- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094072600
感想・レビュー・書評
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相手の心の声が聞こえる聴診器が登場する、病院を舞台にしたシリーズ。今回は女子刑務所が舞台だ。夫の裏切りによる離婚と、無知による貧困化。信じて結婚したはずの夫からの殺されると思うほどの暴力。毒親に育てられたヤングケアラーの末路。最愛の孫がいじめで自殺。受刑者たちの持つ背景はどれもこれも、もし自分がその立場なら犯罪者になっていたかもしれないと思えるほどにリアルで辛い。彼女たちが救われるのは、「そんなにうまくいくことばかりでないだろう」と思いつつも、この物語の中だけでもこうであって欲しいという結末に落ち着き良かったと思う。
受刑者を取り巻く最悪な登場人物の中でも特に、美帆の義父(暴力亭主の父はやはり暴力亭主)があまりにも酷い人間でイライライライラが止まらなかった。孫息子を勝手に跡取り扱い、跡取りにならない孫娘は物扱い。地獄へ行けと思う。 -
不思議な聴診器、患者の胸に当てると、患者の本音や心境などが聞こえてくる。今回は、女子刑務所の医務室。
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04月-14。3.5点。
病棟シリーズ第三弾。今回は金髪医師が例の聴診器を引き継ぐ。女子刑務所の診療所へ半年間出張、例の中年看護師と一緒。
シリーズで一番面白い。 -
聴診器を通して心の声が聞こえる病棟シリーズの第3弾。
第1弾の後悔病棟が良かったが、この懲役病棟はそれよりもずっと良かった。
女子刑務所に出向?になった元暴走族の女医 太田香織と看護師の松坂マリ江。
特に太田香織は囚人たちは犯罪者、同情の余地はないと豪語していたが、聴診器を通し万引き犯、殺人犯、覚醒剤犯、放火犯の心の声を聞き、元の病院の医師たちの力も借りつつ、生きる希望を与えていく。
みんながみんな同情に値する事情のある人ばかりでは無いのだろうが、読後は少し考えさせられるところもあり、しみじみと感動した。 -
受刑者と医師の関わり合いが面白い
受刑者は極悪人なわけでもなく自分達にとっても身近な話だった。
特に放火で捕まった人はこれから誰になったとしてもおかしくはない話
柿谷美海の話は誰かが悪いと特定するわけでもなく、いろんな人の立場になって考えることを教えてくれる
香織とマリエさんがなんだかんだ仲良くしていて途中から楽しくなった -
相手の考えていることが分かる不思議な聴診器。これを使って女子刑務所に服役中の受刑者の、罪を犯すまでの切実な事情を読み取り、彼女らの未来に希望を持たせるためにアレコレと策を考える女医(元暴走族のお嬢様)。設定や主人公の現実離れ感はあるものの、コミカルなお話を通して、現在の女子刑務所の問題、受刑者の事情などなかなか知り得ないことを知ることが出来た。
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読みやすかった。三部作 読んでみたいと思います。
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解説の人がすごい。