ブンとフン (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101168012

感想・レビュー・書評

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  • 昭和だな。
    シナリオ(妄想)が現実化、という意味ではいいかな。

  • 2011’06’10 読了。

  • 痛快、明快

    井上ひさしらしい、ぶっ飛んだ世界
    個人的には、井上ひさしで最も好きな本

    井上ひさしとは、こういうことだ。

  • 初めての井上ひさし。
    何かおもしろい本が読みたいなと思って
    探していたところ、この本が絶賛されていたのを思い出した。
    内容は奇想天外、だじゃれ満載、
    確かにとってもおもしろかった。
    劇で見たら、おもしろいだろうなあ。
    井上ひさしは、今後も読んでみたい。

    • reader93さん
      私この本大好きでした!!それなのに内容をはっきり覚えているかと言うとそうでもない。。。忘れっぽくてこまります(笑)。多分うちにあるので近いう...
      私この本大好きでした!!それなのに内容をはっきり覚えているかと言うとそうでもない。。。忘れっぽくてこまります(笑)。多分うちにあるので近いうちにまた読んでみたいと思います。
      2011/04/24
    • christyさん
      >reader93さん、この本は怪盗ブンとフン先生の話ですよ。reader93さんの本棚に井上ひさしが入っていたので、いつか読みたいと思って...
      >reader93さん、この本は怪盗ブンとフン先生の話ですよ。reader93さんの本棚に井上ひさしが入っていたので、いつか読みたいと思っていた作家さんだと飛びつきました!!reader93さんの読んだ井上ひさしの本は、現在図書館で予約中です。そちらも、とても楽しみです。この人の本っておもしろいですね。
      2011/04/24
  • 2011年の本、7冊目。

    妹に『もつれっぱなし』という本を貸したら、

    「ぐちゃぐちゃしてて、好きになれない。
     こういうのが好きなんだったら、この本読んでみたら?」

    と逆にすすめられた本。そして、その予想はどんぴしゃり、さすがわが妹。


    圧倒的な ナンセンス

    あっと驚く センテンス

    ずっと広がる ラビリンス

    ぎゅっと詰まった エッセンス

    にゅっと絞るは コンデンス

    ミルクたらした マットレス

    動きはまるで フィットネス

    くんずほぐれず 大プロレス

    そして生まれた ベイビーズ

    パパのお仕事 ファイナンス

    ママの格好 ハイセンス

    やがてお受験 いざレース

    暗記していく サイエンス

    だけどだれもが ロンリネス

    心の中で ホームレス

    愛が見えずに セックスレス

    乾いたままの 栗とリス

    そんなときこそ ナンセンス



    「文明は人間の未来を明るく彩るものであり、車は便利なものであり、医師は病の療治師であり、性は隠すべきものであり、…(中略)。その頃の私がもっとも熱中していた考えは、じつはこれら不易の常識や道徳が、じつはなんとなく頼り甲斐のないものではないか、ということで、この考え方は、この小作中のいたるところに散見できるはずだし、その小作の成り立ちそのものが、この考え方に基づいているようだ。」

    (あとがきより)


    常識を、けっとばせ。

  • 先日亡くなられた井上ひさしさんのこれが処女作になる。
    売れず食えずの小説家フン先生が書き上げた最強キャラ、ブン。
    突如原稿用紙から飛び出し、てんやわんやの大騒動を巻き起こす。
    サラっと読めて、フフっと笑える一冊。

  • 小学生の時大好きだった本。ふと目について読み返してみたら、やっぱり面白い。けど、小学生の時には思わなかったことを考える様になっていた。軽くて深い、井上先生の傑作。

  • 小説家フン先生の作品から、四次元の大泥棒ブンが飛び出した!

    奇抜でユーモラスな事件が日本、いや全世界でおきていた。

    「・・・人間の一番大切なものを盗もうと思います・・・」

    ブンのいう、人間の一番大切なものとは?

    「フンとブン」に取り掛かるまでにも時間がかかったのですが、読み始めてみると、さくさく進んでいきました。

    本の半分くらいまでは、何が目的?どうしたい?どう進んでいくの?とはちゃめちゃな展開についていけなかった。

    まあ、途中までっていうのはそういうものだと読み続けていくと、ブンが盗むものに変化が起こり、ブンとフン先生の関係も変わってきて、どうなってゆくのだろうと続きを気にするようになっていました。

    恋愛ものになっておわるのかと思っていたけれど、最初から最後まで通して、人間のあり方について考えさせられる作品でした。


    「わたしたちの狙いであり」「先生の狙いでもあるのでは」

    ブン先生が小説の中で人とはこうあればいいと書いていたのかもしれません。面白く読めました。

  • 再読。随分前に読んだので、ほとんど覚えていなかった事にびっくり。勘違いさえしてしまってました。
    不可能な事は何ひとつない、四次元の大泥棒「フン」を結構可愛いって思ってしまいました。小説というよりもやっぱり戯曲、という感じがした。
    あまり、ナンセンス、とも思わなかったけどな。

