お伽草紙 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101006079

感想・レビュー・書評

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  • 太宰は暗いと主張する人たちにまず勧める作品。ユーモアがあります。

  • 太宰治の悲痛な感じは弱く楽に読める
    理屈っぽい面倒くさい持論を展開してて青さも感じる
    昔話をちゃんと読んだことがなかったから、
    昔話話自体の理解も深まって良かった
    1番好きなのは、浦島太郎の亀かな

  • 太宰治の小説を教科書以外で読んだのは初めてのことだったので、未知の領域として読み進めることができた。作品にはそれぞれ原作があり、舌切り雀やカチカチ山など子供の頃に読み聞いたものもあったが、内容は全く新しいもの。大人の読物として楽しめた。古い言葉、漢字も多用されるため、読み慣れないと少しつまずく。

  • 陰惨さや皮相的な面が表には出ず、とても終戦の前月に発表されたとは窺えない。読んでいて楽しい気分になる。2020.10.6

  • 太宰治の時代物が収録されている。
    収録作品は以下の通り。

    盲人独笑(1940年)
    清貧譚(1941年)
    新釈諸国噺(1945年)
    竹青(1945年)
    お伽草紙(1945年)

    解説は奥野健男。

  • 太宰治にかかると、子供のためのおとぎ話が、人間の生き方や深層心理を描く心理小説になってしまうのか。確かに採択されたお話はどれも一癖ある噺であり、素直に面白かったと終わるより、引っ掛かりのある噺である。かちかち山は特に男女の仲の恐ろしさを描くホラーとして優れている。

  • ムカシ ムカシノオ話ヨ。

    〜簡単なあらすじ〜
    太宰治の瘤取りじいさん、浦島太郎、カチカチ山、舌切雀…。やはりひと味違いますねぇ(笑)


    『お伽草紙』
    娘さんに「ムカシムカシノオ話ヨ」と絵本を読み聞かせながら、胸中ではこのような話を空想していたのか、さすがです太宰さんと思う。いいわぁ。
    だけど『まんが日本昔ばなし』で育った私は少し寂しい気持ちになってあったかい布団で眠りたくなりましたとさ。
    いいな、いいな、人間っていいな♪


    太宰にかかれば『盲人独笑』も『清貧譚』も『新釈諸国噺』も『竹青』もだいたい酒と女と情けない男。
    落ちぶれて、泣きべそで、いじっぱり、だけど憎めないのがダメンズ太宰治。どの話も好きでした。
    特に『猿塚』は健気な猿に涙。

    人間は一生 、人間の愛憎の中で苦しまなければならぬものです 。のがれ出る事は出来ません 。

  • なにげない文章の中から登場人物の人となりを読み取ることができて、息を吸うようになんの抵抗もなく主人公が遭遇している状況をイメージすることができる文章力は、さすがだと納得せざる終えない

  • この本を読んで太宰は人間の本質や内面を文章化することに優れているのだと感じた。
    特に印象に残っているのはカチカチ山の話。人は見かけによらないということや 、誰しも多かれ少なかれこの本に出てくる登場人物のような気持ちは持っているのではないかと思わされた。
    ある種、読んでいて人生における教訓が詰まったような1冊だった。

  • 文学

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著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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