吾輩はシャーロック・ホームズである (小学館ミステリー21)

著者 :
  • 小学館
2.98
  • (5)
  • (16)
  • (57)
  • (22)
  • (3)
本棚登録 : 223
感想 : 46
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093876247

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 短編連作集のつもりで買ったので、読み進めて長編だったのがわかってちょっとびっくりした。自分をホームズと思い込んでいる夏目漱石とワトソンの絡みがおもしろい。しかし、この舞台設定で長編はやや間延びしすぎた感がある。やはり短編あたりがいいところだったのではなかろうか。

  • 何作か読んで面白いな、と思った作家さんだったので借りて読みました。夏目漱石氏が好きなのかな、と思い。

    贋作坊ちゃんは面白かったのですがこれはあまり好きじゃなかったです。夏目氏を滑稽に書いている文章が全て彼を卑下しているような感じで私には笑えなかった。吾輩は猫であるの登場人物クシャミ先生なら想像上の人物なのでどのような描かれ方をしても抵抗は無いのですが実在の人物をこうパロディするような作品はあまり好きではありませんでした。

  • 全く違う内容なので本当は比べてはいけないのでしょうが、昔読んだ島田荘司氏の「漱石と倫敦ミイラ殺人事件」の印象が強すぎて、新鮮さが感じられませんでした。 

    内容も人種差別や植民地問題、戦争について書かれた箇所の方が興味が持てて、どうもミステリとして読むと中途半端な気がして少し残念です。 

  • 期待はずれだった。

  •  なぜだか自分のことをシャーロック・ホームズだと思い込んでいる、イギリス留学中の夏目漱石がベーカー街221Bに現れた。下宿先の女主人である2人のミス・リールが、彼の様子がおかしいと連れてきたのである。本物のホームズは別件で留守であったが、”彼をホームズとして扱ってくれ”という電報に従い、ワトスン博士は夏目のことをホームズと呼び、調査・治療にあたることにした。そしてナツメホームズと連れだって行ったマダム・シモーヌの降霊会において、殺人事件に遭遇することになる。

     タイトルからして明白であるが、今作はパスティーシュとなっていて、まず設定がおもしろい。

      「あの方は、このあいだまで
       ご自分が猫だとおっしゃっていたのです」
      「猫?」
      「ええ」
      「『名前はまだない』と」
      「なるほど。重症のようですね。」

    ホームズの留守中ということで、ナツメのホームズなりきりはワトスン博士を従えて拍車がかかるが、推理はどれもこれもとんちんかん、つまり『33分探偵』状態(笑)。ホームズシリーズではおなじみの人間達がどんどん登場するので、懐かしい思いでいっぱいになった。ただ、本家は子供の頃にたぶん一通り読んだきり・・・覚えていない人も部分も多かったので、そっちをもっと覚えていれば、もっと楽しめる作品だったのかも。ワトスンが阿片を口にしてしまったあたりの描写にはわけがわからなくてついていけなくなってしまった・・・これも、本家がわかってたらよかったのかなぁ。最後、ナツメやワトスンが解けなかった謎を本物のホームズが、話を聞いただけでさらっと解いてしまうところがあったのは良かったけど。さすが。

  • 作家「柳広司さん」
    書評で絶賛されているからと思い最初に読んだ作品は「我輩はシャーロック・ホームズである」です。

    夏目漱石がロンドン留学中、精神に支障をきたし自分はシャーロック・ホームズだと思い込み、探偵業を始める。
    ハチャメチャな推理をするのだが、意外と的を射ていてそこそこ事件を解決してゆく。というお話。

    シャーロック・ホームズも夏目漱石も好きな私としては
    「ん?ん?微妙だなぁ」といのが感想でした。

著者プロフィール

一九六七年生まれ。二〇〇一年『贋作『坊っちゃん』殺人事件』で第十二回朝日新人文学賞受賞。〇八年に刊行した『ジョーカー・ゲーム』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞をダブル受賞。他の著書に『象は忘れない』『風神雷神』『二度読んだ本を三度読む』『太平洋食堂』『アンブレイカブル』などがある。

「2022年 『はじまりの島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柳広司の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×