1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉後編 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001647

感想・レビュー・書評

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  • 最後ひどすぎ

  • 序盤は少しずつ読んでいたけど、後半は先が気になって一気に読んでしまった。
    最初は無関係のように見えていた二つの話に徐々に接点が現れ、実は20年越しの壮大な(かつとても不思議な)ラブストーリーだと判明。
    登場人物のキャラクター(あるいはその描写)がみんな良かった。敵役として登場した牛河も、最終的にはその死が悲しくなってしまうくらいには好感を持ってしまった(その描写は一貫して酷いものだったのに)。
    みんな好きだけど、1番好きなのはタマル。その道のプロであり、心温まる話をたくさんしてくれる素敵なゲイ。セリフがいちいち素敵。人を殺す時さえそれは変わらない。カッコいい(でも牛河は不憫過ぎる)。
    安達さんは天吾くんのお母さんの生まれ変わりだったのかな?そんな彼女が天吾くんのお父さんを最後までお世話して、実は彼のことを気に入っていたというのは救いのように感じた。
    最後にリトルピープルが作っていた空気さなぎからは何が生まれたのか。それが気になる。

  • 最終巻がいちばん退屈だった…会えて良かったね…完

  • ようやく。長かった。現実世界に戻ってきたあ。


    難易度 中
    感動★☆☆☆☆
    涙線☆☆☆☆☆
    興奮★☆☆☆☆
    感心★☆☆☆☆
    伏線★☆☆☆☆

  • 4.27.2023  2度目の読了

    愛を知らないふたりの物語がはじまった

    執着ともいえるような恋心を互いに抱いている様は、最初は私の目には異様に映った。けど、たしかに他に心を開くべき人がいない中で、手を握り合った一瞬の出来事は、決定的で運命的なものだったのかもしれないなと思い直した。

    物語は前半は面白くてぐいぐい読めたのに、後半になってそれが半減してしまった。それは、きっと私が女性で、かつ、村上春樹が描写する恋心に共鳴しなかったことが大きいと思う。後半になって物語は(とくに青豆側は)ほぼ恋一色になった(母性は描かれなかった)。しかし、私が彼女の恋心に共感することはなかった。彼女の友人たちの乳房に対する執着も違和感しかない(彼女らは青豆にとって豊かな乳房でしかなかったの? 嘘でしょう)。やっぱり村上作品は男性の物語だなと思いながら読み終えた。

    物語の脇役、しかも悪役の手下という可哀想な役どころでしかなかった牛河が、後半になって声を得たこと。彼は全く興味をそそられる人物ではなかったが、だからこそ声を得て深みが出るキャラクターだったと思う。登場人物の中で、おそらく一番人間臭い人物だったと思う。彼にも感情はあるし、トラウマや傷、孤独がある。それは意外な発見だったかなという気がする。

  • 純文学というより、
    セカイ系であり、不思議の国のアリスである。

    1q84年(猫の街)は、昨今の私たちにとって、より一層距離が近くなった概念である。

    運命論的で、
    いささか不親切でルールが移ろいやすい世界
    善悪の判断は容易ではない。

    生まれた環境から付けられる傷は、
    避けられないものである。

    確かに、今ここに愛していると思う私と、
    その人がいてくれたら、なんとか生き延びていける。

  • 遂に完結。完全に村上春樹の世界にどっぷり浸かった。
    最後までどうなるか分からない展開で最後は本当にドキドキハラハラしたが、ハッピーエンドになって良かった。1Q84年の世界がどんなものなのか、難しいけれど最終的には結構ハッキリと分かった気がする。
    とにかく青豆と天吾の強い愛、純愛が素敵すぎる。これからきっとずっと永遠に一緒に過ごしていくんだろうな。新しい命と共に、幼少時代に自分たちが味わえなかった当たり前とされる幸せを存分に感じながら。
    とても不思議な世界に浸らせてくれて読み終わった後もなんか幸せな気分になれた。とても良い本でした。

  • きれいに無事に終わって良かった。すぐに1巻から読み返したくなるくらい面白かった。牛河の運命が決まった段階でもうハッピーエンドしかないと思えた。だからわざわざ牛河の章を加えたのだろうな。
    また、素朴な信仰は人生の拠り所として機能するから信仰心自体は悪くないことなのかもしれない。それを利用したり、無理強いをするのがおかしいということだ。
    2つの月の世界を脱出することで、リトルピープルも教団も全て一気に畳んでしまうのは強引とも思えるが個人的にはシンプルでスッキリしたので悪くないと思う。脱出することだけに注目すれば良かったから。
    それにしても本当にロマンチックで素敵なボーイミーツガールだった。

  • うしかわさん、マイホーム時代に死んでいたのか?うしかわさんと天吾のお父さんが印象に残る。

    思いは人それぞれだけど自分で結論出すのかなあという終わり方だった。

  • 意味を探すんじゃなくて、空気を楽しむ本だと思った
    理解しようと思ったら、とたんに消化不良の不完全燃焼な話で終わってしまう
    「説明しなくてはいけない事は説明したとしてもわからない」村上春樹に囁かれてる気分
    奥行きがすごい、最長のラブストーリー

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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