檸檬 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.60
  • (463)
  • (510)
  • (940)
  • (128)
  • (36)
本棚登録 : 7607
感想 : 606
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101096018

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 作中の登場人物と珍しく共鳴できた。「分かる分かる」と心の中で唱える頻度がすごい。

    というのはマイノリティだと思いますが。

  • 暗さとか寂しさに目を向けがちだけど、私の中で梶井は檸檬爆弾という発想をくれた人。
    普段檸檬なんてスライスされてるものしか見かけないけど、ごろっとした檸檬を見かけると思い出してはっとする。

    何気ない生活の一部に何か別の要素をもたせるってのがいいな~と。

    「桜の木の下には」に惹かれるのはそのせいかな。桜なんて日本じゃありふれてるのにね。毎年その下で酒飲んでギャーギャー騒いでるのにね。
    梶井さんの吐く毒は汚くない。

    檸檬爆弾と桜の木の下の死体は、学生時代からずーっと強烈に残っているフレーズ。

  • 『Kの昇天』読了。これを十代で読んでいたら、心の中を理解されない思春期の苦しみと共に自己愛と自己憐憫と他者に対する身勝手な怒りと共に大好きな作品になっていたかもしれんが、世俗にまみれた今の年齢で読むと、狂気の先に現実はない、と信じられるもんじゃない、と言うのが解ってしまうので、なんとも。あと、繊細でしかない、と言う所を越えて、繊細さを抱えながらも図太く生き続ける事も出来る、と知ってしまっているからなぁ。作品の酔いしれずに冷静に読める自分がいた。

  • 世界を見るのは常に『私』であって、故に見え方は自身の在り方に依存する。『私』が変われば世界も変わる。というお話群。『私』へのチューニングが難しいものが多くて、あまり入り込めなかった。

  • 2010私的夏の文庫フェア第7弾。

    初めて読んだ梶井基次郎の作品は高校の現国教科書に載っていた『檸檬』。
    その感想は

    「は?」

    そしてこのクソ暑い夏に何気なくこの文庫を買う。
    10年の時を経て改めて読んだ『檸檬』は

    「は?」

    何年経ってもやっぱりダメだった。

    とりあえず
    「つまりはこの重さなんだな―」
    と梶井のマネを想像でしてみるのだ10年ぶりに。

    収録されている作品では、『城のある町にて』がいい。
    旅情とも郷愁ともつかないふわふわしたもの、あたたかなものに感じる切なさ、読んでいて心地いい。

    他では『Kの昇天』『交尾』なんかがいい。有名どころだけど『桜の樹の下には』も。
    美しいものにはそれと同じだけの絶対値をもった醜さがなければならない、という歪み方は嫌いじゃない。

  • びいどろを舐めてしまうところと丸善にちょっとしたいたずらをしてくすくす笑うところがなんだかかわいい。

  • つかめない靄のような気持ちをそのまま映し出すような文章に気持ちのシンクロが起きる

    共感する反面、何故この人はこんなにも考え方が暗いんだろうと時々考えてふっと笑えるときがある

    それが梶井基次郎の好きなところ

  • 桜の樹の下には…っていうので有名。個人的にミステリーと思ってたのに違かった笑
    この本を読んだら佐藤隆太の演じる檸檬をぜひ見てもらいたい。

  • 暗い。。。

  • 「櫻の樹の下には」が読みたくて購入しました。表現が豪快で生々しいです。こんな感じの色の短編集がすごいすきなので良かったです(^O^)やっぱり檸檬は名作ですね

全606件中 81 - 90件を表示

著者プロフィール

明治34年(1901年)大阪府生まれ。同人誌「青空」で活動するが、少年時代からの肺結核が悪化。初めての創作集『檸檬』刊行の翌年、31歳の若さで郷里大阪にて逝去した。「乙女の本棚」シリーズでは本作のほかに、『檸檬』(梶井基次郎+げみ)がある。

「2021年 『Kの昇天』 で使われていた紹介文から引用しています。」

梶井基次郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×