自家製 文章読本 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101168197

感想・レビュー・書評

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  • 「私家版 日本語文法」が面白かったのでこちらも購入した。「日本語文法」ほどの読みやすさはなかったが、他の著者の「文章読本」・小説・評論などが多数引用され(海外の文献も豊富に扱われている)、より深い内容となっている。自分の文章にこの本の教えを生かすには二読・三読が必要なように思う。

  • 既存の文章読本を批判しながら、古今東西の名文をもとに日本語の文章について考察していく様子は、実用的かはともかく読み物として面白い。なにしろ最後の2ページで、まんまとあっけに取られた。一筋縄ではいかないな井上ひさし…

  • 若干読みづらさがあったけど、文章の書き方の本質を書いた作品であったと思う。文章読本系はこの本が初めてだったが、日本語の特徴であったり、表現方法の工夫などを学ぶことが出来て、三島由紀夫など他の作家の文章読本も読んでみたくなった。
    また、文章のみに関わらず、映像、デザインなど、表現全般においても参考になる方法を学べると思う。

  • 人は、読書により過去とつながり、文章を綴ることで未来へとつながろうとしている、という言葉が一番、印象的だった。
    文体や修辞、擬音語などなど、さまざまな角度から、日本語と文章というものについて分析がなれていく、というのが主な内容。学問的な色合いがやや強く、正直なところ初めは少しとっつきにくかった。
    しかし、ありとあらゆるジャンルの文章例を挙げながらのユーモアあふれる語り口は、引用されている学説を100%理解できていなくても十分楽しい。
    「では、言語の目的とは・・・」という最後のところまで、飽きることない、読み応えのある一冊だった。

  • 最初に読んだときは新しい視点に感心した
    途中から眠くなる

    文章読本て、例文のなんだか主観的な分析読んでいると目が閉じます

  • 井上ひさしさん本人の『文章読本』だけでなく、
    過去に出版された谷崎潤一郎を始めとする各氏の文章読本にも
    触れられているお得な一冊。
    感心する所は多いものの、読み物としては『私家版日本語文法』の方が
    面白かったかな。

  • 文章うまくなりたくて、文章読本を読もうと思った。

    とはいえ、いきなり大御所に手を出しても、
    意味がつかめない上に多分寝るだろうと思ったので
    読み物として普通に面白そうな、井上ひさしをチョイス。
    (アマゾンのレビューなどから)

    語り口は軽快なのに
    過去の主要な文章読本からの引用もたっぷりあり
    笑いのエッセンスが(しかも黒いのが)散りばめられていて
    なのにポイントは抑えてあるので、とても面白く、勉強にもなった。
    なんという一石二鳥。

    印象に残ったのは「文間」「オノマトペ」「文章の燃料」それと「文体」。
    20年以上前に書かれたエッセイなのに、
    フレームワークがちゃんと作られていて新鮮。
    ちゃんと噛み砕いて、精進したい。

  • 20100827購入。グー・ブック@アマゾン。

  • 真空接続詞論は必見。偉大な猛勉強家でもある、著者ならではの文章考。

  • 川端、谷崎、三島、丸谷才一版「文章読本」をふまえた一冊なので、お得感たっぷり。
    井上ひさしさんの言葉に対する感性、そしてこだわりはすごいです。

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著者プロフィール

(いのうえ・ひさし)
一九三四年山形県東置賜郡小松町(現・川西町)に生まれる。一九六四年、NHKの連続人形劇『ひょっこりひょうたん島』の台本を執筆(共作)。六九年、劇団テアトル・エコーに書き下ろした『日本人のへそ』で演劇界デビュー。翌七〇年、長編書き下ろし『ブンとフン』で小説家デビュー。以後、芝居と小説の両輪で数々の傑作を生み出した。小説に『手鎖心中』、『吉里吉里人』、主な戯曲に『藪原検校』、『化粧』、『頭痛肩こり樋口一葉』、『父と暮せば』、『ムサシ』、〈東京裁判三部作〉(『夢の裂け目』、『夢の泪』、『夢の痴』)など。二〇一〇年四月九日、七五歳で死去。

「2023年 『芝居の面白さ、教えます 日本編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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