 読む前は、勝手に「女の子が田中さんと言うオトナに出会う話」と思い込んでいた。
    が実際は主人公の花実ちゃん(小学生)が田中さんだった。
    しかし田中花実ちゃん、カッコいい。お母さんも大家さんも、ついでにそのひきこもり息子賢人もいい味出てる
    三上信也にも、頑張れ!いい男になれよ!と伝えたくなる。
    さらにひきこもり解消のヒントは、花実ちゃんみたいな存在かもと思う。

    話のテンポもいいし、言い回しやたとえが絶妙。
    すごいな鈴木るりかさん。これから目が離せなくなりそう。

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著者プロフィール

鈴木 るりか(すずき るりか)
2003年東京都生まれ。史上初、小学4年生、5年生、6年生時に3年連続で小学館主催『12歳の文学賞』大賞を受賞。あさのあつこさん石田衣良さん、西原理恵子さんらが、その才能を手放しで絶賛した「スーパー中学生」。2017年、14歳の誕生日に大賞受賞作を含めた連作短編集『さよなら、田中さん』発表。近年では珍しいローティーンの文壇デビューで、各メディアの注目を集めベストセラーに。

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