- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101096018
感想・レビュー・書評
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学生の頃 教科書で深く学びました。
色の濃い 熱い温度を持った お話 でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中学以来、再読。昔は全然ピンとこなかった(星2つくらい)けど、なるほど確かに詩的でいてしっかりした読みやすい文体、感覚的なテーマで、良い。
ただ、代表作たる「檸檬」は、結局共感できるものはなかった。大人になっても分からないものは分からないもんだなあ。 -
有名な『檸檬』を実際に読んでみたくて挑戦しました。あまり近代文学というものに慣れていないのもあり、最初の方がウンウン唸りながら読んでいたのですが、途中から読み方みたいなものが分かってきました。ひとつひとつの描写が詩的で、彼が世界をどのように見てくるかが如実に伝わってきました。特に『冬の日』なんかは胸が張り裂けるような思いで読んでいました。個人的には『Kの昇天』が好きです。彼が31歳という若さで亡くなってしまったことが惜しいですが、こうやって現代の私たちが読めることには感謝したいです。
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寝る前に一話読むのおすすめ。
よく寝れる。
文章は素晴らしく綺麗。
ただ時代の違いなのか一回読んだだけじゃ掴みきれない表現が多い。まあだから綺麗に感じたのかもだけど。
愛撫
Kの昇天
のんきな患者
檸檬
が好きです。
梶井基次郎が猫好きなのか猫嫌いなのかわからない。 -
透徹してまあるく切り取られた世界のさざめきが聞こえる。香る紡錘形が明るく爽やかに弾む、薄暗い店先で。幸福そうに洗濯物がはためいている。孤独の底で繊細に光る眼差しの行方。レモンイエローが目映く辺りを照らし出すとき、見えた一瞬は情熱を確かに孕んでいた。
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鬱鬱とした気持ちを、想像の中で自分が能動的に粉砕して足元に下してやると言う、してやったり感。檸檬の射るような色彩と鮮烈な香りが、倦怠感や泥みに対するレジスタンスへと突き動かしたのか。
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「一人相撲とアハ体験」
読んでいて感じたこと。
人一人の心情も口に出さなければ何一つ分からない怖さがあった。 -
ただの点も顕微鏡を覗けば無限の広がりを見せる。顕微鏡持つか持たざるか。世界の広さも自ずと変わってくる。
著者は優れた顕微鏡を持つばかりでなく、その世界を顕微鏡を持たない多くの人々に文字と紙とをもって見せつけることができる才をもつ。
我々は無限の世界に生きながら、顕微鏡を持たざるが故に自らを狭小な世界に閉じ込めている。そのことに気付かされる。 -
あんま好きじゃない。物語としての展開とか登場人物とかほとんどなく、自分の価値観と文学表現の巧みさに酔ってる感じが気に食わなかった。ただ、あの情緒的表現はさすがだった。