  • ナンセンスの極み。
    バカバカしいのに中にキラリとメッセージが添えられているのが
    にくらしい演出である。

  • 2010年8月10日購入。
    2010年8月23日読了。

  • この馬鹿馬鹿しさが好きだ。

  • 作者が使う日本語は本当に生き生きしている。テレビや演劇といった分野で磨かれた言葉選びのセンスは活字になってますます輝く。こういう風に自在に文章が扱えたらどんなにか書くことが楽しいかと思う。
    作品としては児童読物の体裁をしているが、作者がこれを書いた時代背景からして、既存の旧体制を打破し、新しい価値観の創出を求める60年代の匂いが感じ取れる。思わず笑ってしまう馬鹿らしさでそれを表現できるのがナンセンス作家と呼ばれる井上ひさしの魅力だろう。
    改めてご冥福をお祈りする。

  • 井上ひさしの処女作。
    本屋で「笑える」と宣伝されていたので手にとってみたのだけど、ちゃんと笑えました(^^)
    古い本なのに読みにくいこともなく登場人物がユーモアたっぷりで暖かい。
    だから奇想天外ではちゃめちゃな話なのに最初から最後まで生き生きとした話だった。
    この先どんな本を執筆していったのか
    著者の井上ひさしにも興味が湧いてきました。
    良い読書の時間を過ごせたな(^_^)★

  • 井上ひさしさん追悼、ってことで。本屋で平積みになってたので思わず手が。初めて読んだのは中学生のとき、読書の楽しさを国語の先生に教えてもらってすぐくらいのときでした。

  • 追悼の意をこめて、昔実家に転がってたな〜と思い出し手に取りました。言葉遊び、リズム感が素晴らしい!

  • 愛も夢も希望もあるナンセンス、ファンタジー小説だったな。誰も傷つかず、死なず、説教臭いこともなく。

    1983年までに読了。没するの報を仄聞し、記述。

  • 小学生か中学生の頃に読んだような・・・

    小説から主人公の泥棒が出てきていろいろやらかしてって感じのナンセンス小説。
    面白かったけど、最後はどうなったかどうしても思い出せない。

    なんだか気になる。

  • 面白かった。
    読み始めたら止まりません。

  • い-14-1

  • ユーモアのセンスがすごい。
    かなりノリノリで書いたんだろうなあと思わせる文章だけど、実際そうみたい(あとがきより)。勢いって大切だよな。
    「馬鹿馬鹿しいものを書きたい、またそれが自分に最も似つかわしいと思っている私」だそうです。
    ファンタジックにものすごくバカバカしい世界だから、「人のもっとも大切なものを盗む」なんて教訓めいたことを書いても、すらりと読めちゃう。
    バカバカしい世界をおもしろおかしく読むのは、小説の醍醐味の一つだよなあと改めて。

  • 表紙がなくて残念、すごくかわいい!ナンセンスのきわみですが小学校時代の親友と読み合った思い出の本。

  • テンポよく、気持ちよく読み進みました。
    日本語ってこんなにリズムが良くて気持ちいいんだって思いました。

    ページの端に「のりしろ」があったり、
    フンが挿絵を盗んでしまっていたり、
    本それ自体も楽しめました。

    日本版「不思議の国のアリス」みたい!

  • 1983.8.23

  • 確か小3の時に読んだもの。
    読みやすかったように覚えているが、
    今読んでみると、とても小学校低学年が分かる内容には思えない。
    相当ませて、厭世的な子どもだった。

  • 学校で何気なく借りてみたら…やばいオモロイww帰りの電車の中で読みながら笑いをこらえるのに必死だった。内緒やけど、ソビエト代表の理事長の名前なんかが最高におもろいです。

  • 井上ひさしの講演を聴きに行ったので興味を持って。ちらっと読みましたがすごく面白い。ステキです。

  • 学校推薦本の中にあり、これで読書感想文を書いた。
    そうでもなければ、井上ひさし氏の本は手に取らなかっただろう。
    もちろん、面白かった。

  • ブン先生が書いた小説かとびだした、泥棒フン!何がはじまるやら・・・

  • 何故だか小学校の頃にはやった『解決ゾロリ』を思い出しました

    風刺がきいていたみたいなのですが時代のギャップとか私の無知のせいで分からないこともあって
    でも人間は権威を大切にしているとかいうあたりがすごく好感を持てました

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著者プロフィール

(いのうえ・ひさし)
一九三四年山形県東置賜郡小松町(現・川西町)に生まれる。一九六四年、NHKの連続人形劇『ひょっこりひょうたん島』の台本を執筆(共作)。六九年、劇団テアトル・エコーに書き下ろした『日本人のへそ』で演劇界デビュー。翌七〇年、長編書き下ろし『ブンとフン』で小説家デビュー。以後、芝居と小説の両輪で数々の傑作を生み出した。小説に『手鎖心中』、『吉里吉里人』、主な戯曲に『藪原検校』、『化粧』、『頭痛肩こり樋口一葉』、『父と暮せば』、『ムサシ』、〈東京裁判三部作〉(『夢の裂け目』、『夢の泪』、『夢の痴』)など。二〇一〇年四月九日、七五歳で死去。

「2023年 『芝居の面白さ、教えます 日本編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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