少女葬 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101012810

感想・レビュー・書評

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  • 少々読むのが辛い描写もあったが、展開が面白くすらすら読めた。毎日の生き方を考えさせられる

  • 少女葬。
    櫛木理宇さん。

    家出少女。
    シェアハウス。
    家庭環境。
    貧困。


    肝心なのは金じゃない。
    「やりがい。」と「居場所なんだ。」
    おれは必要とされている。おれはここにいていい。

    心の叫び。助けて。

    同じような境遇でも、
    明暗が分かれる。

    自分とは違う世界のお話。
    とは、限らない。

    考えさせられた本でした。

    大矢博子さんの解説も、良かった。



  • 自分が置かれている現実と立ち向かう勇気こそが貧困に陥った少女たちの運命を分けたのだと思う。

  • 社会の闇が身近に迫ってたというのが、ちょっとしたスリルもあって、興味深くて、一気読みしてしまった。

  • 考える力が大切ってことでしょう。
    すぐ近くにある深い穴の闇が重い。

  • シェアハウス・グリーンヴィラに住む16歳の家出少女、綾希と眞美。
    住民はみな世の中の弱者やはみ出し者ばかり。

    綾希がささやかな幸せと出会い少しづつ安心感を持てるようになるとともに、眞美は派手な世界に憧れ無理をし居場所を失っていく。同時に書かれているので2人の違いに胸が痛んだ。

    家庭問題、弱者食いなど重いテーマが続くが、やっぱりリンチのシーンが一番辛かった。

  • 平日は仕事があって、なかなか集中して読書出来ないのですが、この本は2日で読み終わってしまいました。

    引き込まれる文章と、不穏な空気が漂っているのに読み進めてしまうスリルと、少女らの心の機微と、それにリンクする自分自身の感情と、、、
    色々な物が交錯して、日常を忘れてのめり込んでしまうほどに、読みやすくリアルに描かれていました!

    ただ結構ダークな物語なので、メンタルに来る…

    次の本は優しい小説を読みたくなりました(笑)

  • 2020年、17冊目は、コレも今年、固め打ちの櫛木理宇。

    家出少女の綾希と眞実。二人は、年齢制限なし、保証人なし、敷金礼金なしの劣悪なシェアハウスで出会う。二人の間には、ほのかな友情が芽生えるが、次第にすれ違うようになっていく。

    櫛木理宇のダークサイド、若年層が主人公のクライム系。平山夢明が描くソレとは異なる、最下層の人々の物語。

    勧善懲悪を好む方々、ハッピーエンドを望む方々、暴力描写が苦手な方々、健全な若人、現実とフィクションの線引きが出来ない方々、にはススめません。

    「解説」ド頭の一文「小説を読むという行為は、想像力の娯楽だ。」と考える方々に読んで欲しい。もちろん、その鋭いトゲは内側に向いているコトを了承の上で……。

    他にも書きたいコトあるが、今作に関しては、受け取り方を規定するのも良くない気がする。なので、あまり多く語らない方がイイと思える。そんな、こんなで、★★★★☆は少し甘めだが、前述の解説の一文含めての、個人的評価。

  • 裏表紙からバイオレンスな印象を受けるが中身は貧困層の話。同じ境遇でもちょっとしたきっかけで運命が変わっていく二人。平行して進む二本の線が、どうか交わりませんようにと祈りながらページをめくる。切ない。

  • 表紙の絵とタイトルに惹かれて買いましたが、裏面の内容紹介で怖気づき読むのを躊躇っていました。

    家庭問題、年金問題等お金関係、友情などについて考えさせられました。

    いざ読んでみると、かなり読みやすかったです。
    1回読んで満足したので、読み返さないと思いますが、読んでみて損はないです。
    そこまでグロくもないです。

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著者プロフィール

1972年新潟県生まれ。2012年『ホーンテッド・キャンパス』で第19回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞。同年、「赤と白」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、二冠を達成。著作には「ホーンテッド・キャンパス」シリーズ、『侵蝕 壊される家族の記録』、『瑕死物件 209号室のアオイ』(角川ホラー文庫)、『虎を追う』(光文社文庫)、『死刑にいたる病』(ハヤカワ文庫JA)、『鵜頭川村事件』(文春文庫)、『虜囚の犬』(KADOKAWA)、『灰いろの鴉 捜査一課強行犯係・鳥越恭一郎』(ハルキ文庫)など多数。

「2023年 『ホーンテッド・キャンパス 黒い影が揺れる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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