海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 35705
感想 : 2354
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001548

感想・レビュー・書評

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  • 独特で不可解な設定や、全く関係性のなさそうな2つのストーリーが交互に進んでいく感じに最初はとても混乱させられた。
    でも読み進めるごとに独特さが心地よくて強く心を惹かれたなぁ。
    特に好きだなって思ったのは、作中に登場するナカタさん。
    下巻はどんな風にストーリーが進んでいくのか楽しみ。

  • 闇が深い。残酷なことも多い。辛さもある。
    だけれども爽やかに軽快に淡々と物語は進んで行く。
    これはファンタジーだ。
    彼らが出会った時、物語はどう動くのか。
    行末は。

  • 下巻を早く読みたい!という気持ちになった。

  • あらゆる箇所をむやみに繋げて考察するのは何だか見当違いな気がしてくるし、やっぱり村上春樹の作品は異質だなぁ。
    物事を一つに、より簡潔に考えることが癖になってるけど、こういう作品を読むと文章の細部隅々までを味わいたくなる。

    想像力の中で生まれる責任感について。
    「僕はその輝く夜空の下で、再び激しい恐怖に襲われる。息苦しくなり、心臓の動悸が速まる。これほどすさまじい数の星に見おろされながら生きてきたというのに、僕は彼らの存在に今まで気づきもしなかった。ーーどこまで行っても僕はそんな無力さから逃げきることはできないのだ」
    反対に、想像力を欠いた狭量さ、非寛容さ、無責任さについて。
    大島さんはそういった連中を〈うつろな人間たち〉と呼ぶ。
    そしてその両方にも属さない、想像力がすっぽり欠如していながらも、主義主張を持たないナカタさん。

    これからの展開に期待が膨らむところだけど、小さな図書館のどこを探しても下巻が見当たらないので帰国するまでおあずけ。


  • ナカタさんと田村カフカの物語、二つは関係性があり、田村カフカは、15歳のタフな青年でナカタさんは、頭が悪くなってしまった老人
    田村カフカが家出をして、佐伯さんや、大島さんに出会う。また、ナカタさんは、猫と喋れる
    そして、出会ってしまう。猫を殺す男に、そして、ナカタは殺してしまう。
    血が服につく、時間が経つと消える。すると、田村カフカの方に血が移っていた。

  • 不完全なものにしかできない心の糸の引き方がある

  • 東京の神保町でオトナ買いシリーズ2
    大島さんの、体は女で心と見た目は男で、恋愛対象は男という珍しいゲイの設定いいな~!

    1Q84よりは短く、ねじまき鳥クロニクルよりは簡単で、さくっと読めちゃった。

  • 村上春樹さんの作品を読むのはこれが2つ目ですが、1Q84よりは馴染みやすかったです。下巻も気になります。

  • カフカ少年とナカタさんのおそらく(←というのは下巻未読のため)面識のない2人の物語が交互に展開される構成で、読み進めるうちに少しずつ繋がっていって面白い。
    カフカは15歳の少年とは思えないくらい世界を冷めた目で見ているけども、時おり顔を赤らめたりするところにやっぱり少年なんだな、とほっとする。
    「トーメイ高速道路にはどのようにして行けばよろしいのでしょうか」
    と尋ねるナカタさんに至ってはどうしたって親近感が湧く。(方向音痴なので)
    「はい、ナカタはウナギが好物であります」
    こんなにも愛おしい50代...だっけ?にわたしは今まで出会ったことがなかったなあ。美味しそうにウナギを頬張るナカタさんが見てみたい。
    そんな愛嬌たっぷりの2人の周りには心優しい人が沢山いてそれもまた魅力的。
    図書館で働く大島さんの哲学者のような言い回しも好きだし、皮肉たっぷりに論破した場面は気持ちの良いものでした。
    ナカタさんは四国に向かうためヒッチハイクをするのだけど、それはそれは次々に良い人と巡り合うのです。
    中盤で残虐な場面があって思わず目を背けたくなったけれど、そこから急展開して面白くなってきたので早く下巻を買わないと。

  • 3.4

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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