この胸いっぱいの愛を (小学館文庫)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 98
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094080476

感想・レビュー・書評

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  • バタフライエフェクトについては触れていないけれど、
    そこが問題ではないから、これでいいのだろう。

    ありがち、といらつくこともなく、
    素直に読めた。

    大きく感情がゆれることもなかったけど、
    それがむしろ魅力。

    へぇ、そんな経験したんだ、うらやましいけど大変だったね。
    そんな感じ。

    一生懸命な主人公がよい。

  • 変えたいと願う気持ちが強ければ未来は変えられると読んでいいのか、誰かを生かしたい・誰かに生きていたいと思わせるのがいいのか。いい面だけを読み取れば良いのかもしれないけど、植木鉢は余計。過去への謝罪だけではない...ということか。シートまで転移してるのも甚だ謎。

  • なんか途中から海外ドラマLOSTと被っているんじゃあない?と思ってしまった
    話し的にはとても良かったんだけど

  • 「花は育てればまた咲く。でも、ここにまた花が咲いたら、あの子はここを通るたびに自分のやった事を思い出して胸を痛めるに違いないんだ。そう思うと、わいよりあの子の方がずっとかわいそうだ」

  • 飛行機事故にあった数人が、ある時点の、ある特定場所に未練ある人が、過去にタイムスリップする。
    こういうタイムスリップ物としては、展開は想像通りでおり、どちらかというと、それはわかっている上で、切ない人への想いであろう。そういう点では、この話は、悪くない。

  • クサイ。
    ベッタベッタのいい話。
    ほんでもってなんて都合のいい展開なんだ!

    と思ったものの、よかったよかったで終わる
    いい話なんで、たまに読むならアリかな。

  • 故郷の門司に行く途中、突如20年前にタイムスリップしてしまった鈴谷。
    思いを残すあの時間に戻れるなら、やり直す事ができるのだろうか。

  • 再読。 時間跳躍の作品としては、キッカケだったり展開だったりがありきたりではある。 キレイに終わるのでエンタメ小説としてはそれなりに楽しめる。 改めて読み返してみても『クロノス・ジョウンターの伝説』とは別物という印象しかなかったな。 印象としては『LOST』や『神はサイコロを振らない』なんかと重なる。 最近読み返したからというのもあるけども。(クロノス~と別物ということも、別の作品と印象が重なるというのも悪いということではない) 映画版は結末が違うようなのでそのうち観ることにする。

  • 過去に戻る系の本にしては、なかなか良かった。
    自分の場合、子供の頃とあんまり変わってないから、大人になった自分は分かると思うけど。まぁ、その辺は映画だからね…過去に戻ってやり直せる人とそうでない人と、色々いるけどね。少しの感動もあったから、3つかな。

  • 3日位で読了。映画のノベライズ本だったらしく、とても読みやすい。単純に面白かった。
    本当は人生をやり直すなんてできないんだけど、やり直したらこうしたいというのが誰でもあるはず。よく聞く話だけど、私ともっと真剣に勉強しておけばよかったな〜と思う。
    大学なんて高校生でどれだけ勉強したかだけなのに、学歴は今の日本ではずっとついて回るし。
    そしてこれだけ長く生きていると、勉強してきた人としなかった人の差がどんどん開いてくるから。
    でも、もうこんな歳だからなんて思わず、今からでもできる勉強はたくさんある。どんどん色んな事を吸収していきたいと思う。
    この本でも言ってたけど、やっぱり諦めたらそこで終わるから。

  • とても良かった。号泣。このまま切ないまま終わるのかと思いや、最後は温かい終わりで救われた。

  • タイムスリップものの群像劇。
    泣きました。

  • こういうのに弱い
    オススメしたい一冊

  • 帰りの飛行機でつるっと読了。

    伊藤英明とミムラかー
    なんか違うような。。。
    実写みてないけど。

  • タイムスリップする話。かなりのハッピーエンド

  • もしも過去に戻ることができたとしたら、私はやり直したいことがあるだろうか?
    もしもすごく後悔しているある出来事をやり直せたとしても、それによってその後の人生が想像を超える変化をしてしまったら…

    私たちの日常は小さな出来事の連鎖の総体としてカタチづくられている。

    この作品に描かれたエピソードには、20年前に戻った人物の行動の結果として変わった未来も変わらなかった未来もある。
    でも、変わった未来はすべてしあわせなものへと変化を遂げていた。

    この小説のような出来事があればいいのに…
    そう思って幸福な「変わった今」を思い描くことが一番幸せなのかもしれない。

    読んでいてとても温かい気持ちになったのに、そんなことを思う私はひねくれているのだろうか。。

  • 過去に戻って何かできるなら、過去の自分に会えるなら、私だったら何をするだろう?
    登場人物たちはそれぞれ後悔していたことをなんとかしたり、できなかったことをやろうとしたりして、心の中にあったモヤモヤを晴らしていったんだけど、私のモヤモヤしてることってなんだろう。
    って考えたら、後悔してる事が多すぎて嫌になった。

  •  10月8日公開の同名の映画を、原作者自身の手によって、ノベライズした作品
     最後のページには、「(略)・・・ストーリー、設定などに映画と若干の変更が含まれています。」とは書かれている。
     実際に、映画を見たのだが、小説版では映画に比べて次の2点が大きく違っている。
    ・タイムスリップした人が増え、エピソードが一つ追加されている。
    ・結末が違う!
     映画版では、(おそらく)都合でカットせざるを得なかった場面などが、小説版では説明されているので、映画を補う意味で小説を読んでみてもいいのではないだろうか。たとえば、映画中では、なぜタイムスリップしたのかは語られることはないが、小説版では一応の説明がなされている。
     映画と小説で結末が違うことによって、見終わった後、読み終わった後の印象が大きく異なることになる。

