- Amazon.co.jp ・本 (73ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093882712
感想・レビュー・書評
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以前、広瀬弦(作者の息子)の絵で出版されたものを作者自身の絵で出版し直したもの。
線が太く迫力がある。
普通に暮らしていた豚の周辺に、洋服を着たキツネやウサギが住み始めた。
そのまま暮らしていた豚だったが、ある日、キツネたちによって家を建てられ、家族を与えられ、仕事をするようになった。
しばらくは、疑問に思いながらも暮らしていたが、奥さんがミンクのコートを購入したことで、疑問が頂点に達する。
豚がミンクのコートを着る??
そして、キツネに疑問をぶつけるが、かわされてしまう。とうとう豚は服を脱ぎ捨て、林の奥へ奥へと行き、以前と同じ生活に戻った。
ある日、そこへ見たことのある豚の一家がピクニックへやってきた。
あっちの豚は「幸せ」を選び、こっちの豚は「自由」に暮らしている。
幸せとは?自由とは何なのか。 -
1987年に小峰書店から出た本http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4338064072を著者自身の絵に差し替えた新装版。
古い本と読み比べ。
本としての形がきれい。
一ページにちょうどいい分量の文字と、ちょうどいい場所にはさまれた挿し絵。
誤字もなおってる。
小峰版の細い線で書かれた絵に対し、筆でざっくり力強く描かれる。
こっちも子供のころに見たら怖かったかもしれない。
でも今は好き。豚の顔も形も好き。
あとがきは小峰書店で挿し絵を描いた広瀬弦。
片づけていたら佐野洋子が描いた挿し絵が出てきたので佐野版の本を出しました。とのこと。
……あ、この人、佐野洋子の息子なのか。
本を読むのはファンだけじゃないんだから、そんな知ってて当然みたいに書かれてもなあ。
この本のために書き下ろした「今の僕と豚」も豚と言うよりは犬で、昔の絵の方が好きだ。
後ろにのっている佐野洋子の本の広告は家族エッセイ3種。
この売り方はなんか違うんじゃないかと思う。 -
あっちの豚 こっちの豚
あっちの絵 こっちの絵
佐野洋子はやるなー。
本気出しちゃうんだなー、息子にも。
そんな人だからなんだろうな。
こっちが大丈夫なら
あっちも大丈夫なんだな
自分の好きなところに
行けばいいんだな。