世界史としての日本史 (小学館新書)

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  • 小学館 (2016年8月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098252800

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世界史としての日本史 (小学館新書)の感想・レビュー・書評

  • 稀代の教養人である半藤・出口両氏の対談本。

    まず、両氏の尋常ならざる読書量に驚かされる。
    そして、自分の不勉強さと無教養を思い知らされる。

    主たるテーマは、近現代の日本を、世界史の流れと結びつけて捉えることにある。
    両氏の語る内容は、現代(日本)社会の抱える問題点を浮き彫りにする、極めて深いものであるが、それでいて非常に分かりやすい。

    とにかく「多く」かつ「深く」読書をしようと思わされた。

  • 出口治明氏と半藤一利氏による対談集。

    半藤一利氏は割と専門的だけど、出口治明氏の方は偏りがある感が。

  • 日露戦争は、海軍こそバルチック艦隊を全滅させ華々しい勝利を飾っているが、陸戦の方は、息も絶え絶えというのが現実であった。どうにもないぐらいに兵力がなく、兵站もなければ弾薬も決定的に不足していた。圧倒的に兵力が足りない日本は、戦争に勝ってもロシア軍兵士を結局、逃さざるを得なかった。包囲殲滅戦ができないから、生還したロシア兵は再び組織され、攻撃してくる。さらにはハルビンに30万人という大兵力を集結させていた。もし、講和会議がまとまらなかったら、一気に日本を攻めるという準備さえ整えていたのだ。そんな状況の中、小村寿太郎は、泥沼化しそうな戦争を終わらせたうえ、樺太までぶんどってきている。よくぞ戦争を終結させたと褒められてしかるべきなのに、賠償金を取れないとは何事かと非難されている。本当はかろうじて勝っただけという正確な情報を流しておれば、小村を非難する論調は決してなかったはず。連戦連勝だと偏向的な情報ばかりを流す当時の報道が市民を誤った道へと導いてしまった。日本史の中にとじこもっていただけでは、見えなかった視点が世界史を通してクリアーにされている。中ほどには、「日本もかつてはISと同じことをやっていた」といった、そんなトリッキーな章も用意されている。歴史認識の再構築を迫られる一冊。

  • 対談形式なので読みやすいかな・・・なんて思ってたらとんでもなかった。自分の知識不足を痛感させられるばかりで、読みこなすというにはほど遠いレベルだった…。
    この2人のような人を「教養人」「知識人」と呼ぶのだろう。足元には全然及ばないのだが、少しでも近づくべく、もっと勉強しなければ。

  • 半藤一利&出口治明の第二次世界大戦の歴史観についての対談。世界を知るには 「歴史を学ぶ必要がある」「今の日本はズレている、日本特殊論は間違えている ことを認識する」こと

    戦争の歴史を 日本だけの視点でみるのではなく、ヒトラー、スターリンを中心とした 世界全体の視点で 見る


    主なおすすめ本
    ヒトラー「わが闘争」
    アランブロック「ヒトラーとスターリン」
    シュペーア「第三帝国の神殿にて」
    ビーヴァー「第二次世界大戦」

    対談は 2人が乗じる(話しに厚みができる)ものと 1人が引き出す(1人を際立たせる)ものが あると思うが この対談は どちらでもない。テーマはいいのに もったいない気がした

  • 自分がいかに無知か、再認識した。

  • 尊敬する出口さん、昭和史の大家、半藤さんの対談集。
    予想以上に面白かったです

  • 海に囲まれて、独特の歴史を作り上げてきたニッポン。それゆえに日本人は日本史を他の世界と切り離して考えたくなる。それはそれで日本固有の文化、性格を賞賛されることもある。が、その結果、日本はガラパゴス的な発想で世界から置いてけぼりになりがちだ。小さな島に閉じこもらず、グローバルな視点を持とう。まずは世界史の中から日本史を覗いてみよう。というのが本書の趣旨。

    語るべき人は半藤一利と出口治明。非学者の中で歴史を語るべき巨頭といえば、この2人。2人は日本人へ日本史を正しく理解せよと訴える。

    近代において、日本は植民地化されず、自らの手で近代国家体制へ移行することができた。また、大戦の敗戦後もいち早く復興を遂げた。それは誇るべきことで、すばらしいことだ。が、最近の日本はその優越感に浸りすぎている。日本は決して特殊な国じゃないし、日本人は特に優れた民族でもない。多くの失敗もしたし、世界の中で劣っている部分も多くある。

    日本人は司馬遼太郎の「坂の上の雲」で登場するような魅力にあふれた人ばかりじゃない。世界史を勉強することで、新たな日本が見えてくる。

  • 日本史を考える際には、その当時に世界では何が起こっていて日本にどう影響を与えたかということも考えないと本当の意味での理解はできないという当然といえば当然のことだが、日本の歴史教育では、そこがなおざりにされている。

