少女葬 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101012810

感想・レビュー・書評

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  • 綾希と眞美、同い年の家出少女。シェアハウスで出会い、二人を取り巻く劣悪な環境は同じだったハズなのに、それぞれの選択の一つ一つが、二人を明と暗に分けていく。プロローグで凄惨なリンチが待ち受けているのが分かっているので、終盤に向かうにつれ描かれる二人の対比に胸が締め付けられた。眞美ちゃん、素直でいい子だったのに。こんな最期になってしまった事が悲しい。

  • 2023 4/24
    地獄みたいな小説を読んでしまった。
    こんな結末ならいっそのことふたりとも不幸になって終わってほしいとも思った。片方が幸せに、もう片方は体はボロ雑巾のようにリンチされて殺される始末。酷すぎる
    ただ自分はそういった胸糞悪すぎる地獄のような小説が好きです

  • 最下層が集まる家。
    二人の違いが何だったか問われると始まりは少しの違いだったろうが、その差は埋まる事なく広がってしまった事だろうか。
    一つ屋根の下でも管理する者がいれば、歪な関係もなりたってしまうのかもしれないな。

  • 400ページくらいからの視点が目まぐるしく変わりながらの対比描写は凄まじいものがあった
    しかし万人に勧められる小説ではない


  • 最初から最後までずっと陰鬱で
    どうしようもない理不尽さが
    まとわりついてくるような作品だった

    拷問の描写がリアルで胸糞悪い気持ちに
    なるけど読む手を止められないかんじ。
    きっと現実にもどうしようもない親に
    悩み家出して劣悪な環境で過ごす未成年者は
    たくさんいて、
    その中にもどんどん落ちていく人、
    いい人に出会って自分で決断し
    努力し幸せに暮らして行ける人、
    そこの違いは本当に少しで
    それはフィクションの世界だけのことでなく
    私たちの日常そのもので……

    私も毒親に悩まされ疎遠になっている身なので
    感情移入してしまう部分もあり
    人生の選択を後悔しないように
    しっかりしていけるといいなと思いました

  • はじめと終わりの拷問の描写が辛すぎる。。
    最後まで、綾希か茉美か、被害者がどちらかわからず、きっとまみだろうと思いつつも何が起こるかわからないからヒヤヒヤした。

    中盤の、貧しいながらもひたむきに生きていく二人の女の子にとても引き込まれた。
    後書きもとても良かった。確かに私たちは、自分はこうならないと思いながらいきているから。

  • 小説にしても映画にしても重めのテーマ、暗めのテーマのものを選ぶことが多いが、それでもしんどい描写の多い辛い作品だった。
    同じような不幸な境遇の二人の少女。
    二人共その環境を抜け出すために生きていこうともがいている。
    二人共他人を頼って行くのだけど、違うのは簡単に信頼するか、まずは疑ってかかるか。
    好みはあるだろうけど、どちらの少女にも共感できてしまう。
    共感できてしまうのでよりしんどく感じるが、先が気になり読み進めてしまう。
    最後の章、幸せな一日と凄惨なリンチを交互に書かれるのは感情が追いつかなくなる。

  • んーー、ふつう

  • 同じような境遇の2人の女の子がそれぞれの人生を歩む話。
    重苦しかった...どこで間違えたんだろうってマミは思ってるんだろうなぁ、心に余裕を持つことは人生において1番大事だな。

  • 怖かった。でも先が気になって一気に読んだ。

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著者プロフィール

1972年新潟県生まれ。2012年『ホーンテッド・キャンパス』で第19回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞。同年、「赤と白」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、二冠を達成。著作には「ホーンテッド・キャンパス」シリーズ、『侵蝕 壊される家族の記録』、『瑕死物件 209号室のアオイ』(角川ホラー文庫)、『虎を追う』(光文社文庫)、『死刑にいたる病』(ハヤカワ文庫JA)、『鵜頭川村事件』(文春文庫)、『虜囚の犬』(KADOKAWA)、『灰いろの鴉 捜査一課強行犯係・鳥越恭一郎』(ハルキ文庫)など多数。

「2023年 『ホーンテッド・キャンパス 黒い影が揺れる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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