     なお、原作は『クロノス・ジョウンターの伝説』に収録の『鈴谷樹里の軌跡』。内容は、主人公の鈴谷樹里が、チャナ症候群という病気で死んだヒロ兄ちゃんを助けるために「クロノス・ジョウンター」を使ってタイムトラベルするというもの。いくつかのキーワードは重なっているが、まったく、別の物語である。
     また、収録されている他のエピソードでも同様に「クロノス・ジョウンター」を使ってタイムトラベルする。それらのエピソードでの主人公(鈴谷樹里を除く)は、別の形で、『この胸いっぱいの愛を』に登場している。

  • まだ読み始めたばかり。
    過去にタイムスリップするという設定がおもしろい!

  • 梶尾真治『この胸いっぱいの愛を』読了。よく考えると、パラドックスは解かれていないけれど、気にしないことにする。あたたかい作品。

  • 梶尾先生作品は久々です。
    6年前(!)の映画の原作者によるノベライズ。
    さすがというか、映像作品前提の作品
    (厳密には「原作」=この作品の原作作品があるんですが)
    にもかかわらず、この本だけでも読ませます。
    ちょっと優しすぎる物語かな、とは思いますが
    とても優しい気持ちになりますね。

    話的にはとてもファンタジーですが、
    SF色が濃くなく読みやすいので
    梶尾先生を初めて読む方におすすめな感じ。
    この作品が物足りなかった方は
    是非先生の他作品を読んでみて!な感じです。

  • 映画を原作者がノベライズ作品にしたもの。
    2006年羽田発門司空港行224便に乗り合わせた男女が、1986年の門司へタイムトリップしてしまう。乗客の中で20年前のその場所に固執していたものだけが来たらしい。
    思いを遂げるもの、理由を探すもの、それぞれの行動が描かれる。
    彼らがどうしてここに来たのか、そしてどうなるのか、それも重要である。しかし、理由や先が分からないが故に、今できることを一生懸命やる姿勢はすごいと思う。

  • 映画よりも、内容が詰まっていてとても良かった。


    「そんなこと起きない。でも、もしかしたら、そんなことが起きうるかもしれない。そしたら、僕も勇気を出してもみよう。」


    そんなことを思わせてくれる作品でした。

  • イイハナシダナー

  • 思ったほどではなかった感じ。

  • 映画のほうが面白かった

  • 個人的には「黄泉がえり」よりも、今作品のほうが好きでした。
    飛行機事故で1986年にタイムスリップした数人の乗客のストーリーです。
    それぞれに過去へ戻った意味と目的があって、ベタだと斬って捨てる人もいるかもしれませんが、タイトルのように胸いっぱいの感動を抱く人もきっと多いです。
    あたしもうるうるしてしまいました。
    好感のもてる登場人物ばかりでしたしね。

  •  20年前の自分の居る世界へのタイムスリップ。主人公以外にも、何人かの人間が一緒に20年前にタイムスリップする。それぞれが20年前の時代に心残りがあって、それぞれがその心残りをその時代で見つけて、解消していく。
     主人公の鈴谷は、20年前の小学生時代の自分と一緒に生活をして、自分の今(過去の自分にとっての未来)をよりよいものへと変化させて行こうとする。子供の頃の憧れの和美姉ちゃんとも再会し、子供の頃にはわからなかった視点で、その過去をたどり、変化させていこうとする。そんな風にそれぞれの物語が描かれているこの作品だが、描かれているのはあくまでもそれぞれの物語という感じがした。そのことが良いとも悪いとも思わないけれど、読み終わった後に、話がとどまらずに流れてしまっていくような感じがした。
     この作品、原作者本人による映画のノベライズ作品(原作は、朝日ソノラマ刊「クロノス・ジョウンターの伝説」)ということなのだが、どんな思いでこの作品を書いたのかというのは興味深い。一つの作品が、別のメディアになるという事は、その作品の新しい一面が作られる(ある意味、全く別の作品ができる)と言うことで、原作者としては嬉しさと、自分の作品が離れていくもどかしさが併存するのではないかなと思う。そして、その新しい作品をまた自分のところに連れ戻してくるってどんな思いなのだろう。

  • とある出来事をきっかけに1986年にタイムスリップするお話し。

    その時に後悔の念が残るものだけがタイムスリップする。

    死に目に会えなかった盲導犬。
    割ってしまった大切な鉢。
    交通事故で死んでしまった息子。
    自分を産んだ直後に亡くなった母親。

    何もしてあげられなかった大好きな年上の女性。

    そんな思いを胸に、過去を変えるために今を生きる。

    黄泉がえりの作者が自ら書くノベライズ作品。

    すらすらと読め、読み終わった後にはほんのり暖かな感覚が残る。

    映画も観てみたいと思わせる作品。

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著者プロフィール

熊本県生まれ。「美亜へ贈る真珠」でデビュー。代表作に『地球はプレイン・ヨーグルト』『怨讐星域』「あしびきデイドリーム」(星雲賞)『未踏惑星キー・ラーゴ』(熊日文学賞)『サラマンダー殲滅』(日本SF大賞)、そして映画化した『黄泉がえり』や、舞台・映画化した『クロノス・ジョウンターの伝説』など。

「2022年 『未来のおもいで 白鳥山奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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