鏡子の家 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101050065

感想・レビュー・書評

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  • あいかわらず読書感想しづらい三島作品。
    あいかわらずレトリックが冴え渡る三島作品。。
    あいかわらず死者が出る三島作品。。。
    この作品は結構面白かった。
    主要人物が複数人いてまとめるのが大変そうだと思ったけど無理にまとめずに所々敢えてバッサリと切り捨てちゃう事でその問題を解決してるくさい。
    この荒手法で無駄な話の広がりを産むこともなく、読者が迷う事もないかんじ。
    この作品は特に想像力働かさないでも文章にそのまま身を任せて読み進めて行けばいいんでないか。
    つーわけで三島作品の中では比較的楽に読める方だと思う。
    最後がいいネ。すごくいい。三島には珍しい終わり方ぽいけど。
    まーその意外性が効いたってのもかなりデカイくさい。
    でもまー『最後が良いらしい』とか思って読んだらどーってこともないだろうけど。

  • 三島が時代を描こうと野心を燃やした作品。

  • 自分にとって非情に大切な思い入れのある作品。鏡子の奔放さ?も、ある意味清々しくてオシャレだ…と思ってた(笑)

  • 会社の人に、借りて読み進め三島由紀夫の私の持つイメージが変わった1冊。
    深く心に残りました。

  • これが評価されなくてがっくりしちゃったって本当なのかな。個人的には大変面白い、彼らしい傑作だと思うんだけど。書き出しからぴりっとさせられて、身を乗り出しちゃう。

  • 『愛し合っていないということは何と幸福だろう。なんて家庭的な温かみのある事態だろう』

     「そうしてやがて、世界が一時きに崩壊するんだ」

     「すばらしい音をたてて」 

  • 昭和34年刊。<BR>この年は、剣道を始めたり、馬込の新居に引っ越したり、長女が誕生したりして、三島の人生にとって大きな出来事が続いた。<BR>
    本の内容は・・・<BR>
    時代は、朝鮮戦争後。名門の資産家令嬢である鏡子の家に集まる四人の青年たち。貿易会社のエリート社員、私立大学のボクシング選手、日本画家、無名の俳優。彼らは、すなわち全員が三島自身なのだ。<BR>
    500ページを超える超大作で、二部立てで刊行された。にもかかわらず、一語々々をものすごいエネルギーで磨き選び抜き、精巧なタッチで描ききっているところに、この作品の魅力がある。私生活の充実振りがうかがえる。したがって、精読するには、ある程度の語彙が理解できないと苦しくなってしまう。他の三島作品を数冊読んだ後に読めば、わりと読みやすいかもしれない。内容的には、非常に面白い作品なので丁寧に読むことをすすめる。

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著者プロフィール

本名平岡公威。東京四谷生まれ。学習院中等科在学中、〈三島由紀夫〉のペンネームで「花ざかりの森」を書き、早熟の才をうたわれる。東大法科を経て大蔵省に入るが、まもなく退職。『仮面の告白』によって文壇の地位を確立。以後、『愛の渇き』『金閣寺』『潮騒』『憂国』『豊饒の海』など、次々話題作を発表、たえずジャーナリズムの渦中にあった。ちくま文庫に『三島由紀夫レター教室』『命売ります』『肉体の学校』『反貞女大学』『恋の都』『私の遍歴時代』『文化防衛論』『三島由紀夫の美学講座』などがある。

「1998年 『命売ります』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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