檸檬 (新潮文庫)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101096018

感想・レビュー・書評

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  • 童貞こじらせてるうって思わず思ってしまった。
    あと母の影響をすごく感じる作品が多かった。
    後ろの方に載ってた短編が好み

  • 時折、檸檬だけを気が狂ったように読み返し続ける。
    あの焦燥感の描写を読む度、まだ呼吸が出来ると知る。

  • 3年前ぐらいに買ったのに、
    いまだ『檸檬』しか読んでない……。

    『檸檬』ばかり、繰り返し繰り返し読んでいる。

    この一冊をちゃんと読み切ろうと思う。

  • 先日、書店で太宰治の作品を探していたときに本作がすぐそばにあって、おもわず手にとってしまいました。少し前に、ある人がこの『檸檬』が好きだと言っていたのを思い出して。

    『檸檬』というタイトルは知っていたけど、実はきちんと読んだことがなくて、持っていた印象といえば、学生時代の国語便覧に載っていた、本の山の上に黄色いレモンが置かれた写真のことくらい。

    でも、第一印象ってやっぱり重要なのかな。読み終わった今も、黄色いレモンの鮮やかさが強烈に心に残る。主人公が歩く街並みも、足を踏み入れる丸善も、全体的にセピア色のようなくすんだ印象なのに、積み重ねられた本の山の頂上に現れるレモンだけは、突き刺さるように黄色く鮮やか。そのある種異様な輝きがあったからこそ、主人公はレモンを置き去りにして、それを爆弾に見立てて爆発する様を思い描けたのかもしれません。

    今作には、『檸檬』以外にも19編が収められています。個人的には、『Kの昇天』『桜の樹の下には』『ある崖上の感情』が結構好きかな。

    いつもは現代小説ばかり読んでいる私ですが、たまにはこうして“名作”と呼ばれる文学作品に触れてみるのも新しい発見ができていいなと思えました。

  • 純文学は、それほど得意ではないですが、この作品の魅力はよくわかりました。とにかく、自然の描写が素晴らしいです。それと相反するような、人物の内面の暗さも、妙に共感してしまいます。
    何度も読み返したくなる名作です。

  • 短編集という事もあり、そんなに古い作品だとは思えないほど読みやすかった。
    若くして肺結核で亡くなったという作者の私小説的な感じなのかな。
    言い回しや情景が目に浮かぶ独特な表現が好きだなぁ。
    たぶん何回か読み直すとスルメのように味が出てくる気がする。

    • ぶーちんさん
      まったく同じ日に「するめのように何度も」という表現でお互い感想書いてるのに、ひでぽんさんはすごく楽しんで読書された感じが伝わってきました(^...
      まったく同じ日に「するめのように何度も」という表現でお互い感想書いてるのに、ひでぽんさんはすごく楽しんで読書された感じが伝わってきました(^^)思わずコメント、失礼しましたm(_ _)m
      2023/10/03
    • ひでぽんZさん
      わざわざコメント頂きありがとうございます。
      わざわざコメント頂きありがとうございます。
      2023/10/03
  • 退廃的というのはこういうことをいうのかなあ。心身ともに苦しくて、その苦しみがあることで同時に生命の存在を強く感じる、みたいな感覚があった。100年も前なのか〜。

    【読んだ目的・理由】古典が読みたかったから
    【入手経路】買った
    【詳細評価】☆3.8
    【一番好きな表現】ーー吾々は「扇を倒にした形」だとか「摺鉢を伏せたような形」だとかあまり富士のかたちばかりを見過ぎている。あの広い裾野を持ち、あの高さを持った富士の容積、高まりが想像出来、その実感が持てるようになったら、どうだろうーー(本文から引用)

  • レモンの爽やかな香りと、綺麗なレモンエロウの色が、鬱々なとした雰囲気の中で際立って感じられた。

    ゴッホの「夜のカフェテラス」がふと思い浮かんだ。

  • 日本語の宝石箱のような本。
    読後感が、真夏にじりじりとした太陽のもと、清流に足を浸したときの喜びにも似ている。

    瑞々しい感性と語彙力に圧倒される。
    この人にかかるとこんなにも日々のちょっとした瞬間まで水彩画のごとく描かれるものなのか。

    すごく短めの短編集なので、自分の心が汚れたときの処方箋として本棚に常備しておきたい一冊。
    これを読まずして死ねない1冊だと思った。

  • 速読してしまったからまたじっくり読みたい
    檸檬ってなぜこうも美しいのでしょうね

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著者プロフィール

明治34年(1901年)大阪府生まれ。同人誌「青空」で活動するが、少年時代からの肺結核が悪化。初めての創作集『檸檬』刊行の翌年、31歳の若さで郷里大阪にて逝去した。「乙女の本棚」シリーズでは本作のほかに、『檸檬』(梶井基次郎+げみ)がある。

「2021年 『Kの昇天』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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