眠れる美女 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.65
  • (210)
  • (287)
  • (416)
  • (57)
  • (9)
本棚登録 : 3812
感想 : 346
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001203

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 片腕
    最後に慌て娘の片腕を拾って
    ああ、、、
    と言うシーンは衝撃的

  • 死が近い、または老いを重ねるにつれ異性や美についての感じ方が変わるのかなと想像した。個人的には片腕の話が好きですが、文体に慣れてないせいか読むのに時間がかかりました。

  • 読みやすかった。
    不思議な気持ちになる本。

  • 三島の川端論を読んで、ブックオフオンラインで購入。200円。最初のページを開くとピンクの蛍光ペンのあと。次から次から、幾本もの筋。はあ。50円で売ってほしかった。それはともかく、三島が間違いなく傑作という。うーん。男性目線で読むと興味深い部分がないわけではないが、女性目線を持った途端に、こんな話があるかあ、という感じ。「片腕」についても同じ。女性読者はこれをどう読むのか。そして「散りぬるを」では何の罪もない女性が2人殺されてしまう。この一連の流れで行くとあげくのはてにだ。私は当初、タイトルを見た段階では、病気で寝たきり、意識のない(と見える)美女が登場するのかと思った。それがまったく違って、寝ている女性と、なんの駆け引きもないまま、一夜をともにする、老人男性の話であった。おそらくは、相当な金額を支払って。露骨な性的表現は一切ないが、なんとなく不快に感じてしまう。霜降りせいやの方がまだましか? 女性はどう感じるのだろう。

  • なんか気持ち悪い感じの雰囲気だった独特な感じ
    まだ読解力がなく読むのに時間がかかった

  • 美しい気持ち悪さ

    メモ
    忘れられない過去の女にみた「きれいさ」
    小さい虹を見つける子だったから、どれだけ年月が過ぎても忘れられないって、そのきれいさに気づく江口老人自身も当時きれいだったんだろうな。

  • 読了。
    ううんフェチ小説…!!

    これは性愛の悦びから肉体的な快感を取り除いたらのこるもの、というような。

    緻密に美しい筆致で浮かび上がっていく少女たち。
    そしてその中で五体満足で動き回る生き生きとした彼女たちの描写はほとんどないのである。
    しかし川端康成の手によって、
    それはなんとも生々しく、艶やかに、そして危なっかしくこちらへしなをつくる。

  • 「眠れる美女」「片腕」「散りぬるを」の短編集。短編集とは知らずに「眠れる美女」を読みたくて購入した。「眠れる美女」では川端康成の文章から、眠って決して起きない美女と寝る老人の2人の空間が少し気味悪く感じられるほど想像できた。「片腕」は、女の腕を自分に取り付けたりと、個人的に理解に苦しむシーンが多かった。最後の「散りぬるを」では、三郎の寂しさ故の悪戯が大事になってしまったのでは無いのか?と考える作者が、「居眠りしたとは、三郎のただ一つの嘘だ。」「でも、これもまた私が自分の虚栄のために…」と述べている所で、2つの視点から作者の心の複雑さが出ていて、その複雑さに共感できた。
    「眠れる美女」が1番読みやすかった。
    解説は三島由紀夫。

  • 川端康成にしては抒情的な景色の描写は少なく、
    女性の生理的な美しさを描いている作品ではありました。
    この時期に細切れに読んでしまったのが良くないのですが、男性から女性へ向けた性的な描写、もちろんそれを超えた表現で決して嫌らしく感じないのですが、文学的にはかなり盛り込んだ作品に仕上がっているとは思いましたが、胸を打つほどの作品では無かったです。

  • 美女たちのキャラクターを、眠っている姿だけで描ききっているのはさすが。でも世界観は表題作より「片腕」のほうがはまった。

全346件中 81 - 90件を表示

著者プロフィール

一八九九(明治三十二)年、大阪生まれ。幼くして父母を失い、十五歳で祖父も失って孤児となり、叔父に引き取られる。東京帝国大学国文学科卒業。東大在学中に同人誌「新思潮」の第六次を発刊し、菊池寛らの好評を得て文壇に登場する。一九二六(大正十五・昭和元)年に発表した『伊豆の踊子』以来、昭和文壇の第一人者として『雪国』『千羽鶴』『山の音』『眠れる美女』などを発表。六八(昭和四十三)年、日本人初のノーベル文学賞を受賞。七二(昭和四十七)年四月、自殺。

「2022年 『川端康成異相短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

川端康成の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×