キッドナップ・ツアー (新潮文庫)

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著者 : 角田光代
  • 新潮社 (2003年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101058214

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キッドナップ・ツアー (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 初読みです。目線は小学5年生のハル。
    夏休み初日におとうさんにユウカイされたハル。
    旅行気分でついて行ったものの、豪華ホテルも
    ジャグジー付の風呂も贅沢な食事もない。
    おとうさんにはお金がないからだ。
    夏休みとしてイメージできることは、表面的にはやった。
    少しばかりの期待と、苛立ちと、諦めが交互にやってきて
    少しずつ汚れていくかわりに、何かが変わっていく。
    ただ・・・最後が切ない。
    お互いに軽いセリフを交わしてるけど、
    それって、普通の事じゃないでしょ。
    だから切なさが後を引きましたぁ~
    他の作品も読みたくなりました。

  • 押し付けがましくなく、愛おしい父娘の旅。
    ああ、わかる、その気持ち!がたくさんあった。
    緊張してしゃべりすぎちゃうかんじとか、
    いらつきをどうしたらいいかわかんなくなっちゃうもどかしさとか、
    一夏越えて自分が大きくなったような気がする、そのかんじとか。

    誘拐の理由も気になるけれど、たぶんそれは、この旅以上の意味はないような気がする。

  • 二人の娘の父親として、何か大事なことを彼女たちに残すことができたのか、自問自答してみます。

  • 大人も楽しい、大人だから楽しい児童文学。
    児童文学ってこんなおもしろかったのか。
    もっと早くから読書すればよかった。

    なんか、ユウカイの理由がなんかそれらしいかんじで説明されて、
    さわやかなラスト・・かな?と思いながら読んでいったのですが
    終わり方が良かったと思う。
    だって、主人公は小学5年生だから。

    小さい時に感じた、もうずっと忘れてた
    リアルな夏休みが読めばひろがります。

  • 父親に「ユウカイ」され、
    あてどなく放浪する主人公のロードムービー的物語。

    リアルな情景描写は世界に入り込みやすいものの、
    父親のいい加減さにイライラし、主人公の成長も疑問符で、キャラクタが好きになれなかった。
    少し冗長。

    母親の存在が薄く、彼女との関係こそが変わる必要があったのではないかと思ったのだが。
    取引材料もわからず。
    そこに総まとめがあるとおもっていたから、少々消化不良。

    児童文学、という風情だけれど、むしろ子供から見たら主人公はとても幼くてわがままに感じるのではないかと思う。
    なのに思考や表現は大人びている。だから大人が書いた子供だなと感じた(実際そうなんだけど)。

    児童文学こそ難しいジャンルだなあと、別のところに感心した次第。

  • ひらがな多い。難しい言葉はない。児童小説。
     
    頼りなさそうな父と大人びた小5の娘の旅の話。

    淡々と物語は進む。ハッピーエンドで終わるとかそういう類の小説ではない。

  • これもお気に入りの1冊。角田光代さんが好きになったきっかけの1冊です。主人公ハルと父のかみ合っていないようで、かみ合っているようなやり取り、弱弱しい父と、何とも言えない空気を出しているが、何とも言えず好きです。さらっと読める、元気の出る一冊です!

  • 突然のユウカイ、段取りの悪いツアーに、正直呆れながら読んでいたのですが、実の親子にしかわからない絆、みたいなものが光って見えるような気がして、最後は安心しました。

  • お父さんに誘拐されて…。
    2人で過ごした数週間。頼りないお父さんだけど、なんだか楽しそうだったな。
    所々に入る挿絵が和む。

  • 中学生の頃図書館で見つけて読んだ。内容はぼんやりとしか覚えてないけど、この頃図書館で見つけた本の中で最も面白かった本の中の1つだという記憶がある。

  • ドラマも良かった。文章だと、行間の心情がさらに伝わってきて良い。

  • 結局何が言いたいのかぼやけたまま終わってしまって少し消化不良。あんなに作中に、誘拐理由を濁しておいて、え?言わないの?で終わった。じゃあ、作中にそんなに意味深に書かないでほしかった。終わった後も、それが気になってしょうがない。

  • 淡々と誘拐中の行動が綴られてるだけのお話。全く面白くなかった。結局なんで誘拐したのか、お母さんとの取り引きはなんだったのかも分からず終わった。

  • 夏休みに、父親との思いがけない放浪のような旅がはじまり、読み手としてどんな事が起こるのか どんな理由があるのか と、ワクワクしながら読みはじめたが、父親が誘拐した理由や事情もわからないまま、続く旅に少し苛立ちを感じながら読み進めました
    父親の頼りなさ、ダメ感に、ハルの方はむしろ強く逞しくなって行く
    後半は、ハルが父親に抱く母性のような気持ちに、心温まる感じがしました
    この旅を通して大きく成長しただろうハル
    父親との別れの余韻に、少し切なさを感じながら読み終えました

  • ジュブナイルかな?