  • 週刊ポストの対談で歴史的要素はあまりない。読者層にレベルを合わせたのか、歴史好きのサラリーマンに歴史作家がお付き合いをしたという印象。特にサラリーマン出口氏にはコンプレックスが感じられ世界史至上主義なので自虐史観で話を面白おかしく盛ろうとする(自尊史観も劣等感の表れには同意)。年齢差による上下関係も顕著であり対談本の悪い所が出ている。独特の歴史認識で総じて面白いとは思うのだが、この2人を指して「巨頭」は言いすぎでしょう。
    確かに、日本を相対化すれば、地理的には田舎で辺境だし世界史的に見て歴史は浅い。が、文明と文化は違うわけで、日本に限らず文化的にはどこも特殊。そこを意識的に否定しつつも無意識的には気が付いているのか、序盤早々から歴史は関係なくなって日本(人)論という比較文化の話になっている。あとは時事放談(半藤ヨイショで昭和史に関連付けてはいる)で、日本史の話は少ない。企画モノなので仕方ないかな。

  • 好きな2人が対談されてるので、嬉しい。私は日本史は好きだけど、世界史は苦手であまり勉強してないのですが。やはり世界の大きい流れの中で日本も突き動かされてきた訳だから、日本史だけを勉強して完結するのは、まさに木を見て森を見ずと言う事だと理解しました。世界史も勉強します。またこの対談を一切のメモを見ずに話されたという出口さんって本当に凄い。

  • 『昭和史』『日本のいちばん長い日』で知られる半藤一利氏とライフネット生命代表取締役兼会長の出口治明氏の対談本。ともに歴史に造詣が深い方かつ、流れや補足説明がきちんと盛り込まれているので読みやすい。

    2020年の新学習指導要領「歴史総合」にもつながるような「世界史の中の日本史」が描かれている。グローバル化かナショナリズムかが問われる現代だからこそ、世界全体を見渡し、戦後から現代へのつながりを見つめ直す、契機となる一冊。

    特に印象的だったのは以下の2点。

    ・自尊史観(日本は素晴らしいと語ること)は、自虐史観の裏返しで、元を辿れば同根である

    ・「経線思考」(本来は違うのにイエスと言い続けて現実との乖離がどんどん大きくなると、もはや後戻りができなくなること)によって、日本は戦争に負けた
    例)日露戦争で息も絶え絶えになんとか勝利した戦況を、国民の戦意喪失を恐れて正確に伝えなかったために、日比谷焼き討ち事件が起こり、反米感情が生じてしまった

    また、理解を深めるためのブックガイドつきでさらに深掘りしたくなる。全ては難しいが、幾つか読んでみたいと思う。

  • こんな狭くて国境線がやたら長い国土で真ん中に大山脈が走っていて、平野部は海岸線にしかなく、そこに原子力発電所が50以上もある。こんなに守りづらい国はない。守ることなどできない。それこそリアリズム。

  • 最近思う、日本のメディアリテラシーの無さに対して、少し回答が得られるような対談。個人的なまとめとしては、もっと多視点から物事見ようぜ!ってこと。多視点を得るには色々な視点を積極的に手に入れないといけない。

    では、どうやって手に入れるか?。ヒントとして、日本史と世界史両方から見ていくことが大切という事に気づけた。この時点で少し視点が増えたことになるわけで。

    偉大な人生の先輩方から学ぶことが多すぎる一冊。もっと勉強、旅しよう。

  • 近年よくある、〈日本は、日本人は素晴らしい〉といった本やTV番組に不安感を抱いていた。
    日本が特別な国だと思いたい気持ちは理解できるが、冷静にその思い込みを捨てたほうが良いと思う。
    自尊史観の危うさを見事に喝破してくれた。

  • <目次>
    第1章  日本は特別な国という思い込みを捨てろ
    第2章  なぜ戦争の歴史から目を背けるのか
    第3章  日本が負けた真の理由
    第4章  アメリカを通してしか世界を見ない危険性
    第5章  世界のなかの日本を知るためのブックガイド
    第6章  日本人はいつから教養を失ったのか

    <内容>
    『昭和史』の半藤一利さんと『全世界史』の出口治明さんの歴史をキーワードとする対談集。二人の意見は一致していて、”無教養”な日本人(それは、現在だけでなく、明治期はOKだが、戦前の指導者も無教養だったと著者たちは言う)が、日本を誤った道へと導きつつある中、世界史を踏まえた日本を学び(それは「本」を読むことに尽きるが)、殊に20世紀の歴史が大事だとする。そういう意味で、高校の歴史の教科書を通常の形でやると、1年間では到底20世紀には到達しない、私たちの教え方(もしくは教科書の配分)に問題があるのだろう。しかし、学校のせいにせず、自ら学ぶ姿勢がここでとても大事になるわけで、このテキストは多くの人に読んでほしい。

  • 対談形式なので、さらさらーと読める。
    主に世界大戦の話。エッセンスをかいつまんで読めるのがよいと思う。
    青銅器は文藝春秋(p24)という表現が、面白かった。

