ユタとふしぎな仲間たち (新潮文庫)

著者 : 三浦哲郎

• 新潮社 (1984年9月27日発売)

感想・レビュー・書評

[morino-yukakoさんの感想 · 2014年11月5日]

現代の昔話といった感じ。するすると読める秀逸な児童書です。

[yumesameさんの感想 · 2014年6月24日]

「ワダワダアゲロジャガガイ」なんて哀しい響きなんだろう。

[miwawadxさんの感想 · 2013年9月24日]

父親を亡くし母の故郷である東北の田舎町に引越してきた都会の少年と座敷わらしの風変わりな交流。蒸れたオムツのにおいがする座敷わらし…奇抜な発想だ。日本むかしばなしのエンディングの歌を思い出すような、切なくて心温まる話だった。

[水音さんの感想 · 2013年9月12日]

「ユタとふしぎな仲間たち」三浦哲郎◆東京で育った勇太は、母と共に東北の村に越してきた。村の子供たちにモヤシっ子扱いされていた彼は、ひょんなことから座敷わらしに出会い、少しずつ逞しくなっていく。座敷わらしの過去は悲しいものですが、湿っぽくならず、ほのぼのとした愛らしい作品です。

[ゆばさんの感想 · 2024年4月9日]

児童文学というだけあって、とても読みやすい。嫌な気持ちになることもないし、めちゃくちゃ平和。現実に起こり得ないことなのかもしれないけど、実はこの世界のどこかでこんなことが起こってるんじゃないか、と楽しくなる。

[芥川塵芥さんの感想 · 2024年3月24日]

劇団四季の映像から入ったので、登場人物や風景は映像として浮かびやすかった。
児童文学ということですいすい読み進めることができたが、ふとした描写の表現などは大人が読んでもいいなぁと思うものもたくさんある。
座敷童子との別れが突然かつ案外あっさりしたところも、児童文学らしい感じがする。だからといって幼稚だとかそういうわけではない。
なんだか自分も座敷童子に会ってみたくなる。

[司書KODOMOブックリスト（注：「司書になるため勉強中」のアカウントです）さんの感想 · 2023年6月1日]

「満月の夜、座敷わらしに会いたくて、古い温泉宿の離れ座敷にとまった。「ワダワダ、アゲロジャ、ガガイ・・」座敷わらしの呪文がきこえ、部屋の大黒柱に穴が開いた！」

（『キラキラ子どもブックガイド』玉川大学出版部より紹介）

[杳々百貨店さんの感想 · 2023年2月2日]

講義で読んだ　空気とか感覚の描写が好き

[りんごまみれさんの感想 · 2022年7月26日]

ペドロの恋心がじんわりくるのと、昔の子への悲しさがユーモアに描いてあって読みやすかった。

[のぶこさんの感想 · 2022年6月30日]

繰り返し見た、四季のビデオ（昔々、教育テレビで放映されたもの）を懐かしく思い出しながら、歌を頭の中で歌いながら、読了。

著者プロフィール

三浦哲郎

一九三一（昭和六）年、青森県八戸市生まれ。早稲田大学文学部仏文科を卒業。在学中より井伏鱒二に師事した。五五年「十五歳の周囲」で新潮同人雑誌賞、六一年「忍ぶ川」で芥川賞、七六年『拳銃と十五の短篇』で野間文芸賞、八三年『少年讃歌』で日本文学大賞、八五年『白夜を旅する人々』で大佛次郎賞、九一年『みちづれ』で伊藤整文学賞を受賞。短篇小説の名手として知られ、優れた短篇作品に贈られる川端康成文学賞を、九〇年に「じねんじょ」、九五年に「みのむし」で二度にわたり受賞。他の著作に『ユタとふしぎな仲間たち』『おろおろ草紙』『三浦哲郎自選全集』（全十三巻）などがある。二〇一〇（平成二十二）年死去。

「2020年 『盆土産と十七の短篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」