- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101134321
感想・レビュー・書評
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表題作がいい。人情と理の区分。平易に語られるヒューマニズムです。
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確か。
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(2013-01-23L)
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古い作品も多く収められている。
全般的に面白く読めるけど、バラつきはありますね 笑 -
長屋にて生活する人々の正直であるがままの呼吸を感じる事ができる短編作品集。共通のテーマは"他人への思いやり"か。裏長屋に込めた筆者の思いは、ギリギリの生活の中に灯すわずかな希望がつまった場。そして地道に稼ぐ人間が汗のする銭でつつましく生きる場かな。特にお勧めの作品は「おもかげ抄」と表題作の「人情裏長屋」。ふか~い愛情にふれ感涙に咽んだ~ 。秋の夜長に読む本としてうってつけ。
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いいんだよ、これ!!!
なつかしい「ぶらり信」兵衛」を思い出すんだよね。うわ~古い -
再読(何回目かの)
昭和8年から27年に書かれた作品を集めた短編集です。
山本さんは分りやすい作家で、若い頃は書割りの様に薄っぺらく、年を経るに従い深みが出てきます。この短編集でも戦前の作品は小中学生向けの読み物の様で、後の作品になるほど読み応えが出てきます。もっとも、本当に円熟味が出てくるのは昭和30年以降という気がしますが。
とはいえ、久しぶりに周五郎の世界に浸りました。
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05-100 2005/11/08 ☆☆☆☆
全体としての出来は中くらいでしょうかね。やや”こっけいもの”が多く、また初期の作品が多めの構成です。
周五郎の面目躍如とまでは行きませんが、収録されている初期作品も、将来の周五郎を予感させるような、その時代の中では出来が良い作品が集められているようです。
ちなみに「雪の上の霜」は寺尾聰主演で映画化された「雨あがる」の姉妹編。 -
武芸や学問の才は並外れているが要領がわるく、他人のかなしみを見過ごせないためにいつも士官が果たせない、山本周五郎が繰り返し描くテーマの一つである「雪の上の霜」や、同じく得手とする、市井の人々が寄り添いながら生きる日常を書いた「おもかげ抄」「人情裏長屋」、軽くてテンポのよい展開にくすりとする「風流化物屋敷」「秋の駕籠」、各々が向き合わなければならない責任と共感の心を描いた「泥棒と若殿」、現代ものの「麦藁帽子」等が良かったです。表題作の長屋が示すとおり、今短篇集ではストレートな武家社会ものは除かれております。
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短編集でしたが、どの話も面白かったです。ゆうれいとの掛け合いがおかしくって大笑いしました。面白さというのはいつの時代も変わらないのだな、と心が和みました。