  • 日本国を日本史のみを通して考察するのではなく、世界史>日本史>日本の歴史的事実と捉えるべきというエクスキューズ本。現在の世界における日本の立ち位置を把握するのに、非常に示唆に富んだ一冊だと思います。

  • 日本近代史の代表的な研究者である半藤氏と、「全世界史」の著者出口氏の対談集。
    書名の通り、日本史は世界の流れの中で理解しないと、本質が判らないという趣向だ。
    ・元寇
    常識的には当時世界最強のモンゴル軍を日本は神風のおかげもあり、2度に渡り撃退したというものだ。しかしこの元寇軍は失業者対策の遠征軍で、実力もやる気も無い寄せ集め。なんとビルマもこれを撃退しているとの事。元寇・神風というのは江戸時代に朱子学と共に生まれた言葉である。
    ・自尊史観
    昨今大流行の日本立派論。愛国心が劣等感(経済力で中国に抜かれた等)と結びつくと攻撃的・排外的なナショナリズムとなる、と手厳しい。外国人が自国はこんなに酷いが日本は素晴らしいという本を書くと、簡単に数百万稼げるらしい。
    ・リットン調査団
    日本イジメのリットン調査団、これにより国際連盟を脱退することに…というのが常識。だがその中身を精査すれば、結構日本寄りの内容。満州国は国際連盟が管理し、日本の権益は存続を認めている。日本に名を捨て実を取らせるもの。また連盟軍の満州駐留というのも、当時の国際情勢から、日本軍が主力となる可能性が高かった。なぜこれを拒否して、自ら窮地に入り込んだのか・・・
    ・集団安全保障
    半藤氏が自衛隊側に何度も確認したが、自衛隊には外に出して攻撃できる能力は無いとのこと。戦争は武力とロジであり、ロジの観点が日本には欠けている。継続して戦争をする能力は無いし、主力が海外に行ってたら、本土防衛は困難。ただでさえ日本は南北に細長い非常に長い海岸線を持ち、山脈が走り、原発が海岸線に50もあり守備が難しいのに、海外派兵などの余裕は無い。
    ・東郷平八郎
    日本海海戦の敵前大回頭の話は、元帥が亡くなった昭和9年から出てきた、おそらくは作り話。「坂の上の雲」は小説であり、これを歴史的史実とする人間が多すぎる。

    等々知らなかったこと続出で、これらが世界情勢とどの様に結びついていて、どんな結果となったのかが良く判る本だ。

  • 半藤さんの日本史に出口さんの世界史視点を混じえた対談で、自国を過大に評価し過ぎずもっと勉強が必要、というトーン。両者の著作が好きな人には間違いがない。文中で紹介されるオススメ本に進んで更に知識を発展させる事が出来たら、本書の意義があったという事になるかと思う。

  • 歴史から学ぶことは多いと思い、色々勉強していますが、二人の知識に驚きます。もっと知りたい気持ちになります。

  • 現代史にあまり興味はなかったが、一般教養として手に取ってみた。非常に勉強になったし、現代史を勉強しないといけないと思った。

    一つの事象、判断をその小さな視点だけでしか見ないのが今までの日本史だと感じた。世界情勢があっての、日本のある事象であり、判断なのだ。日本国内のある事象を論じるときも、日本史ではなく、世界情勢の中で論じられるべき。

    そんな意識を植え付けられた。

  • 『昭和史』の半藤一利氏とライフネット生命保険代表取締役会長兼CEOで世界史の本も書いている出口治明氏の対談。最近よく見かける「日本のここがすごい!」といった日本特殊論の風潮についてや、第二次世界大戦の背景や日本が負けた理由、指導者の教養不足などについて対談している。

    第一章 日本は特別な国という思い込みを捨てろ
    第二章 なぜ戦争の歴史から目を背けるのか
    第三章 日本が負けた真の理由
    第四章 アメリカを通してしか世界を見ない危険性
    第五章 世界のなかの日本を知るためのブックガイド
    第六章 日本人はいつから教養を失ったか

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世界史としての日本史 (小学館新書)の作品紹介

これがいまを生き抜くための教養だ!

世界史の圧倒的教養を誇るライフネット生命会長・出口治明氏と、『日本のいちばん長い日』などで知られる日本近現代史の歴史探偵・半藤一利氏が初対談。「日本は特別な国という思い込みを捨てろ」「なぜ戦争の歴史から目を背けるのか」「アメリカを通してしか世界を見ないのは危険だ」など、日本人の歴史観を覆す世界の見方を伝授。「世界のなかの日本」の地位を正確に知ることが、いまの時代を生き抜く最低限の教養なのだ。

【編集担当からのおすすめ情報】
本来、日本史は世界史の一部であるはずなのに、学校では別々の科目として教えられてきました。そのため、私たちはどうしても「日本は特別な国」と思ってしまいがちです。しかしいま、世界における日本の地位や立場を正しく知らなければ、この激動から取り残されてしまうことでしょう。「世界史としての日本史」こそが、現代に必要な教養だとわかる一冊です。

世界史としての日本史 (小学館新書)はこんな本です

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