  • 小学生の私が夏休みに、最近姿を見なくなったおとうさんにユウカイされた話。おとうさんはだらしないし金は無いしでろくでもない。だけど、だからこそ、みっともなくても思い切りぶつかれる、笑える、ドキドキできる。ひとと自分とが繋がっている確かな手応えを得られたのではないだろうか。ところで、物足りなさもある。おとうさんは純朴に過ぎる人物像で、おかあさんの存在感はあまりに希薄。挿画にも興を削がれた。それでも本書は完読にさほど時間を要さず、瑞々しい描写が散りばめられているのも手伝い一読して良かったと思う。

  • 小さい頃よく読んだ本に似ている。小学生の少女や少年がいろんな形でひょんなことことから冒険に出る話。夜の闇にある異世界やほんのちょっとだけ遠い近所。そんな感じのするお話。現実の小5女子が父親に対してこんなに素直だとは思えないけど、そういう子なのかな?公衆の面前で大声出すとか、小5であり得ないでしょ、そんなところがすごく童話っていうか、児童向け小説っぽい。あとゆうこちゃんみたいに話のわかるオトナが周囲にいるところ。彼女が登場しないと文字通りお話にならないんだけど、なんで都合よく「わかるオトナ」がいるのかなぁって思ってしまう。同棲っていう超大人事をこんな子供っぽい子供に話すかなぁ…?この時だけは、小5扱いなって感じなんだけど。内緒って言いながらバレたいとか?
    でも、少年少女向け小説と同じで親子のキズナみたいなことを押しつけて来ないで、アッサリ夏休みが終わったみたいに終わるのはすごくいい、感動のフィナーレみたいのだったらガッカリだから。そこはハル目線で終わってくれてスッキリしました。

  • ドラマからの原作。今の季節にぴったりの設定で、その点でも物語に入りやすいかも。

    ドラマでも原作でも「要求」なるものが一体何だったのかは不明なままですが、でもそれは別にどうでもいいのでしょう。本筋は別にあるので。

    にしてもハルが小学5年生の設定・・・むしろ1年生とか2年生くらいの方がしっくりきそうな無邪気さ。

    さて、夏休みの間にもう一回、ドラマを観ますかね(^-^)

  •  角田さんの作品は太陽と毒ぐもが始めですが、そのあともいくつかは読んだと思います。どの作品にもやさしさが隠れていて、読み終えてあったかな気持ちになります。
     この作品も、ムスメが小さかった頃のことを懐かしみながら、楽しい小旅行を満喫することができました。お別れの時間が来るのがもっともっと後ならいいのにと思うようなよい作品でした。

  • 小説。
    父と娘の心温まらるような温まらないようなお話。
    私はこういう父親はどうにも評価できないけれども作中の娘はそれなりにしたってるしある意味良い雰囲気なのでは。それにしても毎日一緒に居る母にはダメだしが多いのに情けなくても一緒に非日常を過ごしてくれる父親は結構許せるって感覚が女の子って感じだなぁ。

    お父さんの「あんたがダメな大人になるのはあんたの責任だ」みたいなセリフは非常に共感しました。そうそう。いつまでも人の所為にするな。でも自分の娘だろうがそうでなかろうが人のことをアンタ呼ばわりする人のことは好きになれない。せめて名前を読んであげようよ、お父さん。

    多分だけどこの子は男の子が好きなんだろうな、なんてことをぼんやり思いました。同性よりも異性を意識するタイプ。非常に女の子らしい女の子のお話。
    私がこんな風に連れ出されたら多分最初のファミレスぐらいでギャン泣きだったろうなあ…なんて思いながら読みました。

  • 子供向けの本みたいだけどおっさんでも楽しめた(お父さん目線で)。娘が不甲斐ない父を思う気持ち(憐れみに近いもの)が伝わってきた。この親子がその後どうなるにしても、この冒険は生涯の思い出になるでしょう。

  • 別居中の父親にユウカイされた小5の夏休み

    だらしなくて、情けなくて、貧乏な、ダメなおとうさんとの
    ドタバタした数日を過ごすうち
    少女の心に柔らかなものが芽生えてゆく

    結局おとうさんと、おかあさんの「交渉」って
    なんだったのか、はっきりとは描かれていないのだけれど
    もう家族が一緒に暮らすことはないのだろうなぁと
    せつなくなります

    とても優しい気持ちにさせてくれる1冊

  • すべて一人称で記述されているが、
    どうして著者がこんなにも、
    繊細な少女の心の動きがわかるのか不思議。

    それが著者のすごさなのか・・・!

  • ひさびさにとても気に入った

    ハルの不器用さというか、なんで自分こんなことしちゃうんだろう、という点には非常に共感

    そして、あぁこんな感じと今どきの普通の不器用で思春期入り口の小5のハルが、どんどん変わっていき、どんどん自分を好きになってるのが本当に素敵だなぁと思い、最後は涙が出そうになった

    自分を好きになるって難しい
    お父さんすごいなあ

    ハルにとってかけがえのない夏休みになったと思う

    2015.09.16

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